日立造が後場買われる、９８年３月期以来１２期ぶりの復配

　日立造船が後場買われる。同社は１１日、未定としていた１０年３月期の期末配当を１株２円にすると発表した。同社は１９９８年３月期に配当を実施して以降、無配を継続してきたが事業構造の転換、収益力の強化、財務体質の改善などで配当を実施できる状況まで業績が回復。今期、特別損失を計上はするものの、一定水準の純利益を確保できる見通しは立ったとし１２期ぶりの復配を決めた。

　同時に今期業績予想の修正も発表。売上高を２９００億円から２７００億円（前期２９８６億円）に、営業利益は１２０億円から１３０億円（同１１６億円）に、純利益は１００億円から７０億円（同１４億円）にそれぞれ修正した。売上高は一部案件の売上時期が来期以降へずれ込むため、営業利益は環境・プラント部門の利益率改善が修正要因。

　純利益の下方修正は、ごみ焼却炉建設工事の入札で独占禁止法があったとして公正取引委員会から排除措置を命じる審判審決を受け、発注者からの損害賠償請求訴訟などに備えるため、損失発生見込み額６０億円を訴訟損失引当金繰入額とし特別損失として計上するため。

　午後２時２９分時点の株価は８円高の１３５円。



［ 株式新聞速報ニュース／ＫＡＢＤＡＳ－ＥＸＰＲＥＳＳ ］

提供：モーニングスター社