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ポート Research Memo(1):人材支援サービスとエネルギー領域が全体の成長を牽引

配信元:フィスコ
投稿:2023/07/12 12:01
*12:01JST ポート Research Memo(1):人材支援サービスとエネルギー領域が全体の成長を牽引 ■要約

ポート<7047>は、クライアント、ユーザーの双方の課題に深く入り込み、ペインを解消する成約支援事業を展開している。クライアントには成約支援を、ユーザーには意思決定支援を行い、両者のマッチングサービスを提供している。サービスの区分は「人材支援サービス」「販促支援サービス」「新規その他」の3つに分けられる。成約報酬を主な収入源とし、各社の人材採用、販促活動プロセスに深く入り込み、成約に応じて報酬を獲得する共通のビジネスモデルを採用している。ユーザーの母集団を形成し、成約まで支援することで、クライアントの採用・販促活動のリスクを最小化している。

1. 業績動向
2023年3月期の連結業績は、売上収益が11,364百万円(前期比62.5%増)、調整後EBITA※が3,021百万円(同88.3%増)、EBITDAが2,010百万円(同148.1%増)、営業利益が1,699百万円(同183.3%増)、税引前当期利益が1,658百万円(同193.7%増)親会社の所有者に帰属する当期利益が1,074百万円(同223.3%増)となった。人材支援サービス及びエネルギー領域の成長が全体の成長を牽引し大幅収増益となった。2023年2月に上方修正した通期業績予想に対しては、売上収益達成率102.4%、EBITDA達成率100.5%で着地したことで、2023年3月期を最終年度とする3ヶ年中期経営計画を達成した。大規模投資の効果が出てきたことや、大幅な増収と各領域のマーケティング効率化の影響により、EBITDA以下の利益指標は大幅な伸び率となった。売上収益は中期経営計画発表時からCAGR55.7%を実現した。また、EBITDAに関しても前述の理由により圧倒的な成長を実現しており、中期経営計画発表時からのCAGRは227.0%となった。

※調整後EBITDA = EBITDA +アカウント投資+コンテンツ投資+システム投資


2. 2024年3月期の業績見通し
2024年3月期については、売上収益15,300百万円(前期比34.6%増)、EBITDA2,440百万円(同21.4%増)、将来収益込みEBITDA3,130百万円(同44.4%増)、営業利益2,110百万円(同24.2%増)、税引前当期利益2,060百万円(同24.2%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益1,460百万円(同35.9%増)となる見込みだ。人材支援サービスでは、市場成長性の高い人材紹介と新卒人材会社向けアライアンス支援に注力する。投資の実行により新卒採用支援市場でのさらなるシェア拡大を図るとともに、会員データベースを活用した20代若手市場への積極進出を進めていく。販促支援サービスでは、エネルギー領域を中心に各領域において成約支援事業の強みを高め、さらなる市場シェアの獲得を目指すと同時に、新領域への参入に関しても積極的な検討・実施を進めていく。エネルギー領域においては、ストック収益への切り替えを通じた収益のポートフォリオ化により、中長期のEBITDAの最大化を図っていく。後述する新中期経営計画においては、増収増益を前提とした大規模投資を計画しており、ストック収益比率の増加による一層の成長を目指す。創業時からの成長速度や直近の中期経営計画の達成状況を鑑みれば、計画の実現可能性は高いものと弊社ではみている。

3. 中長期の成長戦略
同社は、中長期的なEBITDAの成長によるフリーキャッシュフローの最大化を目標に、新たに3か年中期経営計画(2024年3月期~2026年3月期)を策定した。2026年3月期の売上収益の計画は25,000百万円、EBITDAは4,000百万円、将来収益込みEBITDAは4,800百万円としている。3ヶ年のCAGRは売上収益で約30%成長を前提とし、EBITDAで約25%、将来収益込みEBITDAで約30%と野心的な数値目標を設定している。計画期間においては、増収増益を前提とした大胆な投資を実行していく。事業への投資方針を明確にし、各社・各事業のモニタリング体制を強化する。既存事業と新規事業の双方において、全社業績シェア10%以上、継続的な30%成長が実現可能な事業に対して経営資源を集中投下する。また、中期経営計画実現にむけては、主に「オーガニック成長への投資」「収益のポートフォリオ化」「インオーガニック成長への投資」、これら3つを主な成長戦略として掲げ、実行する方針である。特に、収益のポートフォリオ化により成長の蓋然性を高めるために、ショット型収益に偏重するのではなく、ストック型収益比率を増加させ収益構造を改革する。これに伴い、後述する「将来収益込みEBITDA」を主要指標に追加した。

■Key Points
・クライアント、ユーザーの双方の課題に深く入り込み、ペインを解消する成約支援事業を展開
・2023年3月期は人材支援サービスとエネルギー領域が業績を牽引、大幅増収増益を達成
・増収増益を前提とした大胆な投資を実行
・新たな中期経営計画では、3ヶ年のCAGRは売上収益で約30%成長を前提とし、EBITDAで約26%、将来収益込みEBITDAで約30%と野心的な数値目標の達成を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)

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配信元: フィスコ
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