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ナガイレーベンのニュース
■要約
1. 2022年8月期(実績)
ナガイレーベン<7447>は医療白衣のコア市場※1において国内シェア60%超のトップメーカーであり、高い利益率と堅固な財務内容を誇っている。2022年8月期の連結業績※2は、売上高が前期比1.0%増の17,745百万円、営業利益が同3.5%減の5,031百万円、経常利益が同3.1%減の5,139百万円となったが、親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益(投資有価証券売却益)を計上したことから同3.6%増の3,778百万円となった。売上高は計画どおりに着地し過去最高を達成した。前期に厚生労働省向け(感染対策商品)の特需があったこと、2022年8月期から「収益認識に関する会計基準」等を適用していることなどから前期比では1.0%の増収に止まったが、これらの特殊要因を除いた実質ベースでは同2.9%増であった。損益面では、為替(円安)の影響のほか、原材料価格及び加工賃の上昇、物流費の上昇(航空便の利用)などにより営業減益となったが、想定の範囲内であった。売上高は順調に推移しており、健闘した結果であったと弊社では見ている。
※1 2021年8月期より取り入れている新区分で、国内市場のうち同社のシェアが比較的高い市場のこと。ヘルスケアウェア、ドクターウェア、ユーティリティ他、感染対策商品が該当する。なお、新区分はコア市場のほか、周辺市場(患者ウェア、手術ウェア)、海外市場の3つとなる。
※2 2022年8月期より「収益認識に関する会計基準」等を適用しているが、業績への影響は軽微であることから、前期比は当該会計基準等適用前の数値との比較となっている。
2. 2023年8月期(予想)
2023年8月期の連結業績は、売上高が前期比2.6%増の18,200百万円、営業利益が同9.1%減の4,574百万円、経常利益が同9.8%減の4,638百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同16.2%減の3,164百万円と予想している。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に特別利益を計上した反動により減益幅が大きくなっている。売上高は順調な伸びを予想しているが、為替(円安)の影響や加工賃の上昇などが続くと見ており、原価率がアップすることから営業利益は減益を見込んでいる。これに対し同社は、価格改定や効率化など収益性の改善を実施する予定だが、浸透は下期以降になるとしており、上期の業績が最も厳しくなる予想となっている。
3. 中期経営計画
同社は、2022年8月期の実績を踏まえ、それまでの計画をロールオーバーした中期経営計画を発表した。数値目標としては、2025年8月期に売上高193億円、営業利益55億円を掲げている。足元では為替が円安に振れており同社業績に対しては逆風だが、売上高は順調に拡大しており、価格改定も検討していることなどから、これらの目標が達成される可能性は有り得るだろう。一方で、株主還元の姿勢は変わらず、2022年8月期は年間60.0円の配当を実施し、2023年8月期も同額の配当を予定している。自己株式の取得にも前向きで、資本効率の向上と経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行することを目的として、2022年8月期に612,700株(1,231百万円)の自己株式取得を行った。このような株主還元に対する同社の一貫した姿勢は評価に値するだろう。
■Key Points
・2022年8月期は営業減益となるも想定内。主力アイテムは順調に推移
・2023年8月期の営業利益は前期比9.1%減を見込むが、上期が最も厳しく、下期には回復する予想
・中期経営計画では2025年8月期に営業利益55億円を目指す。株主還元にも積極的
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<NS>
1. 2022年8月期(実績)
ナガイレーベン<7447>は医療白衣のコア市場※1において国内シェア60%超のトップメーカーであり、高い利益率と堅固な財務内容を誇っている。2022年8月期の連結業績※2は、売上高が前期比1.0%増の17,745百万円、営業利益が同3.5%減の5,031百万円、経常利益が同3.1%減の5,139百万円となったが、親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益(投資有価証券売却益)を計上したことから同3.6%増の3,778百万円となった。売上高は計画どおりに着地し過去最高を達成した。前期に厚生労働省向け(感染対策商品)の特需があったこと、2022年8月期から「収益認識に関する会計基準」等を適用していることなどから前期比では1.0%の増収に止まったが、これらの特殊要因を除いた実質ベースでは同2.9%増であった。損益面では、為替(円安)の影響のほか、原材料価格及び加工賃の上昇、物流費の上昇(航空便の利用)などにより営業減益となったが、想定の範囲内であった。売上高は順調に推移しており、健闘した結果であったと弊社では見ている。
※1 2021年8月期より取り入れている新区分で、国内市場のうち同社のシェアが比較的高い市場のこと。ヘルスケアウェア、ドクターウェア、ユーティリティ他、感染対策商品が該当する。なお、新区分はコア市場のほか、周辺市場(患者ウェア、手術ウェア)、海外市場の3つとなる。
※2 2022年8月期より「収益認識に関する会計基準」等を適用しているが、業績への影響は軽微であることから、前期比は当該会計基準等適用前の数値との比較となっている。
2. 2023年8月期(予想)
2023年8月期の連結業績は、売上高が前期比2.6%増の18,200百万円、営業利益が同9.1%減の4,574百万円、経常利益が同9.8%減の4,638百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同16.2%減の3,164百万円と予想している。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に特別利益を計上した反動により減益幅が大きくなっている。売上高は順調な伸びを予想しているが、為替(円安)の影響や加工賃の上昇などが続くと見ており、原価率がアップすることから営業利益は減益を見込んでいる。これに対し同社は、価格改定や効率化など収益性の改善を実施する予定だが、浸透は下期以降になるとしており、上期の業績が最も厳しくなる予想となっている。
3. 中期経営計画
同社は、2022年8月期の実績を踏まえ、それまでの計画をロールオーバーした中期経営計画を発表した。数値目標としては、2025年8月期に売上高193億円、営業利益55億円を掲げている。足元では為替が円安に振れており同社業績に対しては逆風だが、売上高は順調に拡大しており、価格改定も検討していることなどから、これらの目標が達成される可能性は有り得るだろう。一方で、株主還元の姿勢は変わらず、2022年8月期は年間60.0円の配当を実施し、2023年8月期も同額の配当を予定している。自己株式の取得にも前向きで、資本効率の向上と経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行することを目的として、2022年8月期に612,700株(1,231百万円)の自己株式取得を行った。このような株主還元に対する同社の一貫した姿勢は評価に値するだろう。
■Key Points
・2022年8月期は営業減益となるも想定内。主力アイテムは順調に推移
・2023年8月期の営業利益は前期比9.1%減を見込むが、上期が最も厳しく、下期には回復する予想
・中期経営計画では2025年8月期に営業利益55億円を目指す。株主還元にも積極的
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<NS>
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