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ムサシのニュース
■要約
ムサシ<7521>は選挙関連機材や金融関連機材の総合メーカーである。また、文書のデジタル化(メディアコンバート)事業やスキャナー、非破壊検査機材、業務用ろ過フィルターなどを取り扱う情報・産業システム機材、印刷システム機材、紙・紙加工品などの商社事業も行っている。特に選挙関連機材においては投開票業務に必要な各種機器から投票箱等の用品用具、開く投票用紙など幅広い商品をラインナップし、業界のトップシェアを誇る圧倒的な存在である。また、各種文書やマイクロフィルムのデジタル化(メディアコンバート)事業においても国内最大級のイメージングセンターを展開し、次の収益の柱への育成を図っている。商社機能とメーカー機能を併せ持っているのが特長だ。
1. 2020年3月期業績
2020年3月期の業績は、売上高37,589百万円(前期比1.2%増)、営業利益1,025百万円(同234.2%増)、経常利益1,228百万円(同217.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益865百万円(同371.6%増)となった。2019年4月の統一地方選挙と同7月の参議院選挙の2つの大型選挙があったことにより、選挙システム機材の売上高が前期比51.5%増と過去最高額を記録し増益をけん引した。また、注力しているメディアコンバート事業(情報・産業システム機材の内数)の売上高は同4.3%増となった。一方で、印刷システム機材や紙・紙加工品の販売は需要期である第4四半期において新型コロナウイルス感染拡大(以下、コロナ)の影響を強く受け伸び悩んだ。
2. 2021年3月期業績予想
8月4日発表の2021年3月期第1四半期決算は、売上高6,579百万円(前年同期比30.1%減)、営業損失120百万円(前年同期468百万円の利益)、経常損失102百万円(同473百万円の利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失94百万円(同315百万円の利益)となった。また、2021年3月期通期の業績予想については、当初は未定としていたが第1四半期業績の結果と共に公表し、売上高33,447百万円(前期比11.0%減)、営業利益151百万円(同85.3%減)、経常利益216百万円(同82.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益43百万円(同95.0%減)とした。上半期の業績は各事業ともコロナの影響を強く受け大きく落ち込む見通しだが第3四半期から需要は徐々に回復し、今期末には例年の8割から9割程度まで回復すると見込んでいる。配当については、従来から最低ラインと定めている年間24円(普通配当)を維持する方針だ。
3.中長期の成長戦略
現在、同社の収益の中心は選挙関連機材となっているが、この分野は安定成長しているものの国政選挙などの実施の有無によって需要にばらつきが出るためシクリカルな事業と言える。そのため、メディアコンバート事業や業務用ろ過フィルター、社会インフラ画像診断サービス『ひびみっけ』事業等を一段と強化し、収益基盤の安定化を図る計画だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<NB>
ムサシ<7521>は選挙関連機材や金融関連機材の総合メーカーである。また、文書のデジタル化(メディアコンバート)事業やスキャナー、非破壊検査機材、業務用ろ過フィルターなどを取り扱う情報・産業システム機材、印刷システム機材、紙・紙加工品などの商社事業も行っている。特に選挙関連機材においては投開票業務に必要な各種機器から投票箱等の用品用具、開く投票用紙など幅広い商品をラインナップし、業界のトップシェアを誇る圧倒的な存在である。また、各種文書やマイクロフィルムのデジタル化(メディアコンバート)事業においても国内最大級のイメージングセンターを展開し、次の収益の柱への育成を図っている。商社機能とメーカー機能を併せ持っているのが特長だ。
1. 2020年3月期業績
2020年3月期の業績は、売上高37,589百万円(前期比1.2%増)、営業利益1,025百万円(同234.2%増)、経常利益1,228百万円(同217.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益865百万円(同371.6%増)となった。2019年4月の統一地方選挙と同7月の参議院選挙の2つの大型選挙があったことにより、選挙システム機材の売上高が前期比51.5%増と過去最高額を記録し増益をけん引した。また、注力しているメディアコンバート事業(情報・産業システム機材の内数)の売上高は同4.3%増となった。一方で、印刷システム機材や紙・紙加工品の販売は需要期である第4四半期において新型コロナウイルス感染拡大(以下、コロナ)の影響を強く受け伸び悩んだ。
2. 2021年3月期業績予想
8月4日発表の2021年3月期第1四半期決算は、売上高6,579百万円(前年同期比30.1%減)、営業損失120百万円(前年同期468百万円の利益)、経常損失102百万円(同473百万円の利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失94百万円(同315百万円の利益)となった。また、2021年3月期通期の業績予想については、当初は未定としていたが第1四半期業績の結果と共に公表し、売上高33,447百万円(前期比11.0%減)、営業利益151百万円(同85.3%減)、経常利益216百万円(同82.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益43百万円(同95.0%減)とした。上半期の業績は各事業ともコロナの影響を強く受け大きく落ち込む見通しだが第3四半期から需要は徐々に回復し、今期末には例年の8割から9割程度まで回復すると見込んでいる。配当については、従来から最低ラインと定めている年間24円(普通配当)を維持する方針だ。
3.中長期の成長戦略
現在、同社の収益の中心は選挙関連機材となっているが、この分野は安定成長しているものの国政選挙などの実施の有無によって需要にばらつきが出るためシクリカルな事業と言える。そのため、メディアコンバート事業や業務用ろ過フィルター、社会インフラ画像診断サービス『ひびみっけ』事業等を一段と強化し、収益基盤の安定化を図る計画だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<NB>
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