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パリミキホールディングスのニュース
*13:33JST パリミキHD Research Memo(3):2023年3月期は既存店の回復で営業利益を計上
■業績動向
1. 2023年3月期の損益状況
パリミキホールディングス<7455>の2023年3月期の連結業績は、売上高で47,400百万円(前期比7.5%増)、営業利益732百万円(前期は500百万円の損失)、経常利益1,206百万円(前期比586.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益501百万円(前期は1,108百万円の損失)となり、前期から大幅に回復した。
コロナ禍が沈静化し規制緩和により消費が回復したことに加え、同社が過去数年間続けてきた店舗施策の効果もあり、売上高は、国内で既存店が前期比4.8%増、全店でも同4.9%増となった。海外売上高は円安の影響もあり同20.2%増となった。セグメント別営業利益は国内が849百万円(前期比1,137百万円増)、海外が38百万円の損失(同174百万円増)となった。店舗施策では、国内は出店18店、退店30店、改装22店を行い期末店舗数は638となった。海外は出店4店、退店10店を行い期末店舗数は103店となった。金鳳堂は、同社グループ入り後の最高益を更新した。
売上総利益は32,377百万円(前期比6.8%増)となった。連結ベースの売上総利益率は68.3%となり前期比で0.5ポイント低下したが、主にサングラスやそのほか商品など、相対的に売上総利益が低い商品の販売が増加したことによる。販管費は、前期比2.7%増の31,645百万円となり、ほぼ計画線で着地した。内訳は販売促進費2,299百万円(同8.2%増)、広告宣伝費1,095百万円(同4.6%減)、人件費16,019百万円(同1.9%増)、賃借料7,790百万円(同2.2%増)、そのほか4,440百万円(同5.7%増)となった。また減価償費は798百万円(同0.1%増)となった。
この結果、営業利益732百万円(前期比1,232百万円増)を計上した。営業外損益においては、為替差益は86百万円(前期384百万円)と前期比で減少したが、貯蔵品(主に金の原材料)の売却益を235百万円計上した。このため経常利益は1,206百万円(前期比586.9%増)となった。特別損益では、特別利益としてその他資産に含まれる金地金の売却益211百万円計上し、特別損失として固定資産除売却損49百万円、減損損失(主に店舗)434百万円を計上した。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は501百万円(前期は1,108百万円の損失)となった。設備投資額は2,167百万円(前期比20百万円減)となった。
2. セグメント別の動向
(1) 国内の状況
国内は出店18店に対して退店30店を行い期末店舗数は638店(純減12店)となった。国内小売の全店売上高は前期比4.9%増となったが、内訳はパリミキが4.4%増、金鳳堂が10.5%増である。既存店の売上高は前期比4.8%増となった。内訳はパリミキが4.2%増、金鳳堂が11.6%増である。コロナ禍からの回復により消費全般が上向いたことに加えて、同社が過去数年間行ってきた店舗改革の効果もあり売上高は上向いた。また以前から注力してきたサングラスの売上高増加(前期比28.9%増)も全体の増収に寄与した。金鳳堂も150百万円超の営業利益を計上した。
既存店売上高は、2022年8月こそコロナ禍の第7波の影響を受けて低調となったが、それ以外は期を通して堅調であった。この結果、セグメント売上高は41,611百万円(前期比6.0%増)、セグメント利益849百万円(前期は287百万円の損失)となった。
(2) 海外の状況
海外では4店を出店し10店を閉鎖したことで、期末の店舗数は103店(中国・韓国66店、台湾を含む東南アジア27店、欧州・米国・豪州10店)となった。売上高は、国内と同様にコロナ禍からの回復により現地通貨ベースでは前期比5.9%増、円安の影響で円ベースでは同20.2%増となった。セグメント売上高は5,789百万円(前期比19.6%増)、セグメント損失は38百万円(前期は213百万円の損失)となり損失幅が縮小した。
地域別の状況では、東南アジアの売上高は3,452百万円(前期比58.2%増)、営業利益295百万円(前期は56百万円の損失)となった。特にシンガポールは大型改装もあり順調に売上高が続伸した。タイ・マレーシアはコロナ後の経済回復が早く、売上高が増加した。ベトナムは眼科病院・眼鏡店ともに堅調に推移した。フィリピンはインフレの影響で低調となったが、後半は回復した。中国・韓国の売上高は1,174百万円(前期比18.8%減)、営業損失311百万円(前期は251百万円の損失)となった。中国はコロナ禍による外出規制、ゼロコロナ政策により売上高は著しく減少したが、その後は少しずつ客足が戻った。韓国はPB商品を東南アジアへ輸出、卸販売は順調に推移した。そのほかの地域(欧州・米国・豪州)の売上高は1,301百万円(前期比0.3%減)、営業損失3百万円(前期は70百万円の利益)となった。欧州はロックダウン解除後もインフレ、デモの影響を受けた。(ドイツ法人は2022年1月に営業終了)。アメリカはインフレのなかで、年末の保険需要により売上高を維持した。オーストラリアは大幅なコスト削減と、営業が好調なこともあり堅調に推移した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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1. 2023年3月期の損益状況
パリミキホールディングス<7455>の2023年3月期の連結業績は、売上高で47,400百万円(前期比7.5%増)、営業利益732百万円(前期は500百万円の損失)、経常利益1,206百万円(前期比586.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益501百万円(前期は1,108百万円の損失)となり、前期から大幅に回復した。
コロナ禍が沈静化し規制緩和により消費が回復したことに加え、同社が過去数年間続けてきた店舗施策の効果もあり、売上高は、国内で既存店が前期比4.8%増、全店でも同4.9%増となった。海外売上高は円安の影響もあり同20.2%増となった。セグメント別営業利益は国内が849百万円(前期比1,137百万円増)、海外が38百万円の損失(同174百万円増)となった。店舗施策では、国内は出店18店、退店30店、改装22店を行い期末店舗数は638となった。海外は出店4店、退店10店を行い期末店舗数は103店となった。金鳳堂は、同社グループ入り後の最高益を更新した。
売上総利益は32,377百万円(前期比6.8%増)となった。連結ベースの売上総利益率は68.3%となり前期比で0.5ポイント低下したが、主にサングラスやそのほか商品など、相対的に売上総利益が低い商品の販売が増加したことによる。販管費は、前期比2.7%増の31,645百万円となり、ほぼ計画線で着地した。内訳は販売促進費2,299百万円(同8.2%増)、広告宣伝費1,095百万円(同4.6%減)、人件費16,019百万円(同1.9%増)、賃借料7,790百万円(同2.2%増)、そのほか4,440百万円(同5.7%増)となった。また減価償費は798百万円(同0.1%増)となった。
この結果、営業利益732百万円(前期比1,232百万円増)を計上した。営業外損益においては、為替差益は86百万円(前期384百万円)と前期比で減少したが、貯蔵品(主に金の原材料)の売却益を235百万円計上した。このため経常利益は1,206百万円(前期比586.9%増)となった。特別損益では、特別利益としてその他資産に含まれる金地金の売却益211百万円計上し、特別損失として固定資産除売却損49百万円、減損損失(主に店舗)434百万円を計上した。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は501百万円(前期は1,108百万円の損失)となった。設備投資額は2,167百万円(前期比20百万円減)となった。
2. セグメント別の動向
(1) 国内の状況
国内は出店18店に対して退店30店を行い期末店舗数は638店(純減12店)となった。国内小売の全店売上高は前期比4.9%増となったが、内訳はパリミキが4.4%増、金鳳堂が10.5%増である。既存店の売上高は前期比4.8%増となった。内訳はパリミキが4.2%増、金鳳堂が11.6%増である。コロナ禍からの回復により消費全般が上向いたことに加えて、同社が過去数年間行ってきた店舗改革の効果もあり売上高は上向いた。また以前から注力してきたサングラスの売上高増加(前期比28.9%増)も全体の増収に寄与した。金鳳堂も150百万円超の営業利益を計上した。
既存店売上高は、2022年8月こそコロナ禍の第7波の影響を受けて低調となったが、それ以外は期を通して堅調であった。この結果、セグメント売上高は41,611百万円(前期比6.0%増)、セグメント利益849百万円(前期は287百万円の損失)となった。
(2) 海外の状況
海外では4店を出店し10店を閉鎖したことで、期末の店舗数は103店(中国・韓国66店、台湾を含む東南アジア27店、欧州・米国・豪州10店)となった。売上高は、国内と同様にコロナ禍からの回復により現地通貨ベースでは前期比5.9%増、円安の影響で円ベースでは同20.2%増となった。セグメント売上高は5,789百万円(前期比19.6%増)、セグメント損失は38百万円(前期は213百万円の損失)となり損失幅が縮小した。
地域別の状況では、東南アジアの売上高は3,452百万円(前期比58.2%増)、営業利益295百万円(前期は56百万円の損失)となった。特にシンガポールは大型改装もあり順調に売上高が続伸した。タイ・マレーシアはコロナ後の経済回復が早く、売上高が増加した。ベトナムは眼科病院・眼鏡店ともに堅調に推移した。フィリピンはインフレの影響で低調となったが、後半は回復した。中国・韓国の売上高は1,174百万円(前期比18.8%減)、営業損失311百万円(前期は251百万円の損失)となった。中国はコロナ禍による外出規制、ゼロコロナ政策により売上高は著しく減少したが、その後は少しずつ客足が戻った。韓国はPB商品を東南アジアへ輸出、卸販売は順調に推移した。そのほかの地域(欧州・米国・豪州)の売上高は1,301百万円(前期比0.3%減)、営業損失3百万円(前期は70百万円の利益)となった。欧州はロックダウン解除後もインフレ、デモの影響を受けた。(ドイツ法人は2022年1月に営業終了)。アメリカはインフレのなかで、年末の保険需要により売上高を維持した。オーストラリアは大幅なコスト削減と、営業が好調なこともあり堅調に推移した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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