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大日本印刷のニュース
岡山市の小学校が、岡山市立オリエント美術館の収蔵品を用いた授業を実施
大日本印刷株式会社(本社:東京 代表取締役社長:北島義斉 以下:DNP)は、アート作品や文化財の新しい鑑賞体験を提供するDNPコンテンツインタラクティブシステム「みどころキューブ(R)」を岡山市教育委員会に提供します。昨今、博物館法改正を背景に、全国の自治体や美術館・博物館などが多様な収蔵品・資料のデジタルアーカイブ化とその利活用を推進している中で、学校教育における利活用も重要なテーマとなっています。2024年度から、小学校授業における取り組みとして、岡山市内の小学校が図画工作の授業の学習ツールとして岡山市立オリエント美術館の主な収蔵品の情報を「みどころキューブ」に格納し*1、収蔵品に描かれた文様の特徴・大きさ・テーマから子どもたちが自分の好きな文様を探し、スケッチするための新たな視点やアイデアを得るきっかけを提供します。DNPは、「みどころキューブ」により、デジタルアーカイブ化した地域の文化財や資料の情報を活用し、博物館・図書館・文書館などの施設と教育機関の連携を促進していきます。
【背景と概要】
近年、GIGAスクール構想などによって学習者が主体的に学ぶ「アクティブラーニング」が注目され、「探究的な学習」を促進するICT教材の需要が高まっています。また、学習指導要領では学校教育における美術館・博物館等の積極的な活用が各教科で推奨されています*2。
教育現場におけるICT教材のニーズの高まりを受け、2023年1月に、「みどころキューブ」を使用する実証実験*3を実際の教育現場で行い、その結果や効果が学術論文として「デジタルアーカイブ学会誌 2024, Vol.8, No.1」にて発表されました*4。こうした実績も活かして今回、岡山市内の小学校の授業でこの鑑賞システムを広く使用します。また、岡山市立オリエント美術館は早稲田システム開発株式会社が運営している収蔵品管理システム「I.B.MUSEUM SaaS」を導入しており、このシステムに連動する*5とともに、収蔵品をより魅力的に可視化するツールとして「みどころキューブ」を活用します。
【「みどころキューブ」を使った授業のポイント】
「みどころキューブ」は、アート作品や文化財を、キューブ(立方体)状のインターフェースを通して、テーマや関係性等の多様な視点で利用者が鑑賞できる新しいビューアです。
今回、小学校の図画工作の授業で、子どもたちが使うタブレット端末から「みどころキューブ」にアクセスし、自分が好きな収蔵品を選んで、その文様等をスケッチします。
「みどころキューブ」には、岡山市立オリエント美術館の収蔵品のうち特徴的な文様の50点を格納します。立方体の縦軸を大きさ、底面を文様の特徴、側面を関連するモチーフとして設定し、子どもたちが興味のある収蔵品を直観的に探し、興味が広がるデザインにしました。子どもたちは、作品の詳しい解説を閲覧したり、解説欄で文様の拡大画像を観たり、「I.B.MUSEUM SaaS」の個別ページへアクセスしてさらに詳しい情報を閲覧したりできます。
子どもたちが「みどころキューブ」で各収蔵品の文様・形・色・美しさ等に触れることで、収蔵品の見方や感じ方、考え方などを深めるとともに、他の収蔵品への興味をもつようになり、「美術館で実物を観たい」という意欲や行動につなげていくことを学習の目的としています。
【今後の予定】
DNPは、地域の文化財やアート作品等のデジタルアーカイブ化と利活用を推進しており、今回の学校教育への展開はその一環となります。「みどころキューブ」を使った学校教育で、デジタルアーカイブ化した地域の文化財や資料の情報を活用して、MLA(博物館/図書館/文書館等)施設と教育機関との連携を促進し、ふるさとに愛着と誇りをもつ心豊かな子どもの育成を支援します。2024年度内に岡山市内85校の小学校での利用を進めながら、学校での利用における実施効果について検証していく予定です。
〔参考〕DNPのデジタルアーカイブに関する取り組み
DNPは、世界遺産をはじめとする京都の有形・無形の文化遺産を毀損することなく保存し、次代へ継承する「京都・文化遺産アーカイブプロジェクト」*6や、フランス国立図書館の貴重な作品のデジタル化や鑑賞システムの開発を行う「リシュリュー・ルネサンス・プロジェクト」*7などを推進しています。こうした取り組みを通じて、高精細画像処理の技術・ノウハウを培うとともに、ITを活用したインタラクティブな鑑賞システムを開発し、作品のデジタル化や公開・利活用を支援していきます。DNPは今後も、文化財やアート作品等の保存・継承・公開などに関わる活動を推進し、多くの人々が文化を学び、さまざまな体験が得られる事業を展開していきます*8。
*1 岡山市立オリエント美術館の「みどころキューブ」 → https://www.city.okayama.jp/orientmuseum/0000058256.html
*2 文化庁の政策 文化審議会・懇談会等 博物館部会「学習指導要領」 → https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/hakubutsukan/hakubutsukan04/02/pdf/93734001_12.pdf
*3 2023年1月16日リリース : DNPの鑑賞システム「みどころキューブ」を小学校の授業で活用 → https://www.dnp.co.jp/news/detail/20168807_1587.html
*4 大井将生・宮田諭志・中森康人・榎本剛治. 【特集】デジタルアーカイブと実展示 : 「問い」の創発と多面的な学びを支援するデジタルアーカイブ展示と実空間の架橋. デジタルアーカイブ学会誌. 2024, Vol.8, No.1, p.15-20. → https://www.jstage.jst.go.jp/browse/jsda/8/1/_contents/-char/ja
*5 2023年11月19日リリース : 「みどころキューブ(R) SaaS型」と早稲田システム開発の「I.B.MUSEUM SaaS」が連動 → https://www.dnp.co.jp/news/detail/20170005_1587.html
*6 有形・無形文化遺産の“保存と継承”高精細映像アーカイブについて → https://www.dnp.co.jp/biz/case/detail/10158085_1641.html
*7 フランス国立図書館 とのプロジェクトについて → https://www.dnp.co.jp/news/detail/20168297_1587.html
*8 文化財のデジタルアーカイブソリューションについて → https://www.dnp.co.jp/biz/theme/cultural_property/
※記載されている会社名・商品名は、各社の商標または登録商標です。
※ニュースリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容などは発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承下さい。
大日本印刷株式会社(本社:東京 代表取締役社長:北島義斉 以下:DNP)は、アート作品や文化財の新しい鑑賞体験を提供するDNPコンテンツインタラクティブシステム「みどころキューブ(R)」を岡山市教育委員会に提供します。昨今、博物館法改正を背景に、全国の自治体や美術館・博物館などが多様な収蔵品・資料のデジタルアーカイブ化とその利活用を推進している中で、学校教育における利活用も重要なテーマとなっています。2024年度から、小学校授業における取り組みとして、岡山市内の小学校が図画工作の授業の学習ツールとして岡山市立オリエント美術館の主な収蔵品の情報を「みどころキューブ」に格納し*1、収蔵品に描かれた文様の特徴・大きさ・テーマから子どもたちが自分の好きな文様を探し、スケッチするための新たな視点やアイデアを得るきっかけを提供します。DNPは、「みどころキューブ」により、デジタルアーカイブ化した地域の文化財や資料の情報を活用し、博物館・図書館・文書館などの施設と教育機関の連携を促進していきます。
【背景と概要】
近年、GIGAスクール構想などによって学習者が主体的に学ぶ「アクティブラーニング」が注目され、「探究的な学習」を促進するICT教材の需要が高まっています。また、学習指導要領では学校教育における美術館・博物館等の積極的な活用が各教科で推奨されています*2。
教育現場におけるICT教材のニーズの高まりを受け、2023年1月に、「みどころキューブ」を使用する実証実験*3を実際の教育現場で行い、その結果や効果が学術論文として「デジタルアーカイブ学会誌 2024, Vol.8, No.1」にて発表されました*4。こうした実績も活かして今回、岡山市内の小学校の授業でこの鑑賞システムを広く使用します。また、岡山市立オリエント美術館は早稲田システム開発株式会社が運営している収蔵品管理システム「I.B.MUSEUM SaaS」を導入しており、このシステムに連動する*5とともに、収蔵品をより魅力的に可視化するツールとして「みどころキューブ」を活用します。
【「みどころキューブ」を使った授業のポイント】
「みどころキューブ」は、アート作品や文化財を、キューブ(立方体)状のインターフェースを通して、テーマや関係性等の多様な視点で利用者が鑑賞できる新しいビューアです。
今回、小学校の図画工作の授業で、子どもたちが使うタブレット端末から「みどころキューブ」にアクセスし、自分が好きな収蔵品を選んで、その文様等をスケッチします。
「みどころキューブ」には、岡山市立オリエント美術館の収蔵品のうち特徴的な文様の50点を格納します。立方体の縦軸を大きさ、底面を文様の特徴、側面を関連するモチーフとして設定し、子どもたちが興味のある収蔵品を直観的に探し、興味が広がるデザインにしました。子どもたちは、作品の詳しい解説を閲覧したり、解説欄で文様の拡大画像を観たり、「I.B.MUSEUM SaaS」の個別ページへアクセスしてさらに詳しい情報を閲覧したりできます。
子どもたちが「みどころキューブ」で各収蔵品の文様・形・色・美しさ等に触れることで、収蔵品の見方や感じ方、考え方などを深めるとともに、他の収蔵品への興味をもつようになり、「美術館で実物を観たい」という意欲や行動につなげていくことを学習の目的としています。
【今後の予定】
DNPは、地域の文化財やアート作品等のデジタルアーカイブ化と利活用を推進しており、今回の学校教育への展開はその一環となります。「みどころキューブ」を使った学校教育で、デジタルアーカイブ化した地域の文化財や資料の情報を活用して、MLA(博物館/図書館/文書館等)施設と教育機関との連携を促進し、ふるさとに愛着と誇りをもつ心豊かな子どもの育成を支援します。2024年度内に岡山市内85校の小学校での利用を進めながら、学校での利用における実施効果について検証していく予定です。
〔参考〕DNPのデジタルアーカイブに関する取り組み
DNPは、世界遺産をはじめとする京都の有形・無形の文化遺産を毀損することなく保存し、次代へ継承する「京都・文化遺産アーカイブプロジェクト」*6や、フランス国立図書館の貴重な作品のデジタル化や鑑賞システムの開発を行う「リシュリュー・ルネサンス・プロジェクト」*7などを推進しています。こうした取り組みを通じて、高精細画像処理の技術・ノウハウを培うとともに、ITを活用したインタラクティブな鑑賞システムを開発し、作品のデジタル化や公開・利活用を支援していきます。DNPは今後も、文化財やアート作品等の保存・継承・公開などに関わる活動を推進し、多くの人々が文化を学び、さまざまな体験が得られる事業を展開していきます*8。
*1 岡山市立オリエント美術館の「みどころキューブ」 → https://www.city.okayama.jp/orientmuseum/0000058256.html
*2 文化庁の政策 文化審議会・懇談会等 博物館部会「学習指導要領」 → https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/hakubutsukan/hakubutsukan04/02/pdf/93734001_12.pdf
*3 2023年1月16日リリース : DNPの鑑賞システム「みどころキューブ」を小学校の授業で活用 → https://www.dnp.co.jp/news/detail/20168807_1587.html
*4 大井将生・宮田諭志・中森康人・榎本剛治. 【特集】デジタルアーカイブと実展示 : 「問い」の創発と多面的な学びを支援するデジタルアーカイブ展示と実空間の架橋. デジタルアーカイブ学会誌. 2024, Vol.8, No.1, p.15-20. → https://www.jstage.jst.go.jp/browse/jsda/8/1/_contents/-char/ja
*5 2023年11月19日リリース : 「みどころキューブ(R) SaaS型」と早稲田システム開発の「I.B.MUSEUM SaaS」が連動 → https://www.dnp.co.jp/news/detail/20170005_1587.html
*6 有形・無形文化遺産の“保存と継承”高精細映像アーカイブについて → https://www.dnp.co.jp/biz/case/detail/10158085_1641.html
*7 フランス国立図書館 とのプロジェクトについて → https://www.dnp.co.jp/news/detail/20168297_1587.html
*8 文化財のデジタルアーカイブソリューションについて → https://www.dnp.co.jp/biz/theme/cultural_property/
※記載されている会社名・商品名は、各社の商標または登録商標です。
※ニュースリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容などは発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承下さい。
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