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前場に注目すべき3つのポイント~米ハイテク株高による波及に期待

配信元:フィスコ
投稿:2018/04/18 08:37
18日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:米ハイテク株高による波及に期待
■決算チェック:デンカの19年3月期営業利益は1割増の公算、株価見直しの可能性も
■前場の注目材料:牧野フ、放電加工機の精度向上、従来比2倍


■米ハイテク株高による波及に期待

18日の日本株市場は、上値の重さが意識されるものの、引き続き底堅い相場展開が続こう。17日の米国市場では続伸となり、NYダウ、ナスダックともに、上値抵抗の25日線を上放れる格好となった。ツイッターがモルガンスタンレーによる投資判断の引き上げを材料に10%超の上昇となり、これがアルファベットやアップル、マイクロソフトなどハイテク関連への物色に広がりをみせている。ネットフリックスの決算評価は、前日の時間外の上昇もあって織り込まれているが、ハイテク関連の上昇が波及する展開が期待されよう。

一方、日米首脳会談の行方を見極めたいとする模様眺めムードもあり、積極的な上値追いの流れにも向かいづらく、22000円への接近場面での戻り待ちの売り圧力も意識されやすい。その他、足元で中小型株への利益確定の流れが強まっており、個人のセンチメントはやや悪化傾向にある。先物主導のインデックス売買によって日経平均が強含みとなっても、センチメントの改善にはつながりづらいところである。

なお、ダイフク<6383>は、業績観測報道がコンセンサスを下回ったことが嫌気され、売りが先行していた。とはいえ、最高益更新が見込まれているほか、1月半ばに付けた高値をピークに調整が続いていたこともあり、売り一巡後は下げ渋る動きをみせていた。先日の安川電<6506>も同様、売り込みづらい状況である。また、ファナック<6954>が小幅に上昇している。内需セクターに埋もれているが、米ハイテク関連の上昇を追い風に、外需セクターを見直す動きを意識しておきたい。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■デンカの19年3月期営業利益は1割増の公算、株価見直しの可能性も

中堅の化学会社であるデンカ<4061>の19年3月期営業利益は前期推定比1割増の350億-360億円程度になる見通しだと報じられている。自動車部品などに使われる主力の合成ゴムで値上げが浸透しており、採算改善が進む見通しとなっているほか、前期に生産能力を引き上げた車載用のリチウムイオン電池などで放熱材料として使われる電子材料の球状アルミナについても、自動車の電動化で需要は好調に推移する想定だという。基礎化学品スチレンモノマーの生産設備で大規模な定期修理を予定しており、10億円程度の費用増が見込まれているが、合成ゴムや電子材料の好調で吸収できる見通しだ。また、18年3月期の営業利益は前期比28%増の330億円と、会社計画を若干上回って着地した模様。今回の観測報道は、19年3月期営業利益における市場コンセンサスの382億円(前期推定比14.5%増)を小幅に下回るが、2期連続で過去最高益を更新する見込みである。他方、同社株価は年初来安値圏近辺での値固めが進んでいるうえ、会社予想の18年3月期一株当たり利益ベースで予想株価収益率(PER)も15倍程度にとどまっていることから、見直し買いが入る可能性はありそうだ。なお、同社は決算発表を5月10日に控えている。定的とみられるが、相場全体が持ち直せばダイフク株も上昇を再開すると予想される。


■前場の注目材料

・NYダウは上昇(24786.63、+213.59)
・ナスダックは上昇(7281.10、+124.81)
・1ドル107円00-10銭
・VIX指数は低下(15.25、-1.31)
・米原油先物は上昇(66.52、+0.30)
・SOX指数は上昇(1357.72、+25.20)
・シカゴ日経225先物(21885、大阪比+55)
・3月の米住宅着工は市場予想上回る1.9%増
・シリア懸念の後退
・日銀が大規模緩和継続
日経平均は上昇(21847.59、+12.06)


牧野フ<6135>、放電加工機の精度向上、従来比2倍
三井物<8031>関西ペ<4613>欧州子会社に出資、140億円、安定収益見込む


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・10:10  国債買い入れオペ(残存期間1年超5年以下と5年超10年以下)(日本銀行)

<海外>
・10:30  中・不動産価格指数(3月)    0.25%

<FA>
配信元: フィスコ
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