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カーブスホールディングスのニュース
―RIZAP筆頭に好業績期待企業ひしめく注目セクター、ジム運営企業のIPOに関心―
フィットネスクラブ運営企業の業績改善が目立っている。フィットネス業界は新型コロナウイルスの影響で一時的に大きな打撃を受けたが、感染の落ち着きとともに徐々に客足が回復。コロナ禍で高まった健康意識などを背景に今後も成長トレンドを続けることが見込まれている。業績面での好調さが確認されている一方、株価が冴えない銘柄も少なくなく、投資妙味が意識されるセクターとして注目したい。来週には関連企業のIPOもあり、 フィットネスクラブ関連株への注目度はますます高まることになりそうだ。
●2020年を底に回復傾向続く
フィットネスクラブを運営するフィットイージー <212A> [東証S]が来週23日、東証スタンダード市場と名証メイン市場に新規上場する。想定時価総額は150億円程度。同社が展開する施設はトレーニングジムをはじめ、シミュレーションゴルフや個室サウナ、コワーキングスペースなど、さまざまな設備が取りそろえられた24時間営業型の業態だ。2018年の創業以降、コロナ禍がありながらも着実に店舗数を伸ばし、今年5月末時点で本社がある岐阜県など東海エリアを中心に全国158店舗(直営・フランチャイズ合計)を展開する。
業績は好調だ。24年10月期の売上高は前期比35%増の60億6400万円、純利益は同29%増の9億3000万円と、前期に続き過去最高更新を予想。今期から配当を行う予定で、配当性向20%をメドに安定的に実施していく方針。今期は1株当たり12円63銭とした。
フィットネス業界はコロナ禍からの回復が続いている。経済産業省の特定サービス産業動態統計調査によると、フィットネスクラブの売上高は20年(約2235億円)を底に3年連続で増加し、23年は約2784億円だった。コロナ禍前の19年(約3347億円)と比べ8割程度まで回復した。年間延べ利用者数も19年(約2億5000万人)から20年(約1億7000万人)にかけて大きく落ち込んだ後に順調に回復し、23年は約2億1000万人となった。
●国内有数の店舗数誇る「チョコザップ」「エニタイム」
フィットネスクラブ関連株の代表格と言えばRIZAPグループ <2928> [札証A]だろう。「結果にコミットする」の広告コピーで知られるパーソナルトレーニングジムを展開するが、ここ数年は低価格ジム「chocoZAP(チョコザップ)」に注力している。トレーニングジムにカラオケ、ワークスペースなどの多様なサービスを備えた業態で、前述のフィットイージーと同様の形態だ。急速な出店攻勢を仕掛け、22年の1号店開業から2年ほどで1500店舗(5月時点)を達成。25年3月期に3期ぶり最終黒字浮上を見込むほか、6月にSOMPOホールディングス <8630> [東証P]と資本・業務提携を結ぶなど手掛かり材料には事欠かない。
トレーニングジム「エニタイムフィットネス」を運営するFast Fitness Japan <7092> [東証P]も見逃せない。全国で1134店舗(直営・フランチャイズ合計、3月末時点)を展開しており、チョコザップと同じく国内有数の規模を誇る。前24年3月期はコロナ禍からの回復が進み、売上高、営業利益とも過去最高を更新。今期は積極的な成長投資を行うため利益は減少するが、売上高の高い伸びは継続する見通しだ。
トレーニングジムを手掛ける企業では、傘下の快活フロンティアで「FiT24」を展開するAOKIホールディングス <8214> [東証P]、「ミラフィットネス」を運営する子会社を持つMCJ <6670> [東証S]、「24/7Workout」のトゥエンティーフォーセブン <7074> [東証G]などがある。
●好決算のカーブスHD、増益予想の大手続々
このほかジムを含むフィットネスクラブ関連に位置づけられる銘柄では、女性向けに強みを持つカーブスホールディングス <7085> [東証P]が注目だ。7月9日に発表した23年9月~24年5月期連結決算は、営業利益が前年同期比4割増の44億5400万円だった。テレビCMなどのマーケティング施策が奏功し、会員数が着実に増加。店舗数は前期末比12店舗増の1974店舗に拡大した。営業利益の通期計画(49億~51億円)に対する進捗率は9割前後に達しており、業績上振れが期待される。
フィットネスクラブ大手のセントラルスポーツ <4801> [東証P]も好調だ。21年3月期を底に増収増益トレンドに転じ、今期は売上高が前期比7%増の486億円、営業利益が同2割増の32億3000万円を予想。増配も計画している。同じく業界大手のルネサンス <2378> [東証P]も今期に大幅増収増益と増配を予想。愛知地盤の東祥 <8920> [東証S]は前期に一部店舗の減損損失を計上した反動で今期は最終黒字転換を見込む。3銘柄とも3月期決算企業であり、8月上旬の第1四半期決算に向けて業績期待の買いが強まるかもしれない。
専業以外では、日本テレビホールディングス <9404> [東証P]が傘下でフィットネスクラブ大手「ティップネス」を運営。大和ハウス工業 <1925> [東証P]は「スポーツクラブNAS」、イオン <8267> [東証P]は「イオンスポーツクラブ」、野村不動産ホールディングス <3231> [東証P]は「メガロス」、JR東日本 <9020> [東証P]は「ジェクサー」を展開する。また、住友ゴム工業 <5110> [東証P]が「ダンロップスポーツクラブ」を運営するほか、物流業のセンコーグループホールディングス <9069> [東証P]が「コ・ス・パ」、医療・介護向けクラウドサービスのカナミックネットワーク <3939> [東証P]が「アーバンフィット24」を手掛ける。
株探ニュース
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