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ヒーハイストのニュース
■要約
ヒーハイスト<6433>の主力事業は、高度な部品加工技術であり、主に3つの領域(直動機器、精密部品加工、ユニット製品)に分けられている。主要顧客としてTHK<6481>や本田技研工業<7267>(以下、ホンダ)の研究所を抱えており、同社の技術力が高いことを裏付けている。ただし、大部分がOEM供給、研究開発用やレース用車種向けの特殊部品であることから、業績が急変(急増や急減)することは少ない。今後は、現在持っている高い加工技術を生かして新分野へ展開することで成長を目指していく。
1. 2021年3月期(実績):減収ながら利益率改善、費用減で営業利益を確保
2021年3月期決算は、売上高が前期比3.0%減の2,248百万円、営業利益88百万円(前期は21百万円の損失)、経常利益93百万円(同25百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益41百万円(同342百万円の損失)となった。直動機器は新型コロナウィルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響を受けて主要顧客であるTHKの生産が特に上期に停滞したが、下期に入ってからは回復に向かい、通期では増収となった。精密部品加工もコロナ禍の影響で上期はF-1レースを含む各種レースが中止または延期となったことなどから減収、ユニット製品は国内向けのリピート需要はあったが大型案件がなくなり減収となった。売上構成の変化や減価償却費の減少などにより売上総利益率は改善し、販管費はコロナ禍による営業自粛や出張旅費等の減少から前期比で減少した。この結果、減収にもかかわらず収益性は改善し、営業利益を確保した。
2. 2022年3月期(予想):営業利益102百万円を予想
2022年3月期通期の業績は、売上高2,319百万円(前期比3.1%増)、営業利益102百万円(同15.9%増)、経常利益99百万円(同6.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益69百万円(同65.7%増)が予想されている。直動機器はTHK経由の工作機械向けや半導体製造装置向け需要が回復することから増収予想、精密部品加工はホンダのF-1撤退の影響が見込まれるため減収予想、ユニット製品は前期並みを予想している。製品構成により売上総利益率が下がると予想されること、販管費は通常のレベルに戻ると予想されるため、営業利益は微増益が予想されている。年間配当は1円の予定だが、今後の業績次第では増配の可能性もありそうだ。
3. 中長期の展望:2つの重点施策を推進
同社では特に中期経営計画等は発表していないが、今後の中期的戦略(重点施策)として、「スマート生産」「直動機器の製品力強化」を掲げている。
■Key Points
・高度な精密部品加工が主力事業、大手向けOEMや特定顧客向け売上高が多い
・2021年3月期業績は、コロナ禍の影響があるも営業利益を確保
・中長期の戦略として2つの重点施策を推進
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<NB>
ヒーハイスト<6433>の主力事業は、高度な部品加工技術であり、主に3つの領域(直動機器、精密部品加工、ユニット製品)に分けられている。主要顧客としてTHK<6481>や本田技研工業<7267>(以下、ホンダ)の研究所を抱えており、同社の技術力が高いことを裏付けている。ただし、大部分がOEM供給、研究開発用やレース用車種向けの特殊部品であることから、業績が急変(急増や急減)することは少ない。今後は、現在持っている高い加工技術を生かして新分野へ展開することで成長を目指していく。
1. 2021年3月期(実績):減収ながら利益率改善、費用減で営業利益を確保
2021年3月期決算は、売上高が前期比3.0%減の2,248百万円、営業利益88百万円(前期は21百万円の損失)、経常利益93百万円(同25百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益41百万円(同342百万円の損失)となった。直動機器は新型コロナウィルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響を受けて主要顧客であるTHKの生産が特に上期に停滞したが、下期に入ってからは回復に向かい、通期では増収となった。精密部品加工もコロナ禍の影響で上期はF-1レースを含む各種レースが中止または延期となったことなどから減収、ユニット製品は国内向けのリピート需要はあったが大型案件がなくなり減収となった。売上構成の変化や減価償却費の減少などにより売上総利益率は改善し、販管費はコロナ禍による営業自粛や出張旅費等の減少から前期比で減少した。この結果、減収にもかかわらず収益性は改善し、営業利益を確保した。
2. 2022年3月期(予想):営業利益102百万円を予想
2022年3月期通期の業績は、売上高2,319百万円(前期比3.1%増)、営業利益102百万円(同15.9%増)、経常利益99百万円(同6.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益69百万円(同65.7%増)が予想されている。直動機器はTHK経由の工作機械向けや半導体製造装置向け需要が回復することから増収予想、精密部品加工はホンダのF-1撤退の影響が見込まれるため減収予想、ユニット製品は前期並みを予想している。製品構成により売上総利益率が下がると予想されること、販管費は通常のレベルに戻ると予想されるため、営業利益は微増益が予想されている。年間配当は1円の予定だが、今後の業績次第では増配の可能性もありそうだ。
3. 中長期の展望:2つの重点施策を推進
同社では特に中期経営計画等は発表していないが、今後の中期的戦略(重点施策)として、「スマート生産」「直動機器の製品力強化」を掲げている。
■Key Points
・高度な精密部品加工が主力事業、大手向けOEMや特定顧客向け売上高が多い
・2021年3月期業績は、コロナ禍の影響があるも営業利益を確保
・中長期の戦略として2つの重点施策を推進
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<NB>
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