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ジオマテック Research Memo(2):様々な薄膜加工製品を世に送り出し、発展を続ける

配信元:フィスコ
投稿:2019/07/12 15:02
■事業内容

ジオマテック<6907>のビジネスは、1953年に創業して創業65年となるが、それ以来、一環して真空成膜技術にこだわり続け、様々な薄膜加工製品を世に送り出し、発展してきた。生産の形態は、受託加工が全体の97%とほとんどを占め、その内、ユーザーからの材料支給は70%。言わば、高品質な技術をユーザーに提供する格好となっている。“薄膜一本”の業態ということで、決算書においてはセグメントの項目を置いていない。現在、加工品目の構成比は、FPDが52%、光学・その他が48%となっている。

提供している薄膜機能としては、透明電導膜、金属膜など電気を通すもの、金属反射膜、光学多層膜、反射防止膜、赤外線カット膜、遮光幕といった光をコントロールするもの、透明ヒーター、デフロスターなど発熱するもの、そのほか、加飾膜、撥水・親水膜、温度計測膜など多種多様だ。主力の液晶関連では、スマートフォン、タブレット端末、ゲーム、デジカメ、カーナビなど帯電防止膜、タッチパネル用導電膜など幅広く活用されている。また、他の分野においても、自動車を始め幅広い分野で同社の技術は欠かせない。

スマートフォンなど液晶関連製品の急速な普及で、業績を飛躍させた同社であったが、最近では中国のスマートフォン市場の減速のあおりを受け、業績は低迷を余儀なくされ続けた。そこで、FPD関連以外の分野にも注力している。課題として“脱スマホ依存”を掲げ、ビジネスモデルの変革に取り組む。具体的には、車載分野や産業分野の拡大を目指す。

例えば、多くの部品で構成される自動車は、カーナビゲーション以外でも、センターインフォメーションディスプレイやメーターパネル、スマートミラー、センシングカメラ、内外装の装飾──等々、同社の技術が応用できるパーツが多いことから、将来的にも期待が大きくなっている。さらに、半導体、インフラ、建材、医療など今後も薄膜の応用できる分野を広げていく方針だ。

これまでは液晶関連が売上構成において群を抜く存在だったが、液晶関連製品がなくなることはないながらも、成熟したため大きな伸びしろは期待できない。そのため、新たな戦略分野の育成に努めている。

また、従来は川中のコーティング加工がビジネスの中心だったが、川上の基材から川下の加工・組み立てまで領域を広げる、「全工程でソリューション提案に取り組む」ビジネスモデルへの変革にも取り組んでいる。

戦略製品としては、後述する半導体分野の製品も控えており、そう遠くない日に巻き返しが期待できそうだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野文也)


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配信元: フィスコ
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