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アルマードのニュース
■事業概要
1. 商品概要
(1) 卵殻膜とは
アルマード<4932>商品の主原料である卵殻膜とは、鶏卵の殻の内側にある薄い膜のことであり、0.07mmという厚さにもかかわらず、外敵からひなを保護するバリアとして機能するほか、卵が落下した場合の物理的なダメージにも耐えられる強固な繊維状のメッシュ構造で、酸素を透過させ水分を保有する力も有している。また、シスチン※1を含む18種類のアミノ酸、プロテオグリカン※2やヒアルロン酸等の美容・健康成分で構成されている。卵殻膜は400年も前に編集された中国の薬学書「本草綱目」に薬として紹介されており、古くから力士が傷口の治療に用いるなど、天然の絆創膏として古くから民間療法で利用されている。
※1 髪の毛や爪に多く含まれるアミノ酸の一種で、システインが2つつながったもの。髪のつややかさをサポートする成分として注目されている。
※2 肌の細胞の増殖や、ヒアルロン酸、I型コラーゲンの産生を促し、かつそれ自体が高い保水能力を持つため、肌の弾力を向上させ、肌荒れ・シワの改善、メラニン生成抑制作用による色素沈着を防ぐなど、若々しい肌を保つのに役立つ。
その一方で、熱に強く水や油に溶けにくいため、そのままでは体内で成分を吸収することができず特殊な加工が必要であり、また、天然素材であるがゆえその効果の検出とメカニズムの解明が難しいとされてきた。これに対し同社では、2007年よりスタートしたアルマード産学連携プロジェクトにより、卵殻膜塗布と摂取の両側面からの有用性とメカニズム検証で解明を進め、最近の研究では創傷治癒の早期化のみならず、皮膚の弾力性増加、肝機能の改善への有用性も認められた。また、難病指定されている潰瘍性大腸炎の改善にも有効であるという研究結果のほか、卵殻膜摂取が脂質代謝に有効である可能性についても発表している。
(2) 同社の卵殻膜加工技術
既述のとおり、卵殻膜は熱に強く水や油に溶けにくいため、そのままでは体内で成分を吸収することができず特殊な加工が必要である。また卵殻膜は、同社設立より以前から食品及び化粧品の原料として既に流通していたが、天然素材であるがゆえに品質面でばらつきがあり、加工コストも非常に高く、その効果を科学的に立証できる研究も十分になされていなかったため、一般に広く受容されるレベルの卵殻膜製品を流通させるのが困難な状況にあった。しかしながら、同社創業者である長谷部氏が中心となり、大学や他企業等の外部機関との研究開発活動を進め、品質面・コスト面での課題を解決する独自の卵殻膜原料の加工技術を開発した。具体的には、(1) 高品質の卵殻膜原料※の製造技術(微粉砕技術及び加水分解技術)、(2) 同社卵殻膜原料を活用した食品加工・化粧品加工の技術、の2つとなる。
※卵殻膜を構成する主成分の損失が少なくかつ臭気強度が低く抑えられた原料。
なお、同社が創業来20年間蓄積してきた卵殻膜に関する技術及び知見の一部は特許として出願しており、他社と比較して多くの卵殻膜関連特許を有している。また、同社の卵殻膜研究及び研究に裏打ちされた素材ポテンシャルは、卵殻膜に特化した研究・商品開発による「独自性・差別化」、高い商品力と顧客基盤からなる「安定収益」、高LTV※と合理的将来投資による「積極的な成長再投資」という競争力の強化サイクルにより、成長好循環を生むと同社では考えている。
※LTV:顧客生涯価値(Life Time Value)の略語。
2. 販売チャネル別概要
同社は、卵殻膜原料を活用した食品及び化粧品の製造販売を単一事業として行っており、同社事業は「卵殻膜ヘルスケア事業」の単一セグメントであることから、販売チャネル別の概要を以下に記載する。
(1) TVショッピング販売
TVショッピング専門チャネルであるQVCテレビショッピングにおいて、同社が企画・開発した卵殻膜食品及び卵殻膜化粧品を視聴者に紹介し、(株)QVCジャパンが視聴者より受注した数量を同社からQVCジャパンに納品し、QVCジャパンが視聴者へ出荷するという販売を行っている。主要商品としては、化粧品の「Ode」シリーズ、全身美容サプリメントの健康食品「TO-II」等がある。品質への強いこだわりを持って独自原料開発と商品設計を行っており、リピート購買客が多く強い顧客支持を得ており、安定した売上・利益の創出につながっている。
(2) 外部間接販売
a) OEM製品販売
取引先と共同で製品仕様を決定し、取引先からの注文に基づき同社製造委託先にて製品を製造し、取引先へ販売する。これらOEM製品は、取引先のブランドとして消費者に販売されている。
b) 卸販売(一般流通)
同社が企画及び開発した製品を、ドラッグストアを中心とした量販店、理美容室及び他社通信販売業者等に卸売販売する。主要商品としては、全身美容ドリンクのIII型ビューティードリンクやIII型サプリメント等がある。
(3) 直販
自社ECサイト、他社ECサイト等を通じて、同社が最終消費者から直接注文を受け製品を配送している。主要商品としては、化粧品の「チェルラー」シリーズ等がある。2018年4月に自社ECサイトを通じた定期購買サービスを開始して以降、定期顧客会員数は増加傾向にあり、会員数は2023年3月期第1四半期末時点で8.3万人を超えている。なお、同社では直販の育成に注力しており、当チャネルが近年の成長をけん引している。商品の魅力だけでなく仕組みとしても再購買が発生しやすい定期販売モデルを採用することで、より安定した売上・利益が見込めるストックビジネスの売上構成が拡大している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 欠田耀介)
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1. 商品概要
(1) 卵殻膜とは
アルマード<4932>商品の主原料である卵殻膜とは、鶏卵の殻の内側にある薄い膜のことであり、0.07mmという厚さにもかかわらず、外敵からひなを保護するバリアとして機能するほか、卵が落下した場合の物理的なダメージにも耐えられる強固な繊維状のメッシュ構造で、酸素を透過させ水分を保有する力も有している。また、シスチン※1を含む18種類のアミノ酸、プロテオグリカン※2やヒアルロン酸等の美容・健康成分で構成されている。卵殻膜は400年も前に編集された中国の薬学書「本草綱目」に薬として紹介されており、古くから力士が傷口の治療に用いるなど、天然の絆創膏として古くから民間療法で利用されている。
※1 髪の毛や爪に多く含まれるアミノ酸の一種で、システインが2つつながったもの。髪のつややかさをサポートする成分として注目されている。
※2 肌の細胞の増殖や、ヒアルロン酸、I型コラーゲンの産生を促し、かつそれ自体が高い保水能力を持つため、肌の弾力を向上させ、肌荒れ・シワの改善、メラニン生成抑制作用による色素沈着を防ぐなど、若々しい肌を保つのに役立つ。
その一方で、熱に強く水や油に溶けにくいため、そのままでは体内で成分を吸収することができず特殊な加工が必要であり、また、天然素材であるがゆえその効果の検出とメカニズムの解明が難しいとされてきた。これに対し同社では、2007年よりスタートしたアルマード産学連携プロジェクトにより、卵殻膜塗布と摂取の両側面からの有用性とメカニズム検証で解明を進め、最近の研究では創傷治癒の早期化のみならず、皮膚の弾力性増加、肝機能の改善への有用性も認められた。また、難病指定されている潰瘍性大腸炎の改善にも有効であるという研究結果のほか、卵殻膜摂取が脂質代謝に有効である可能性についても発表している。
(2) 同社の卵殻膜加工技術
既述のとおり、卵殻膜は熱に強く水や油に溶けにくいため、そのままでは体内で成分を吸収することができず特殊な加工が必要である。また卵殻膜は、同社設立より以前から食品及び化粧品の原料として既に流通していたが、天然素材であるがゆえに品質面でばらつきがあり、加工コストも非常に高く、その効果を科学的に立証できる研究も十分になされていなかったため、一般に広く受容されるレベルの卵殻膜製品を流通させるのが困難な状況にあった。しかしながら、同社創業者である長谷部氏が中心となり、大学や他企業等の外部機関との研究開発活動を進め、品質面・コスト面での課題を解決する独自の卵殻膜原料の加工技術を開発した。具体的には、(1) 高品質の卵殻膜原料※の製造技術(微粉砕技術及び加水分解技術)、(2) 同社卵殻膜原料を活用した食品加工・化粧品加工の技術、の2つとなる。
※卵殻膜を構成する主成分の損失が少なくかつ臭気強度が低く抑えられた原料。
なお、同社が創業来20年間蓄積してきた卵殻膜に関する技術及び知見の一部は特許として出願しており、他社と比較して多くの卵殻膜関連特許を有している。また、同社の卵殻膜研究及び研究に裏打ちされた素材ポテンシャルは、卵殻膜に特化した研究・商品開発による「独自性・差別化」、高い商品力と顧客基盤からなる「安定収益」、高LTV※と合理的将来投資による「積極的な成長再投資」という競争力の強化サイクルにより、成長好循環を生むと同社では考えている。
※LTV:顧客生涯価値(Life Time Value)の略語。
2. 販売チャネル別概要
同社は、卵殻膜原料を活用した食品及び化粧品の製造販売を単一事業として行っており、同社事業は「卵殻膜ヘルスケア事業」の単一セグメントであることから、販売チャネル別の概要を以下に記載する。
(1) TVショッピング販売
TVショッピング専門チャネルであるQVCテレビショッピングにおいて、同社が企画・開発した卵殻膜食品及び卵殻膜化粧品を視聴者に紹介し、(株)QVCジャパンが視聴者より受注した数量を同社からQVCジャパンに納品し、QVCジャパンが視聴者へ出荷するという販売を行っている。主要商品としては、化粧品の「Ode」シリーズ、全身美容サプリメントの健康食品「TO-II」等がある。品質への強いこだわりを持って独自原料開発と商品設計を行っており、リピート購買客が多く強い顧客支持を得ており、安定した売上・利益の創出につながっている。
(2) 外部間接販売
a) OEM製品販売
取引先と共同で製品仕様を決定し、取引先からの注文に基づき同社製造委託先にて製品を製造し、取引先へ販売する。これらOEM製品は、取引先のブランドとして消費者に販売されている。
b) 卸販売(一般流通)
同社が企画及び開発した製品を、ドラッグストアを中心とした量販店、理美容室及び他社通信販売業者等に卸売販売する。主要商品としては、全身美容ドリンクのIII型ビューティードリンクやIII型サプリメント等がある。
(3) 直販
自社ECサイト、他社ECサイト等を通じて、同社が最終消費者から直接注文を受け製品を配送している。主要商品としては、化粧品の「チェルラー」シリーズ等がある。2018年4月に自社ECサイトを通じた定期購買サービスを開始して以降、定期顧客会員数は増加傾向にあり、会員数は2023年3月期第1四半期末時点で8.3万人を超えている。なお、同社では直販の育成に注力しており、当チャネルが近年の成長をけん引している。商品の魅力だけでなく仕組みとしても再購買が発生しやすい定期販売モデルを採用することで、より安定した売上・利益が見込めるストックビジネスの売上構成が拡大している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 欠田耀介)
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