ブリッジ Research Memo（8）：AIの活用によるデジタルインサイドセールスを本格展開

■ブリッジインターナショナル<7039>の成長戦略

1. デジタル化の推進によるストック収益基盤の拡充を推進
国内における働き方改革・労働生産性向上への企業意識の高まりやAI・IoT等の技術浸透に伴うデジタルトランスフォーメーションの加速、インサイドセールス認知度上昇に伴う需要の増加といった外部要因の追い風もあり、営業の効率化意識の更なる高まりが期待される中で、インサイドセールスのリーディング・カンパニーとしてのポジションを更に強化し、キャパシティの拡大やデジタル化の推進により、成長を加速させていく計画である。

既存インサイドセールス事業の拡大として、収益拡大余地のある顧客業態での展開、強固な顧客基盤・アライアンスを活かしたセミナーやWebによる啓蒙・営業活動を推進。AIの活用によるデジタルインサイドセールスの本格展開として、ツールラインナップ拡充に伴う、幅広いクライアントニーズの享受、インサイドセールス営業支援AIサービス「SAIN」の本格展開によるストック収益の拡大を狙う。また、中長期成長イメージとしては、働き方改革への需要の高まり、インサイドセールスの認知度向上に伴う、市場の急速な拡大に合わせて事業基盤の拡大を進め、デジタル化の推進によるストック収益基盤の拡充を推進する。


各分野の業務提携により成長加速を目指す
2.他社との連携による成長
(1) RevComm及びブイキューブとSales Tech領域でサービス連携
同社は2019年5月に、電話営業や顧客対応を可視化する音声解析AI搭載型のクラウドIP電話「MiiTel（ミーテル）」等を展開する(株)RevComm（レブコム）及びWeb会議・テレビ会議（TV会議）のクラウド市場で高いシェアを誇るブイキューブ<3681>との間で、働き方改革を支援するSales Tech領域においてサービス連携を行うことで合意している。

具体的には、インサイドセールス分野をリードする同社の「ANSWERS（アンサーズ）」、レブコムのミーテル、ブイキューブの「V-CUBE セールスプラス」を連携したサービス提供を開始する。

インサイドセールスの日々の運用を伴走的に支援するとともに、インサイドセールスの内容をAIがテキスト化して会話スピードや声の抑揚などを解析・可視化し、最適な内容へ導くことによって、商談の成約率向上と教育コストの低下を実現する。

(2) ショーケースとBtoB企業向けサービスで連携
2019年7月には、FintechとWebマーケティング支援を推進するショーケース<3909>と、動画やタクシー広告を活用したBtoB企業向けのリード獲得とその後のフォローアップ活動のインサイドセールスを共同でサービス提供することで、業務提携している。同社がクライアントに対して営業提案し、ショーケースがマーケティングの設計や配信などを管理することで、資料請求者などの見込み顧客を大幅に増やし、ターゲティング広告からインサイドセールスまで、セールスリード獲得のための一貫したサービスを提供する。

具体的には、ビジネスSNSやタクシーサイネージなど、視聴者の業界や職位などを絞り込んで、BtoB企業のサービスやブランド認知に適したマーケティング支援を行う。5G（第5世代移動通信システム）時代をみすえ、動画やリッチコンテンツを活用し、ブランドの認知度や好感度への影響、見込み顧客獲得への影響などを分析して、リポートする。

（執筆：フィスコ客員アナリスト　村瀬智一）

＜SF＞