エンジャパン、非開示だった今期経常は43％減益、未定だった配当は35.1円減配

　エン・ジャパン <4849> が11月12日大引け後(15:30)に決算を発表。21年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比51.7％減の29.9億円に大きく落ち込んだ。
　併せて、非開示だった通期の業績予想は連結経常利益が前期比43.4％減の62.6億円に落ち込む見通しを示した。

　会社側が発表した上期実績と通期計画に基づいて、当社が試算した10-3月期(下期)の連結経常利益は前年同期比32.8％減の32.6億円に落ち込む計算になる。

　業績悪化に伴い、従来未定としていた期末一括配当は39.7円(前期は74.8円)実施する方針とした。

　直近3ヵ月の実績である7-9月期(2Q)の連結経常利益は前年同期比46.8％減の17.5億円に落ち込み、売上営業利益率は前年同期の22.8％→16.3％に低下した。

株探ニュース

会社側からの【修正の理由】
　　新型コロナウイルスに起因した顧客企業の採用需要減少や採用の見合わせにより、当社の事業にも多大な影響がございました。緊急事態宣言解除後は経済活動の再開とともに回復傾向にありますが、７月に発生した第二波も影響し、採用需要は緩やかな回復状況となっております。当社では、需要の緩やかな回復が2021年３月期末まで続く前提のもとに通期の連結業績予想を算定いたしました。　売上高は、掲載課金型モデルである国内求人サイトの「エン転職」が改善する一方、コロナ禍の影響が遅れて波及する成功報酬型サービスを中心に、第2四半期から第３四半期にかけて減少幅が大きくなることを想定しております。費用面は、上期において変動費である広告宣伝費やアウトソーシング費用等の削減を行いました。下期はコストの費用のコントロールを行いつつ、需要の回復に合わせて広告宣伝費の投資を強化するため、上期と同程度の総費用を想定しております。

　　当社は、財務の健全性を担保した上で、株主価値向上に資する投資及び株主還元を強化する方針を掲げております。この度、通期業績予想の公表に合わせ、新型コロナウイルスの業績影響等を精査した結果、当期は従来方針である配当性向50％を維持することといたしました。　この結果、未定としておりました2021年３月期の１株あたりの年間配当予想を39円70銭といたします。※当社の配当性向設定は「総配当額／親会社株主に帰属する当期純利益=配当性向50％」となります。決算短信上の配当性向の算定に用いる１株当たり当期純利益については、自己株式を除く株数で親会社株主に帰属する当期純利益を除しておりますが、この自己株式には配当を行う株式給付信託（J-ESOP）分を含めて算定しております。このため、「1株当たり配当額／１株当たり当期純利益」は50％と差異が生じております。