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日本ライフL Research Memo(7):2020年3月期は下期に踊り場脱出へ

配信元:フィスコ
投稿:2019/06/27 16:07
■業績動向

3.2020年3月期の業績見通し
2020年3月期の業績見通しについて、日本ライフライン<7575>は売上高54,059百万円(前期比18.7%増)、営業利益10,465百万円(同0.6%減)、経常利益11,167百万円(同3.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益7,747百万円(同0.3%増)を見込んでいる。

販売面において、取引先メーカーとの契約終了に伴い、一部地域を除いて胸部大動脈ステントグラフトの販売を2019年3月に終了、人工心臓弁関連商品も2019年5月末に販売を終了している。さらに、2019年10月には消費税の増税に伴い公定価格の改定が予定されており、価格引き下げによる影響が下期の売上高に2~3%程度、品目によっては相当額見込まれている。しかし、2019年9月にはリズムディバイスにおいて、Boston ScientificのCRM関連製品の本格発売を予定しており、新たな頻脈治療領域の商品群を中心に、Boston Scientificの既存商流も含めて、大幅な売上増加が期待される。また、心房細動のアブレーション治療では引き続き症例数が速いピッチで伸びていくことが予想され、自社製品を始めとする関連商品の伸長を見込んでいる。

利益面では、公定価格の引き下げによる売上総利益への影響が想定されるほか、自社製品に比べ売上総利益率の低い仕入商品の構成比が高まることによるミックスの変化で、売上総利益率は低下する見込みである。また、販管費では、CRM関連製品の販売体制の構築に伴い、ボストン・サイエンティフィック・ジャパンに対する販売支援金(同社のための営業活動への対価)や独占販売権の償却費用が年額数億円発生する。また、新商品の薬事承認取得に向けた治験費用などの増加等を見込んでいる。こうしたコストも含め、2020年3月期は成長の踊り場となる見込みである。なお、業績のボトムは2019年3月期上期であり、2020年3月期下期にはBoston Scientific商品の本格展開により増収幅が大きく拡大、利益も増益転換することが予想されている。


品目別構成比に変化
4. 2020年3月期品目別売上高の見通し
AF症例数で前期比17%増という高水準の伸びが継続することを前提に、心房細動関連製品やオープンステントグラフトなど、EP/ABLカテーテルを中心に自社製品が引き続き好調に推移することが見込まれる。一方、いくつかの大きな商流変更により品目別売上高の構成比のバランスが変化している。頻脈領域の製品力に課題があったMicroPortとの独占販売契約の終了のアナウンス後、一部の医療機関の買い控え等によりリズムディバイスにおける上期の売上高は前年比マイナスとなる見込みである。しかしながら、2019年9月から徐脈領域は元より頻脈領域に特に強みを持つBoston Scientific製品の寄与が始まることで2020年3月期下期は大きく前年比プラスとなる計画。また、独占販売契約の終了により、胸部用ステントグラフト(2019年3月末、ただし一部の地域では継続)や人工弁関連商品(2019年5月末)の売上がそれぞれの契約期間の終了をもって原則としてなくなる。2019年10月に予定される保険償還価格の引き下げも、品目別ごとに影響が出るだろう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

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配信元: フィスコ
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