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不二精機のニュース
*13:46JST 不二精機 Research Memo(6):2024年12月期は3.9%増収、9.1%営業減益、10.6%経常減益を予想
■今後の見通し
1. 2024年12月期の業績予想
不二精機<6400>の2024年12月期の連結業績予想は、売上高8,582百万円(前期比3.9%増)、営業利益386百万円(同9.1減)、経常利益355百万円(同10.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益226百万円(同2.7%減)を見込んでいる。国内中心に精密金型、自動車向け精密成形品の売上増を予想しているが、利益面では材料費の高止まりから売上総利益率はほぼ横ばいの見込みであり、EV用部品等の開発が本格化することから費用増により減益予想となる見通しである。
なお、同社は、2024年12月期上期の売上高4,241百万円(前年同期比3.9%増)、営業利益184百万円(同23.0%増)、経常利益171百万円(同36.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益99百万円(同109.1%増)とした。上期業績は前年同期が原料高などの影響で大幅な利益落ち込みとなったことに対して多少正常化した影響が大きく、下期はEV用部品の開発費増などが影響し前年同期比で減益となる見通しである。
2. 事業別見通し
事業別売上高の見通しは、射出成形用精密金型及び成形システム事業が売上高2,957百万円(前期比0.5%増)、精密成形品その他事業が5,625百万円(同5.7%増)である。射出成形用精密金型及び成形システム事業は注力している医療用・食品容器用が1,603百万円(同6.7%増)予想と、国内においては医療・食品分野、海外では日系医療機器メーカー向けに加え中国ローカル向けのダイアライザー用金型の拡大を見込んでいる。なおコロナ禍で一時的に需要沸騰となった注射器用シリンジ向け金型は、コロナ特需一巡から過大な生産設備などが影響、需要の冷え込みが続いており、当面、ダイアライザー向け金型が収益の伸びを支える形となろう。自動車向けは2023年12月期の国内向け大幅減から回復し、1,021百万円(46.7%増)と2022年12月期水準に戻る見通しとしている。
精密成形品その他事業は、注力している自動車向けを4,527百万円(前期比4.1%増)と見込む。伸び率が小さいのは、上期にトヨタ自動車<7203>系列会社の不正問題で一部製品の出荷が低迷する影響が多少あると判断し、控え目な予想としていること、加えて下期に為替前提を1米ドル=130円と見込んでいることが大きく、実際は2024年12月期も海外の増加がけん引するとみられる。
利益面では原材料高の高止まりや円安効果が一巡する見通しで売上総利益率を前期比0.1ポイント改善の19.2%前提とし、売上総利益は同4.1%増を見込む。しかし販管費では2023年10月に稼働を始めた鈴鹿工場の諸経費が通年影響することに加え、特にEV関連の開発や人件費などの増加により、単独決算としては増収見通しながら営業損失、経常損失が若干拡大する見通しにあり、全社として営業減益、経常減益見通しとなる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)
<SO>
1. 2024年12月期の業績予想
不二精機<6400>の2024年12月期の連結業績予想は、売上高8,582百万円(前期比3.9%増)、営業利益386百万円(同9.1減)、経常利益355百万円(同10.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益226百万円(同2.7%減)を見込んでいる。国内中心に精密金型、自動車向け精密成形品の売上増を予想しているが、利益面では材料費の高止まりから売上総利益率はほぼ横ばいの見込みであり、EV用部品等の開発が本格化することから費用増により減益予想となる見通しである。
なお、同社は、2024年12月期上期の売上高4,241百万円(前年同期比3.9%増)、営業利益184百万円(同23.0%増)、経常利益171百万円(同36.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益99百万円(同109.1%増)とした。上期業績は前年同期が原料高などの影響で大幅な利益落ち込みとなったことに対して多少正常化した影響が大きく、下期はEV用部品の開発費増などが影響し前年同期比で減益となる見通しである。
2. 事業別見通し
事業別売上高の見通しは、射出成形用精密金型及び成形システム事業が売上高2,957百万円(前期比0.5%増)、精密成形品その他事業が5,625百万円(同5.7%増)である。射出成形用精密金型及び成形システム事業は注力している医療用・食品容器用が1,603百万円(同6.7%増)予想と、国内においては医療・食品分野、海外では日系医療機器メーカー向けに加え中国ローカル向けのダイアライザー用金型の拡大を見込んでいる。なおコロナ禍で一時的に需要沸騰となった注射器用シリンジ向け金型は、コロナ特需一巡から過大な生産設備などが影響、需要の冷え込みが続いており、当面、ダイアライザー向け金型が収益の伸びを支える形となろう。自動車向けは2023年12月期の国内向け大幅減から回復し、1,021百万円(46.7%増)と2022年12月期水準に戻る見通しとしている。
精密成形品その他事業は、注力している自動車向けを4,527百万円(前期比4.1%増)と見込む。伸び率が小さいのは、上期にトヨタ自動車<7203>系列会社の不正問題で一部製品の出荷が低迷する影響が多少あると判断し、控え目な予想としていること、加えて下期に為替前提を1米ドル=130円と見込んでいることが大きく、実際は2024年12月期も海外の増加がけん引するとみられる。
利益面では原材料高の高止まりや円安効果が一巡する見通しで売上総利益率を前期比0.1ポイント改善の19.2%前提とし、売上総利益は同4.1%増を見込む。しかし販管費では2023年10月に稼働を始めた鈴鹿工場の諸経費が通年影響することに加え、特にEV関連の開発や人件費などの増加により、単独決算としては増収見通しながら営業損失、経常損失が若干拡大する見通しにあり、全社として営業減益、経常減益見通しとなる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)
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