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セレコーポレーションのニュース
*14:23JST セレコーポレーション Research Memo(3):「アパート経営の専門店」として各事業で専門性と技術力を発揮(1)
■事業概要
セレコーポレーション<5078>は、アパート経営に関するコンサルティング及びソリューション提供を行う賃貸住宅事業、不動産の開発・販売を行う賃貸開発事業、アパートの管理受託によるプロパティマネジメント業務を行う賃貸経営事業を展開している。特定建設業※許可業者のうち、4つの認定・認証を取得している鉄鋼系ハウスメーカーで、関東圏において自社工場を保有、主要部材を生産供給する6社のうちの1社であり、各事業部門で高い専門性と技術力を発揮する「アパート経営の専門店」として、大手メーカーと肩を並べる高い品質を有している。同社は自社検査に加え、第三者による厳正な検査体制を構築しており、品質管理を徹底している。検査対象は地盤改良から基礎工事まで及び、物件建設後は外から確認できないところも不備が発生しない体制を確立している。なお、子会社のセレレントパートナーズでは、賃貸アパートの入居者に対する不動産賃貸保証業務を行っている。また、2021年12月に撤退した中国賃貸事業では、浙江省寧波市で工場建屋の賃貸業務、上海市でサービスオフィス事業を展開していたが、寧波市の工場敷地が都市再開発地域内にあったため、寧波市から売却打診を受け関連会社を譲渡した。
※発注者から直接工事を請け負った際に、1件の建設工事(元請工事)につき合計額が4,000万以上(建築一式工事の場合は6,000万円以上)の工事を下請けに出す場合、取得が義務付けられている許可のこと。
1. 賃貸住宅事業
不動産オーナーの人生設計における課題解決としてアパート経営を提案し、自社製造の鋼材と自社施工によるアパートの建築を行う土地の有効活用事業を展開している。コンサルティングを行うアセットマネジメント本部と、ソリューションを行う建設本部及び生産本部に分けられる。
(1) コンサルティング
「アパート経営の専門店」として培ってきた高い専門性により、プロフェッショナルなコンサルティングを提供する。新規反響は、Webを中心に営業マーケティング課インサイドセールスチームが初期アプローチと対応を行う。計画に実現性が高く、アポイント取得可能な顧客をソリューション営業部に引き継ぎ、顧客ライフプランと建築地に最適な事業計画をコンサルティングする。機能別に分業を明確化することで、顧客に対して2段階のアプローチを実施している。
(2) ソリューション
一級建築士13名を擁する「アパートメーカー」の確かな技術と高い専門性を発揮し、自社施工による鉄骨造賃貸アパートの建築・販売を行う。業務効率化を促進するため、自社工場を福岡から千葉に移転し、2019年9月に稼働した。東京圏の建築現場へ約1時間で到着する立地により、生産性の圧倒的な向上を目指すと共に、オーナーの工場見学会を開催し、商品への安心感、信頼性を高めている。
技術面では、日本製鉄<5401>(旧 新日鐵住金)と共同開発した新構法「セレZ」により、主要鋼材の約20%の軽量化と約3.6倍の耐久性強化を実現した。また、自動車のボディ下地塗装と同じカチオン電着塗装により、約100年の耐久性を実現した。このような技術に対する妥協のない姿勢により、国土交通大臣指定の認定機関の審査基準をクリアし、「型式適合認定」「住宅型式性能認定」「型式部材等製造者認証」「型式住宅部分等製造者認証」の4つの認定・認証を取得、建築確認における構造設計など一連の規定審査や、上棟時などの中間検査・竣工検査の一部が省略可能となった。
商品は首都圏の若者を主な対象とし、入居者のペルソナに合わせた商品構成となっている。35~40歳のパワーカップル向け「Fwin Type(ファインタイプ)」、30~35歳の単身者向け「Feel Type(フィールタイプ)」、25~30歳の単身者向け「Fusion Type(フュージョンタイプ)」を展開しており、いたずらに広さ(平方メートル)を追求するのではなく空間を広くする設計となっている。「アパート経営の専門店」として「入居者の満足」と「オーナーの収益性」の双方を成立させる高い事業性を実現している。
2. 賃貸開発事業
賃貸開発事業は2020年10月から開始し、ハウスメーカーが参入していないアパートの一棟販売というアンカバー領域で資産承継に適した資産価値の高い収益不動産の自社開発事業を展開している。「土地の資産価値」に重きを置いた収益不動産に特化し、富裕層の資産承継の一助となるようなアパート経営の提案を行っている。具体的には、若者が住みたい人気エリアであり、かつ資産価値の高い城南地区(品川区、目黒区、港区、大田区)や城西地区(渋谷区、新宿区、世田谷区、中野区、杉並区、練馬区)で、駅からの距離(最寄り駅から徒歩約5分以内)・規模(約100坪前後の土地)・見栄え(整形地、角地)といった要素にこだわって土地を選定し、自社で仕入れている。また、その土地の資産価値に相応する赤煉瓦調の外観や立体的な空間設計など付加価値の高いアパートを建築し、販売している。
3. 賃貸経営事業
賃貸アパートの管理業務を受託し、入居者の募集・入退去管理・家賃回収等の賃貸管理業務、建物点検・清掃等の維持管理業務を行う。同社は賃貸経営事業を循環型ビジネスと捉え、「アパート経営は竣工からがスタート」という考えの下、顧客のアパート経営に長期にわたり寄り添う「アパート経営100年ドックVISION」を理念に掲げ、資産価値を守り・育み・高める賃貸管理を提案している。管理受託営業は、自社施工物件並びに他社施工物件や他社管理物件を対象としている。管理アパートのプロパティマネジメント業務では、賃貸管理業務及び維持管理業務の委託のほか、賃貸住宅事業の施工部門と連携し、リフォーム工事及びリノベーション工事の提案・請負を行う。また、派生ビジネスとして、保険代理店業務や不動産賃貸保証業務を行っている。
なお、エリアごとに実績のある仲介会社やメンテナンス会社と連携を強化し、無店舗展開という独自の手法で固定費を削減している。リーシングについては、「セレ リーシングパートナーズ」の仲介パートナー会社による専任の入居者募集を行っている。1都3県に16社71拠点を展開し、若者に特化したリーシングにより賃貸経営の収益安定化を図る。入居者募集については、入居希望者の公平性を保つため、業界では珍しい「公開抽選会」方式を採用している。「行列のできるアパート」として同社ブランドの代名詞となりつつある。入居希望者の会員専用コミュニティサイト「My Style Room Club」の登録者数は2023年8月末現在で1,735人となっている。メンテナンスについては、「セレ メンテナンスパートナーズ」のメンテナンス会社との連携による独自の体制を構築している。1都3県に10社14拠点を展開し、受託賃貸管理戸数は12,263戸(2024年2月期第2四半期末時点)と12,000戸を突破後も順調に推移している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)
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セレコーポレーション<5078>は、アパート経営に関するコンサルティング及びソリューション提供を行う賃貸住宅事業、不動産の開発・販売を行う賃貸開発事業、アパートの管理受託によるプロパティマネジメント業務を行う賃貸経営事業を展開している。特定建設業※許可業者のうち、4つの認定・認証を取得している鉄鋼系ハウスメーカーで、関東圏において自社工場を保有、主要部材を生産供給する6社のうちの1社であり、各事業部門で高い専門性と技術力を発揮する「アパート経営の専門店」として、大手メーカーと肩を並べる高い品質を有している。同社は自社検査に加え、第三者による厳正な検査体制を構築しており、品質管理を徹底している。検査対象は地盤改良から基礎工事まで及び、物件建設後は外から確認できないところも不備が発生しない体制を確立している。なお、子会社のセレレントパートナーズでは、賃貸アパートの入居者に対する不動産賃貸保証業務を行っている。また、2021年12月に撤退した中国賃貸事業では、浙江省寧波市で工場建屋の賃貸業務、上海市でサービスオフィス事業を展開していたが、寧波市の工場敷地が都市再開発地域内にあったため、寧波市から売却打診を受け関連会社を譲渡した。
※発注者から直接工事を請け負った際に、1件の建設工事(元請工事)につき合計額が4,000万以上(建築一式工事の場合は6,000万円以上)の工事を下請けに出す場合、取得が義務付けられている許可のこと。
1. 賃貸住宅事業
不動産オーナーの人生設計における課題解決としてアパート経営を提案し、自社製造の鋼材と自社施工によるアパートの建築を行う土地の有効活用事業を展開している。コンサルティングを行うアセットマネジメント本部と、ソリューションを行う建設本部及び生産本部に分けられる。
(1) コンサルティング
「アパート経営の専門店」として培ってきた高い専門性により、プロフェッショナルなコンサルティングを提供する。新規反響は、Webを中心に営業マーケティング課インサイドセールスチームが初期アプローチと対応を行う。計画に実現性が高く、アポイント取得可能な顧客をソリューション営業部に引き継ぎ、顧客ライフプランと建築地に最適な事業計画をコンサルティングする。機能別に分業を明確化することで、顧客に対して2段階のアプローチを実施している。
(2) ソリューション
一級建築士13名を擁する「アパートメーカー」の確かな技術と高い専門性を発揮し、自社施工による鉄骨造賃貸アパートの建築・販売を行う。業務効率化を促進するため、自社工場を福岡から千葉に移転し、2019年9月に稼働した。東京圏の建築現場へ約1時間で到着する立地により、生産性の圧倒的な向上を目指すと共に、オーナーの工場見学会を開催し、商品への安心感、信頼性を高めている。
技術面では、日本製鉄<5401>(旧 新日鐵住金)と共同開発した新構法「セレZ」により、主要鋼材の約20%の軽量化と約3.6倍の耐久性強化を実現した。また、自動車のボディ下地塗装と同じカチオン電着塗装により、約100年の耐久性を実現した。このような技術に対する妥協のない姿勢により、国土交通大臣指定の認定機関の審査基準をクリアし、「型式適合認定」「住宅型式性能認定」「型式部材等製造者認証」「型式住宅部分等製造者認証」の4つの認定・認証を取得、建築確認における構造設計など一連の規定審査や、上棟時などの中間検査・竣工検査の一部が省略可能となった。
商品は首都圏の若者を主な対象とし、入居者のペルソナに合わせた商品構成となっている。35~40歳のパワーカップル向け「Fwin Type(ファインタイプ)」、30~35歳の単身者向け「Feel Type(フィールタイプ)」、25~30歳の単身者向け「Fusion Type(フュージョンタイプ)」を展開しており、いたずらに広さ(平方メートル)を追求するのではなく空間を広くする設計となっている。「アパート経営の専門店」として「入居者の満足」と「オーナーの収益性」の双方を成立させる高い事業性を実現している。
2. 賃貸開発事業
賃貸開発事業は2020年10月から開始し、ハウスメーカーが参入していないアパートの一棟販売というアンカバー領域で資産承継に適した資産価値の高い収益不動産の自社開発事業を展開している。「土地の資産価値」に重きを置いた収益不動産に特化し、富裕層の資産承継の一助となるようなアパート経営の提案を行っている。具体的には、若者が住みたい人気エリアであり、かつ資産価値の高い城南地区(品川区、目黒区、港区、大田区)や城西地区(渋谷区、新宿区、世田谷区、中野区、杉並区、練馬区)で、駅からの距離(最寄り駅から徒歩約5分以内)・規模(約100坪前後の土地)・見栄え(整形地、角地)といった要素にこだわって土地を選定し、自社で仕入れている。また、その土地の資産価値に相応する赤煉瓦調の外観や立体的な空間設計など付加価値の高いアパートを建築し、販売している。
3. 賃貸経営事業
賃貸アパートの管理業務を受託し、入居者の募集・入退去管理・家賃回収等の賃貸管理業務、建物点検・清掃等の維持管理業務を行う。同社は賃貸経営事業を循環型ビジネスと捉え、「アパート経営は竣工からがスタート」という考えの下、顧客のアパート経営に長期にわたり寄り添う「アパート経営100年ドックVISION」を理念に掲げ、資産価値を守り・育み・高める賃貸管理を提案している。管理受託営業は、自社施工物件並びに他社施工物件や他社管理物件を対象としている。管理アパートのプロパティマネジメント業務では、賃貸管理業務及び維持管理業務の委託のほか、賃貸住宅事業の施工部門と連携し、リフォーム工事及びリノベーション工事の提案・請負を行う。また、派生ビジネスとして、保険代理店業務や不動産賃貸保証業務を行っている。
なお、エリアごとに実績のある仲介会社やメンテナンス会社と連携を強化し、無店舗展開という独自の手法で固定費を削減している。リーシングについては、「セレ リーシングパートナーズ」の仲介パートナー会社による専任の入居者募集を行っている。1都3県に16社71拠点を展開し、若者に特化したリーシングにより賃貸経営の収益安定化を図る。入居者募集については、入居希望者の公平性を保つため、業界では珍しい「公開抽選会」方式を採用している。「行列のできるアパート」として同社ブランドの代名詞となりつつある。入居希望者の会員専用コミュニティサイト「My Style Room Club」の登録者数は2023年8月末現在で1,735人となっている。メンテナンスについては、「セレ メンテナンスパートナーズ」のメンテナンス会社との連携による独自の体制を構築している。1都3県に10社14拠点を展開し、受託賃貸管理戸数は12,263戸(2024年2月期第2四半期末時点)と12,000戸を突破後も順調に推移している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)
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