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4764  東証JASDAQ(グロース)

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NexusB Research Memo(1):第2四半期はM&A効果で最高益を更新。通期予想は純利益55%増の上方修正

配信元:フィスコ
投稿:2021/09/22 15:01
■要約

Nexus Bank<4764>(旧 SAMURAI&J PARTNERS(株))は、キャッシュレスサービスやデジタルバンキングなど、国内外の様々な金融取引に対しITを駆使したサービスを展開するFintech企業である。2020年11月にNexus Card(株)(旧 Jトラストカード(株))及びその子会社である韓国のJT親愛貯蓄銀行(株)を連結グループ化したことで、業績は大きく変貌している。

1. 2021年12月期第2四半期累計業績の概要
2021年12月期第2四半期累計の業績は、海外Fintechを中心に堅調に推移した結果、営業収益で10,913百万円(前年同期比10,658百万円増)、営業利益で2,617百万円(前年同期は138百万円の営業損失)と大きく伸長し、いずれも過去最高を更新した。また、2021年6月に実施した前連結子会社の株式譲渡※により、754百万円の子会社株式売却益を特別利益として計上している。当該子会社はクラウドファンディングサービス等を展開しており、2021年12月期第2四半期より連結対象から外れることになったが、全体の業績に与える影響は軽微となっている。

※2021年6月24日付で前代表取締役社長によるMBO(経営陣による買収)に伴い、SAMURAI証券(株)及びSAMURAI ASSET FINANCE(株)の全株式を譲渡した。


2. 2021年12月期の業績見通し
2021年12月期の連結業績は、営業収益で前期比416.2%増の20,000百万円、営業利益で同832.5%増の3,500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で3,100百万円(前期は82百万円の損失)と、期初計画に対して営業利益で500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で1,100百万円の上方修正を行った。営業収益については期初計画を据え置いたものの、営業利益は海外Fintechの業績が想定を上回るペースで進捗していること、また、親会社株主に帰属する当期純利益では営業利益の増加に加えて、子会社株式売却益の計上が上振れ要因となった(為替前提レートは0.0907円/KRWと期初前提を据え置き)。海外Fintechについては、優良顧客の獲得による貸付残高の積み上げに取り組んでいく。また、Nexus Cardについては、デポジット(保証金)型クレジットカードの会員獲得に向け、プロモーションを積極的に推進していく予定となっており、国内については引き続き先行投資期間と位置付けている。

3. 今後の事業方針について
同社は3ヶ年の中期経営計画「Nexus Growth Plan 2023」を2021年2月に発表し、2023年12月期の業績目標として営業収益250億円、営業利益50億円を掲げた。この3年間で海外Fintechによる安定成長を継続しつつ、国内でのキャッシュレスサービスやITソリューション事業の強化、並びにこれら既存事業とのシナジーが見込まれる新規事業領域の開拓を進めていくことで、業績目標を達成していく戦略だ。海外営業収益については2023年12月期に230億円強を見込んでいる。一方、国内営業収益は主にデポジット(保証金)型クレジットカードサービスを育成していくことで、2020年12月期の6億円弱の水準から、2023年12月期には18億円強と3倍以上の成長を目指している。営業利益目標の50億円という水準は、JT親愛貯蓄銀行の2020年12月期の営業利益水準に相当することから、実現性は高いと弊社では見ている。なお、新規事業領域では、ITサービス、スタートアップ、エンタメ・コンテンツ、日韓ビジネスをテーマとした事業投資を推進していく方針となっており、今後の動向が注目される。

■Key Points
・2021年12月期第2四半期累計の営業収益はM&Aで取得した海外Fintechが堅調に推移し、大幅増収増益を達成
・2021年12月期業績は海外Fintechの順調な業績推移と前連結子会社の株式譲渡等を背景に、期初計画を上方修正
・海外Fintechの安定成長と国内キャッシュレスサービス・新規事業の育成により、2023年12月期に営業収益250億円、営業利益50億円を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


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配信元: フィスコ
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