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*14:51JST 新興市場見通し:ボラティリティーの高い展開か、IPOは1社
■米長期金利動向につられ一進一退
今週の新興市場は大幅続落。米長期金利が既に高い水準に達していることで、複数の米連邦準備制度理事会(FRB)幹部が政策金利の追加利上げの必要性低下を指摘し、週半ばにかけて米長期金利は低下した。これを受けて米国株式市場が大きく上昇、日本の株式市場も木曜日にかけて高くなった。イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘激化による中東の地政学リスクへ拡大も、安全資産である米国債への資金流入を促し、長期金利低下に寄与した。
米国株式市場が高くなった局面で日経平均は急騰したが、ハイリスク・ハイリターンの新興市場の株価上昇率は日経平均を下回った。そこへ米国の9月消費者物価指数の上振れで米追加利上げ観測が再燃、米国株式市場が反落し、日経平均も反落する中、新興市場は大幅安、週間でも大幅安となった。先週の騰落率は、日経平均が+4.26%だったのに対し、東証グロース市場指数は-2.95%、マザーズ指数は-2.57%だった。
個別では、第3四半期累計の営業利益が22.3%減となったシリコンスタシオ<3907>、ロックアップ解除で売り込まれたispace<9348>、24年8月期上半期営業利益予想について大幅減益見通しを発表したFIXER<5129>などが週間騰落率の値下がり上位に入った。
その一方、神経疼痛治療薬「MRX-5LBT」を年内に再申請する計画を発表したメドレックス<4586>、通信技術「HNC」に関する論文を学会発表すると開示したASJ<2351>、東急不動産と共同で欧州再生可能エネルギー事業を推進すると報じられたリニューアブルJ<9522>が週間騰落率値上がり上位となった。週間売買代金上位にはカバー<5253>やジーエヌアイグループ<2160>が引き続き入った。
■中東情勢や米長期金利動向をにらみボラティリティーの高い展開か、IPOは1社
来週の新興市場はじり高か。ボラティリティーの高い展開を予想する。
まずネガティブ材料では、週末の米株式市場ではナスダック総合指数が-1.23%の大幅安となったことがあげられる。金曜日に発表された10月のミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)は3カ月連続で低下し、市場予想中央値を下回った。またイスラエル軍はイスラム組織ハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザ内で「局地的な奇襲」を実施したと発表し、地上作戦が開始された。これを受けて金曜日の米原油先物5.8%上昇した。
一方、ポジティブ材料では、長期金利の低下があげられる。米10年債利回りは先週には4.8%台まで上昇する局面もあったが、今週は金利低下が進み、週末は4.6%台で引けた。景気見通しの悪化、地政学リスク拡大により、米国債への資金流入が続けば、長期金利低下が続こう。米長期金利低下は米ハイテク株のバリュエーションを下支えし、国内新興市場にもその流れが波及する可能性がある。
個別では、10月下旬から、9月期決算企業の本決算発表また3月期決算企業の中間決算発表が本格化するため、決算発表を見越してこれらの銘柄では株価の動きが活発になる可能性がある。グロース市場上場の主要な9月期決算銘柄は、GMOフィナンシャルゲート<4051>、MTG<7806>があげられ、3月期決算銘柄としては、JTOWER<4485>、カバー<5253>、弁護士ドットコム<6027>、ライフネット生命<7157>、シーユーシー<9158>、スカイマーク<9204>、サンウェルズ<9229>、ispace<9348>などがあげられる。
なお、今週の新規株式公開(IPO)は1社で、グロース市場にケイファーマ<4896>が上場する。
<FA>
今週の新興市場は大幅続落。米長期金利が既に高い水準に達していることで、複数の米連邦準備制度理事会(FRB)幹部が政策金利の追加利上げの必要性低下を指摘し、週半ばにかけて米長期金利は低下した。これを受けて米国株式市場が大きく上昇、日本の株式市場も木曜日にかけて高くなった。イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘激化による中東の地政学リスクへ拡大も、安全資産である米国債への資金流入を促し、長期金利低下に寄与した。
米国株式市場が高くなった局面で日経平均は急騰したが、ハイリスク・ハイリターンの新興市場の株価上昇率は日経平均を下回った。そこへ米国の9月消費者物価指数の上振れで米追加利上げ観測が再燃、米国株式市場が反落し、日経平均も反落する中、新興市場は大幅安、週間でも大幅安となった。先週の騰落率は、日経平均が+4.26%だったのに対し、東証グロース市場指数は-2.95%、マザーズ指数は-2.57%だった。
個別では、第3四半期累計の営業利益が22.3%減となったシリコンスタシオ<3907>、ロックアップ解除で売り込まれたispace<9348>、24年8月期上半期営業利益予想について大幅減益見通しを発表したFIXER<5129>などが週間騰落率の値下がり上位に入った。
その一方、神経疼痛治療薬「MRX-5LBT」を年内に再申請する計画を発表したメドレックス<4586>、通信技術「HNC」に関する論文を学会発表すると開示したASJ<2351>、東急不動産と共同で欧州再生可能エネルギー事業を推進すると報じられたリニューアブルJ<9522>が週間騰落率値上がり上位となった。週間売買代金上位にはカバー<5253>やジーエヌアイグループ<2160>が引き続き入った。
■中東情勢や米長期金利動向をにらみボラティリティーの高い展開か、IPOは1社
来週の新興市場はじり高か。ボラティリティーの高い展開を予想する。
まずネガティブ材料では、週末の米株式市場ではナスダック総合指数が-1.23%の大幅安となったことがあげられる。金曜日に発表された10月のミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)は3カ月連続で低下し、市場予想中央値を下回った。またイスラエル軍はイスラム組織ハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザ内で「局地的な奇襲」を実施したと発表し、地上作戦が開始された。これを受けて金曜日の米原油先物5.8%上昇した。
一方、ポジティブ材料では、長期金利の低下があげられる。米10年債利回りは先週には4.8%台まで上昇する局面もあったが、今週は金利低下が進み、週末は4.6%台で引けた。景気見通しの悪化、地政学リスク拡大により、米国債への資金流入が続けば、長期金利低下が続こう。米長期金利低下は米ハイテク株のバリュエーションを下支えし、国内新興市場にもその流れが波及する可能性がある。
個別では、10月下旬から、9月期決算企業の本決算発表また3月期決算企業の中間決算発表が本格化するため、決算発表を見越してこれらの銘柄では株価の動きが活発になる可能性がある。グロース市場上場の主要な9月期決算銘柄は、GMOフィナンシャルゲート<4051>、MTG<7806>があげられ、3月期決算銘柄としては、JTOWER<4485>、カバー<5253>、弁護士ドットコム<6027>、ライフネット生命<7157>、シーユーシー<9158>、スカイマーク<9204>、サンウェルズ<9229>、ispace<9348>などがあげられる。
なお、今週の新規株式公開(IPO)は1社で、グロース市場にケイファーマ<4896>が上場する。
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