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川辺のニュース
■業績動向
1. 2022年3月期連結業績の概要
川辺<8123>の2022年3月期の連結業績は、売上高が前期比4.5%減の10,786百万円、営業損失が214百万円(前期は462百万円の損失)、経常損失が122百万円(同381百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失が365百万円(同433百万円の損失)となった。売上面は、コロナ禍の影響が継続して減収となった。第3四半期に一時的に外出自粛や営業制限が緩和されたが、ハンカチーフの最大の需要期となる第4四半期には再びコロナ禍の影響を受けた。利益面は減収に伴って損失となったが、在庫適正化などの効果により売上総利益が増加し、経費抑制などの効果で販管費が減少したことも寄与して損失は縮小した。特別利益では前期計上の投資有価証券売却益157百万円が剥落し、特別損失では前期計上の早期割増退職金296百万円が剥落した。また繰延税金資産の一部取崩が発生し、法人税等調整額183百万円を計上した。
なお半期別に見ると、上期は売上高が4,553百万円、営業損失が391百万円、下期は売上高が6,232百万円、営業利益が176百万円となった。ギフト需要や冬季需要により下期の構成比が高い特性があるものの、2021年3月期下期(売上高6,385百万円、営業損失161百万円)との比較では黒字転換しており、収益は回復基調となっている。
ハンカチーフが低調だが、スカーフ・マフラーは大幅増収
2. セグメント別動向
身の回り品事業は、売上高が前期比4.0%減の9,341百万円、セグメント利益(全社費用等調整前経常利益)が147百万円(前期は33百万円の損失)となった。品目別売上高はハンカチーフが前期比6.8%減の6,913百万円、スカーフ・マフラーが同19.9%増の1,109百万円、タオルが同5.8%減の663百万円、雑貨が同3.5%減の655百万円であった。スカーフ・マフラーは、シーズン初期となる秋冬から年末商戦にかけて一時的に外出自粛や営業制限が緩和されたため2ケタ増収となった。ハンカチーフは、最大のギフト需要期となる第4四半期に再びコロナ禍の影響を受けた。全体として減収だったが、利益面は在庫適正化や経費抑制などの効果で黒字転換した。
フレグランス事業は、売上高が前期比7.6%減の1,445百万円、セグメント損失が103百万円(前期は165百万円の損失)となった。ホールセール事業が低調により減収となったが、利益面は経費抑制などの効果で損失が縮小した。
財務健全性を維持
3. 財務の状況
財務面で見ると、2022年3月期末の資産合計は前期末比246百万円減少して12,299百万円となった。現金及び預金が399百万円増加したが、受取手形及び売掛金が109百万円減少、棚卸資産が292百万円減少、繰延税金資産が178百万円減少した。コロナ禍の影響を考慮して在庫適正化を図った。負債合計は前期末比65百万円増加して6,223百万円となった。支払手形及び買掛金が145百万円減少、未払費用が408百万円減少したが、短期借入金が700百万円増加した。純資産合計は前期末比311百万円減少して6,076百万円となった。この結果、自己資本比率は49.4%となり前期末比1.5ポイント低下した。短期借入金が増加し、自己資本比率も低下したが、特に懸念材料となる水準ではなく、全体として見れば財務の健全性を維持していると弊社では判断している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
<EY>
1. 2022年3月期連結業績の概要
川辺<8123>の2022年3月期の連結業績は、売上高が前期比4.5%減の10,786百万円、営業損失が214百万円(前期は462百万円の損失)、経常損失が122百万円(同381百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失が365百万円(同433百万円の損失)となった。売上面は、コロナ禍の影響が継続して減収となった。第3四半期に一時的に外出自粛や営業制限が緩和されたが、ハンカチーフの最大の需要期となる第4四半期には再びコロナ禍の影響を受けた。利益面は減収に伴って損失となったが、在庫適正化などの効果により売上総利益が増加し、経費抑制などの効果で販管費が減少したことも寄与して損失は縮小した。特別利益では前期計上の投資有価証券売却益157百万円が剥落し、特別損失では前期計上の早期割増退職金296百万円が剥落した。また繰延税金資産の一部取崩が発生し、法人税等調整額183百万円を計上した。
なお半期別に見ると、上期は売上高が4,553百万円、営業損失が391百万円、下期は売上高が6,232百万円、営業利益が176百万円となった。ギフト需要や冬季需要により下期の構成比が高い特性があるものの、2021年3月期下期(売上高6,385百万円、営業損失161百万円)との比較では黒字転換しており、収益は回復基調となっている。
ハンカチーフが低調だが、スカーフ・マフラーは大幅増収
2. セグメント別動向
身の回り品事業は、売上高が前期比4.0%減の9,341百万円、セグメント利益(全社費用等調整前経常利益)が147百万円(前期は33百万円の損失)となった。品目別売上高はハンカチーフが前期比6.8%減の6,913百万円、スカーフ・マフラーが同19.9%増の1,109百万円、タオルが同5.8%減の663百万円、雑貨が同3.5%減の655百万円であった。スカーフ・マフラーは、シーズン初期となる秋冬から年末商戦にかけて一時的に外出自粛や営業制限が緩和されたため2ケタ増収となった。ハンカチーフは、最大のギフト需要期となる第4四半期に再びコロナ禍の影響を受けた。全体として減収だったが、利益面は在庫適正化や経費抑制などの効果で黒字転換した。
フレグランス事業は、売上高が前期比7.6%減の1,445百万円、セグメント損失が103百万円(前期は165百万円の損失)となった。ホールセール事業が低調により減収となったが、利益面は経費抑制などの効果で損失が縮小した。
財務健全性を維持
3. 財務の状況
財務面で見ると、2022年3月期末の資産合計は前期末比246百万円減少して12,299百万円となった。現金及び預金が399百万円増加したが、受取手形及び売掛金が109百万円減少、棚卸資産が292百万円減少、繰延税金資産が178百万円減少した。コロナ禍の影響を考慮して在庫適正化を図った。負債合計は前期末比65百万円増加して6,223百万円となった。支払手形及び買掛金が145百万円減少、未払費用が408百万円減少したが、短期借入金が700百万円増加した。純資産合計は前期末比311百万円減少して6,076百万円となった。この結果、自己資本比率は49.4%となり前期末比1.5ポイント低下した。短期借入金が増加し、自己資本比率も低下したが、特に懸念材料となる水準ではなく、全体として見れば財務の健全性を維持していると弊社では判断している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
<EY>
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