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QPS研究所のニュース
―世界を変える「AI・半導体」「次世代電池」「宇宙開発」に活躍のステージ―
2024年相場は米国の利下げ観測との距離感を測りながら、日経平均株価は上値を試す展開となりそうだ。企業業績拡大に対する期待はもちろんのこと、年も改まり新たなテーマ物色の奔流が形成されることへの期待感も大きく膨らむ。ポイントは世界を変える新技術。技術立国を標榜した日本の存在感は決して過去に押しやられたわけではない。新年特集として、今注目される3つの技術分野「AI・半導体」「次世代電池」「宇宙開発」で活躍が期待される有望株をそれぞれ紹介する。第3回は「宇宙開発 」を取り上げる。
(3)【宇宙開発】
話題性も豊富、1月には月面着陸へ
23年の宇宙開発は3月のH3ロケットの打ち上げ失敗に続き、4月には月面探査プログラム「HAKUTO-R」の月着陸船による月面着陸失敗があった。ただ、三菱重工業 <7011> [東証P]はH3ロケットについて将来的に年間で最大6基の打ち上げを見込んでいると発表。ispace <9348> [東証G]は24年に「HAKUTO-R」のミッション2(月面探査)を予定通り実施するとしている。また、23年9月にJAXAが打ち上げた小型月着陸実証機は24年1月に月面着陸を予定しており、話題性は豊富。政府も宇宙ビジネスを行う企業を積極的に支援する方針を打ち出しており要注目だ。
●ispace <9348> [東証G]~24年は「HAKUTO-R」のミッション2を予定
23年4月に上場した宇宙ベンチャー。23年4月の「HAKUTO-R」ミッション1(月着陸)は成功には至らなかったが、そこで得た成果を踏まえ24年にはミッション2(月面探査)を予定通り実施する方針で、使用される実機の組み立ても順調進んでいる。更に26年にNASAのペイロードを輸送するミッション3、27年をメドに月へ着陸する輸送船(ランダー)の打ち上げを計画しており、国内における民間宇宙開発の牽引役となりそうだ。
●セック <3741> [東証P]~宇宙開発関連のシステム開発で豊富な実績
社会基盤システム、宇宙先端システム、モバイルネットワーク、インターネットの4つの事業分野を展開するシステム会社。宇宙分野では科学衛星や惑星探査機の搭載システムなどを手掛けており、国際宇宙ステーション船内ドローンのシステム統合ソフトや地上運用支援システム、小型月着陸実証機「SLIM」に搭載されている変形型月面ロボットのソフトを開発。また、X線分光撮像衛星「XRISM」向けの観測データベースシステムの開発に協力するなど実績も多い。
●QPS研究所 <5595> [東証G]~将来的に36機の衛星コンステレーション構築へ
23年12月に上場した九州大学発人工衛星ベンチャー。SAR(合成開口レーダー)を搭載した世界トップレベルの高精細小型レーダー衛星を開発し、取得した地球観測データ及び画像の提供を主な事業としている。将来的には36機(現在は商用機2機)の衛星コンステレーション(複数の人工衛星で高頻度な地球観測を可能とするシステム)を構築し、世界中のほぼどこでも特定地域を平均10分間隔で観測できる「準リアルタイムデータ提供サービス」を目指しており、業績への貢献も期待されている。
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