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フォーバルのニュース
■要約
フォーバル<8275>は、「中小・中堅企業の利益に貢献する次世代経営コンサルタント集団」を旗印に事業展開を行っており、IP統合システム、情報セキュリティ、Web構築などの情報通信コンサルティングを得意とし、総合コンサルティング、海外進出、人材・教育、環境、事業承継などの経営コンサルティングなどを行う。2022年4月からの東京証券取引所(以下、東証)再編においては、「プライム市場」への選択申請を行うことを決議している。
1. 事業概要
フォーバルビジネスグループとフォーバルテレコムビジネスグループが2本柱である。フォーバルビジネスグループでは、中小企業向けに、IP統合システム、情報セキュリティ、Web構築などの情報通信コンサルティングのほか、総合コンサルティング、海外進出支援、人材・教育、環境、事業承継などの経営コンサルティングサービス、OA・ネットワーク機器の販売、サービスの取次ぎなどを手掛ける。
2. 業績動向
2022年3月期第3四半期の連結業績は、売上高が前年同期比0.1%増の36,050百万円、営業利益が同5.5%減の1,637百万円、経常利益が同11.3%増の1,749百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同39.8%増の1,148百万円となり、第3四半期を終えて順調に推移した。アイコンサービスが順調に成長するとともに、第2四半期から連結に加わった(株)エルコムなど過去にM&Aした子会社の業績が貢献した。
2022年3月期通期の連結業績は、売上高が前期比0.4%増の50,000百万円、営業利益が同14.6%増の3,000百万円、経常利益が同20.8%増の3,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同39.9%増の1,900百万円と、堅調な増収と利益のV字回復を予想する(期初予想より変更なし)。第3四半期を終えて、通期売上高予想に対する進捗率は72.1%(前年同期は72.4%)と前期並み、通期当期純利益予想に対する進捗率も60.5%(前年同期は60.5%)と前期並みである。同社の業績は例年第4四半期偏重である。
3. 成長戦略
同社は2021年10月に、中小企業の環境への貢献度を可視化した日本初のサービス「GXアイコンスタート」をリリースした。GXとは「グリーントランスフォーメーション」の略で、温室効果ガスを発生させないグリーンエネルギーに転換することで、産業構造や社会経済を変革し成長につなげることを目指す取り組みである。中小企業は上場企業のように投資家などからの脱炭素に関する圧力がないものの、今後は取引先や顧客から環境配慮への取り組みの説明を求められる可能性がある。サービス開始後の反響は大きく、2022年1月時点で約3,000社の賛同が得られた。同社では、個別企業に加え、“グリーン・コンソーシアム”(集合としての中小企業)の成果を示すことで脱炭素への貢献をアピールしたい考えであり、近く合計値の開示を始める計画である。自治体や大手メーカー系列団体などへの働きかけも始めており、2025年度までに10万社の参加を目指す。中小企業の環境経営は遅れている面があり、日本初の取り組みとして注目したい。
4. 株主還元策
2021年3月期の1株当たり配当金は年間で26円(維持)、配当性向48.7%となった。2022年3月期は、配当金26円(維持)、配当性向35.0%を予想する。
■Key Points
・2022年3月期第3四半期は売上高前年同期並み、経常増益。アイコンサービスの成長とM&Aによる子会社業績が貢献
・2022年3月期売上高500億円(前期比0.4%増)、営業利益30億円(同14.6%増)予想。第3四半期の売上高進捗率は72.1%と前期並み
・「GXアイコンスタート」を開始、GX賛同企業が3,000社超え
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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フォーバル<8275>は、「中小・中堅企業の利益に貢献する次世代経営コンサルタント集団」を旗印に事業展開を行っており、IP統合システム、情報セキュリティ、Web構築などの情報通信コンサルティングを得意とし、総合コンサルティング、海外進出、人材・教育、環境、事業承継などの経営コンサルティングなどを行う。2022年4月からの東京証券取引所(以下、東証)再編においては、「プライム市場」への選択申請を行うことを決議している。
1. 事業概要
フォーバルビジネスグループとフォーバルテレコムビジネスグループが2本柱である。フォーバルビジネスグループでは、中小企業向けに、IP統合システム、情報セキュリティ、Web構築などの情報通信コンサルティングのほか、総合コンサルティング、海外進出支援、人材・教育、環境、事業承継などの経営コンサルティングサービス、OA・ネットワーク機器の販売、サービスの取次ぎなどを手掛ける。
2. 業績動向
2022年3月期第3四半期の連結業績は、売上高が前年同期比0.1%増の36,050百万円、営業利益が同5.5%減の1,637百万円、経常利益が同11.3%増の1,749百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同39.8%増の1,148百万円となり、第3四半期を終えて順調に推移した。アイコンサービスが順調に成長するとともに、第2四半期から連結に加わった(株)エルコムなど過去にM&Aした子会社の業績が貢献した。
2022年3月期通期の連結業績は、売上高が前期比0.4%増の50,000百万円、営業利益が同14.6%増の3,000百万円、経常利益が同20.8%増の3,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同39.9%増の1,900百万円と、堅調な増収と利益のV字回復を予想する(期初予想より変更なし)。第3四半期を終えて、通期売上高予想に対する進捗率は72.1%(前年同期は72.4%)と前期並み、通期当期純利益予想に対する進捗率も60.5%(前年同期は60.5%)と前期並みである。同社の業績は例年第4四半期偏重である。
3. 成長戦略
同社は2021年10月に、中小企業の環境への貢献度を可視化した日本初のサービス「GXアイコンスタート」をリリースした。GXとは「グリーントランスフォーメーション」の略で、温室効果ガスを発生させないグリーンエネルギーに転換することで、産業構造や社会経済を変革し成長につなげることを目指す取り組みである。中小企業は上場企業のように投資家などからの脱炭素に関する圧力がないものの、今後は取引先や顧客から環境配慮への取り組みの説明を求められる可能性がある。サービス開始後の反響は大きく、2022年1月時点で約3,000社の賛同が得られた。同社では、個別企業に加え、“グリーン・コンソーシアム”(集合としての中小企業)の成果を示すことで脱炭素への貢献をアピールしたい考えであり、近く合計値の開示を始める計画である。自治体や大手メーカー系列団体などへの働きかけも始めており、2025年度までに10万社の参加を目指す。中小企業の環境経営は遅れている面があり、日本初の取り組みとして注目したい。
4. 株主還元策
2021年3月期の1株当たり配当金は年間で26円(維持)、配当性向48.7%となった。2022年3月期は、配当金26円(維持)、配当性向35.0%を予想する。
■Key Points
・2022年3月期第3四半期は売上高前年同期並み、経常増益。アイコンサービスの成長とM&Aによる子会社業績が貢献
・2022年3月期売上高500億円(前期比0.4%増)、営業利益30億円(同14.6%増)予想。第3四半期の売上高進捗率は72.1%と前期並み
・「GXアイコンスタート」を開始、GX賛同企業が3,000社超え
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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