先読み作戦指令室＝酒井重工業：新興国の建機好調で業績回復が一段と鮮明に

　道路機械大手の酒井重工業に注目したい。

　新興国向けなど輸出の回復から１月の建設機械出荷金額が前年比１５．７％増と１６カ月ぶりのプラスに転換、２月も同３１．４％増と底入れ転換した（日本建設機械工業会調べ）。同工業会はすでに１０年度の建機出荷額が前年度比１２％増と３年ぶりにプラス転換するとの見通しを発表している。

　１５日には中国の１０年１－３月期ＧＤＰ（国内総生産）が前年比１１．９％増となったとのニュースも飛び込んでおり、新興国向け建機需要は一段と盛り上がりそうだ。

　四半期ベースで連結営業赤字が続いてきた同社だが、新興国向けの回復から０９年９－１２月期は１億円近い黒字に転換した。１０年３月期の連結営業損益も前期の２億６７００万円の赤字から２億５０００万円の黒字化の見通し。１１年３月期にはさらに増益幅を拡大しそうで、増配期待も出てきそうだ。

　低コストで道路再生可能なアスファルト道路補修機械の新興国での展開も期待材料だ。

　株価は順調に下値を切り上げ、押し目買いリズムを形成、０９年５月高値１８８円抜けを目前としてきた。ＰＢＲは０．５倍台と依然として割安だ。

　午前９時３５分現在の株価は３円高の１８３円。



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［ 株式新聞速報ニュース／ＫＡＢＤＡＳ－ＥＸＰＲＥＳＳ ］

提供：モーニングスター社