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アジア通信大手シングテルと日立が企業向けDXとAI適用の加速を目的として、次世代データセンターとGPUクラウド分野で戦略的提携を拡大

配信元:PR TIMES
投稿:2024/08/26 14:17

左からSingtel Digital InfraCoビル・チャンCEO、日立製作所 徳永俊昭副社長

 アジアの大手通信技術グループのSingtel(以下、シングテル)と株式会社日立製作所(以下、日立)は、新興成長事業を推進するシングテルのDigital InfraCo事業部門のリードのもと、日本およびその他のアジア太平洋地域における次世代データセンターおよびGPUクラウドの構築に関する戦略的提携に合意しました。
 本戦略的パートナーシップは、シングテルが持つデータセンターや接続性(コネクティビティ)に関する豊富な専門知識、技術プラットフォームと、日立ならではの強みであるグリーン電力のソリューションから冷却装置、ストレージ、データマネジメント・運用まで、データセンターのトータルインテグレーションを可能にするケイパビリティを組み合わせるものです。
 両社は、データセンターの性能とケイパビリティを持続的に向上させることで、企業のAIの導入とDXを加速させます。
 今回の合意は、両社が2024年6月に発表した、5G、エッジコンピューティング、クラウドのオールインワンオーケストレーションプラットフォームであるシングテルのParagonと日立のAIアプリケーションを組み合わせ、日立の生産現場や顧客向けに試行するためのパートナーシップ*1を発展させたものです。両社は、シングテルのParagonプラットフォームと日立のAIに関する深い専門知識・技術を通じて、AIを導入する際に顧客が直面する複雑性に対処することをめざしています。
*1 ニュースリリース(2024年6月28日発表)「アジア通信大手シングテルと日立デジタルが、インダストリアルAIソリューションの加速に向けて提携」
https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2024/06/0628a.html

■背景
 AIやクラウドサービスの需要が急速に高まる中、日本はアジア太平洋地域で最大かつ最も急成長しているデータセンター市場の一つとして、年平均成長率9.2%で成長し、2028年には50億米ドルに達すると予想されています*2。
*2 出典:Structure Research, Japan (Tokyo & Osaka) DCI Report 2023: Data Centre Colocation, Hyperscale Cloud & Interconnection

 シングテルのDigital InfraCoのCEOであるビル・チャン氏は、「デジタルシステム&サービスの分野のリーダーである日立とのパートナーシップは、戦略的に重要で成長著しい日本市場において新たな機会をもたらすものです。パートナーとの強力なエコシステムを構築することは、当社がお客さまにより良いサービスを提供し、グローバルでのリーチを広げるために常に優先事項となっています。私たちは、専門知識やデジタルアセット、ソリューションを結集し、クラウドとAIを通じて、より多くの企業のビジネスと業務の革新、変革を支援できることを楽しみにしています。日立のようなパートナー企業と連携することで、私たちのデジタルのケイパビリティを拡大し、アジア太平洋地域のリーダーへと成長することをめざしています。」と述べています。
 シングテルは、イノベーションと経済成長を加速するため、2023年半ばにDigital InfraCoを新たに設立しました。Digital InfraCoは、シングテルの地域データセンター部門であるNxera(ネクゼラ)、海底ケーブル、衛星通信、Paragonプラットフォームなど、地域内でのAI導入を推進する上で極めて重要な事業を展開しています。また、2024年後半にはAI開発に欠かせないGPUをサービス型で利用できるGPU-as-a-Service(GPUaaS)の事業を立ち上げ、企業のAI導入のサポートの強化をめざしています。
 日立の執行役副社長 兼 デジタルシステム&サービス統括本部長の徳永 俊昭は、「日立は、創業以来、『優れた自主技術・製品の開発を通じて社会に貢献する』という企業理念のもと、お客さまや社会の課題解決に取り組んできました。現在、生成AIにより、新たなイノベーションが生まれる一方で、電力需要や環境負荷の課題が顕在化し、いかにこの両者のバランスをとっていくかは、社会イノベーション事業を推進する日立にとって大きなミッションの一つです。今回、シングテルとの戦略的提携により、こうしたミッションに、ともに挑戦できることをうれしく思っています。シングテルの持続可能なデータセンターの開発・運用に関する専門知識と、日立グループが有するグリーン電力のソリューションからファシリティ、データマネジメント・運用までのトータルインテグレーションのケイパビリティを組み合わせることで、企業がスマートかつ環境に配慮した方法でデータセンターを活用し、継続的にイノベーションを創出することを支援していきます。」と述べています。
 AI向けデータセンターの拡大は、日立の強みであるIT、OT、プロダクトといったあらゆる領域をうまく統合することが求められるため、日立が全社で取り組む社会イノベーション事業や、Hitachi Digital Services、Hitachi Energyといった日立グループのビジネスにとって大きな事業機会となります。

■協業内容について
今回締結した覚書の対象となる主な分野は以下の通りです。
1.生成AI需要に応えるため、次世代データセンターに関する協業を検討
 Nxeraと日立は、日本およびその他のアジア太平洋地域でデータセンターを開発する機会を調査・検討します。クラウドと AI の継続的な成長に伴い、高効率で高品質なデータセンターマネジメントを通じ、スマートかつ環境に配慮したサステナブルなデータセンターの運用を実現することが重要です。このような取り組みには、データセンターの設計・構築・運用に関するNxeraの専門知識と、データセンターに特化した機器の製造・提供、次世代エネルギー・ソリューション、さらにはデータセンター環境での安定稼働を支える高度なITシステムの運用管理に関する日立の専門知識が活用されます。
 Nxeraは、シンガポールでの62MWの既存容量に加え、アジア太平洋地域で総容量200MWを超えるサステナブルで接続性の高いAI向けデータセンターのプラットフォームを開発しています。

2.両社のGPUプラットフォーム、AIノウハウを組み合わせた環境で企業向けアプリケーションを開発
 日立は、シングテルのGPUaaSを社内のAIアプリケーションやAIワークロードに利用することを検討します。まず、日立社内で高性能な機械学習や生成AIなどのデジタル技術・ソリューションを強化するため、シングテルのサービスを利用する効果を検証します。そのうえで、お客さま向けのサステナブルな目標を促進する電力効率の高い設計・運用方式を確立します。
 また、両社は、お客さまにおけるAIシステムの開発・実装にかかる時間や管理コストを削減することを目的に、上記検証結果を活用し、日立の生成AIの技術やプラットフォームも含めたノウハウと、シングテルのGPUクラウドやParagonを組み合わせ、エンタープライズアプリケーションを共同開発することも検討します。

■シングテルについて
 シングテルはアジアの大手通信技術グループであり、次世代コネクティビティ、デジタルインフラに加え、地域データセンター部門Nxeraや地域ITサービス部門NCSを含むデジタル事業を展開しています。シングテル・グループはアジア、オーストラリア、アフリカで事業を展開し、21カ国で7億8,000万人以上の顧客にモバイルサービスを提供しています。
 消費者向けには、シングテルはモバイル、ブロードバンド、テレビを含む完全で統合された一連のサービスを提供しており、企業向けには、ワークフォース・モビリティ・ソリューション、データホスティング、クラウド、ネットワーク・インフラストラクチャー、アナリティクス、サイバーセキュリティ機能を提供しています。
 シングテルは絶え間ないイノベーションに専念し、テクノロジーを活用して新しくエキサイティングな顧客体験を創造し、より持続可能なデジタルの未来を形づくります。
詳細はシングテルのウェブサイト(www.singtel.com )をご覧ください。

■日立製作所について
 日立は、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進しています。お客さまのDXを支援する「デジタルシステム&サービス」、エネルギーや鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー&モビリティ」、幅広い産業でプロダクトをデジタルでつなぎソリューションを提供する「コネクティブインダストリーズ」という3セクターの事業体制のもと、ITやOT(制御・運用技術)、プロダクトを活用するLumadaソリューションを通じてお客さまや社会の課題を解決します。デジタル、グリーン、イノベーションを原動力に、お客さまとの協創で成長をめざします。3セクターの2023年度(2024年3月期)売上収益は8兆5,643億円、2024年3月末時点で連結子会社は573社、全世界で約27万人の従業員を擁しています。詳しくは、日立のウェブサイト(https://www.hitachi.co.jp/ )をご覧ください。

以上
配信元: PR TIMES
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