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サイバーエージェントのニュース
「快進撃AbemaTV、マスメディア目指すその戦略とは?」サイバーエージェント・小池政秀常務に聞く!<直撃Q&A>
インターネットテレビ局「Abema(アベマ)TV」の快進撃が続いている。サイバーエージェント<4751.T>とテレビ朝日ホールディングス<9409.T>傘下のテレビ朝日が共同で展開する同TVは、4月のサービス開始から7カ月足らずでアプリダウンロード数が1000万を突破、20代から30代を中心とする若者層からの高い支持を得て急成長を遂げている。この異例の人気を集めるAbemaTVの目指すものとは何なのか。サイバーエージェント常務取締役の小池政秀氏に聞いた。
Q1 AbemaTVが、若者層を中心に大きな話題を集めています。サービス開始から半年が過ぎての手応えはいかがですか?
小池 アプリのダウンロード数は11月初旬に1000万を超えました。これは、早ければ来年の2~3月頃、遅くてもサービス開始から1年後の来年4~6月頃に達成できればいい、と考えていた数字です。それが半年程度で到達できました。それだけ世の中の反応は良かったのかな、と受け止めています。
実際サービスを開始してみて、予想を超えていたのはアニメに非常に多くのファンがついたことです。一方、意外だったのは、まず30代の男性が中心となりファン層がつき、続いて20代や女性層に広がっていったことです。もともとは20代ぐらいをターゲットにすれば30代など周辺の方々にも来ていただけると考えていましたが、最初に受け入られたのは新しいモノ好きの30代の男性でした。
Q2 AbemaTVの基本的なビジネスモデルを教えてください
小池 テレビの放送を参考に(番組表に沿ってコンテンツを流す)完全編成型で放送していることをテレビ的な要素として取り入れています。さらに、多チャンネルで有料放送としているCS放送の良さも参考にしました。それを、アプリ化しインターネットでスマートフォンを中心にパソコン、タブレットとマルチデバイスに対応して放送しています。収益は、広告収入に加えオンデマンド機能による課金も狙っています。
AbemaTVの準備は、構想を含めて2年半ほど前から始めました。このサービスを始めるに当たっては、番組制作のプロと組む必要があり、テレビ朝日に話を持ち掛けタッグパートナーとなっていただくことができました。
Q3 そもそも、なぜインターネットテレビ局を始めようと考えたのですか?
小池 インターネットは動画の時代となり、大きな転換点を迎えています。これは新しいサービスモデルを作り出せるチャンスであり、我々はそこにチャレンジしていかなければならない、と考えました。そこで、こういうサービスモデルが成立するのではないか、と考えたのがAbemaTVです。
インターネットは、スマホやタブレットといったデバイスとWi-Fiによる通信インフラが整備され、フル動画によるサービスを提供する環境が整いました。しかし、インターネット放送局のようなフル動画サービスは、まだありませんでした。AbemaTVは、暇な時にアプリを開いて見てもらったり、あるいは定期的に提供されるコンテンツを楽しみに待ってもらえたりする動画メディアを狙っています。新しい時代の新しいネットの使い方を追求して、それがみんなに浸透すればいいと考えています。特に(地上波やCSなどの)テレビが競合だとは思っていません。自分たちが理想とする受動型の動画メディアをサービスとして成立させたいと考えて取り組んでいます。
Q4 当面、注力することは何ですか。また、具体的な目標は?
小池 ひとつには、オリジナルコンテンツからヒットを出したいと思います。AbemaTVでしか見られない番組をヒットさせたいですね。また、もうひとつとしては、毎日見に来てもらえるような視聴習慣をつけてもらうためにも、ニュース番組などでよりフレキシブルな編成を心掛けたいと思います。
具体的な目標としてWAU(週間当たり視聴者数)の1000万を数年で実現できればと考えています。AbemaTVはマスメディアを目指しています。現在のWAUは300万程度ですが、これを1000万程度にすれば、マスメディアと呼んでもいいのかなと思います。またそれが収益化にもつながっていくと考えています。当面は、メディアのサイズアップとグロースを優先して取り組んでいく予定です。メディアサイズが伸びれば、投資の回収もある程度見えてくると思います。
Q5 現在の広告販売の状況はいかがですか?
小池 今年7月から広告販売を本格的に開始し、順調に伸びています。現在、ナショナルクライアントを含め70社以上から出稿していただいております。日本経済を牽引するような大手企業の広告のネットに対する予算配分はこの十年、数%前後にとどまっています。大手企業にとってブランド価値を上げることがすごく大事なのですが、これまで大企業が安心して広告を出せ、ブランド価値を向上させることができるような、インターネット上のメディアは多くはなかったと思います。そんななか、AbemaTVはテレビに広告を出しているようなクライアントから、安心して広告を出していただける場所として期待してもらえる段階になりつつあるのかなと感じています。
(聞き手・岡里英幸)
<プロフィール>(こいけ・まさひで)
サイバーエージェント 常務取締役。1975年静岡県下田市生まれ。萩島商事株式会社(現、アイア株式会社)、リンクメディアを経て、2001年にサイバーエージェント入社。以来、メディア事業の立ち上げに継続的に関わり、07年にAmeba事業本部ゼネラルマネジャー、11年には株式会社AMoAd代表取締役就任。12年に同社取締役、14年から常務取締役就任。株式会社AbemaTVの取締役も務める。
■ AbemaTV
サイバーエージェントとテレビ朝日が共同で展開する「インターネットテレビ局」。16年4月11日に本開局し、オリジナルの生放送コンテンツやニュース、ドラマなど約30チャンネルを全て無料で提供。本開局後に放送した累計番組数は10万を超え、11月2日時点でアプリのダウンロード数は1000万を突破している。
出所:株経ONLINE(株式会社みんかぶ)
Q1 AbemaTVが、若者層を中心に大きな話題を集めています。サービス開始から半年が過ぎての手応えはいかがですか?
小池 アプリのダウンロード数は11月初旬に1000万を超えました。これは、早ければ来年の2~3月頃、遅くてもサービス開始から1年後の来年4~6月頃に達成できればいい、と考えていた数字です。それが半年程度で到達できました。それだけ世の中の反応は良かったのかな、と受け止めています。
実際サービスを開始してみて、予想を超えていたのはアニメに非常に多くのファンがついたことです。一方、意外だったのは、まず30代の男性が中心となりファン層がつき、続いて20代や女性層に広がっていったことです。もともとは20代ぐらいをターゲットにすれば30代など周辺の方々にも来ていただけると考えていましたが、最初に受け入られたのは新しいモノ好きの30代の男性でした。
Q2 AbemaTVの基本的なビジネスモデルを教えてください
小池 テレビの放送を参考に(番組表に沿ってコンテンツを流す)完全編成型で放送していることをテレビ的な要素として取り入れています。さらに、多チャンネルで有料放送としているCS放送の良さも参考にしました。それを、アプリ化しインターネットでスマートフォンを中心にパソコン、タブレットとマルチデバイスに対応して放送しています。収益は、広告収入に加えオンデマンド機能による課金も狙っています。
AbemaTVの準備は、構想を含めて2年半ほど前から始めました。このサービスを始めるに当たっては、番組制作のプロと組む必要があり、テレビ朝日に話を持ち掛けタッグパートナーとなっていただくことができました。
Q3 そもそも、なぜインターネットテレビ局を始めようと考えたのですか?
小池 インターネットは動画の時代となり、大きな転換点を迎えています。これは新しいサービスモデルを作り出せるチャンスであり、我々はそこにチャレンジしていかなければならない、と考えました。そこで、こういうサービスモデルが成立するのではないか、と考えたのがAbemaTVです。
インターネットは、スマホやタブレットといったデバイスとWi-Fiによる通信インフラが整備され、フル動画によるサービスを提供する環境が整いました。しかし、インターネット放送局のようなフル動画サービスは、まだありませんでした。AbemaTVは、暇な時にアプリを開いて見てもらったり、あるいは定期的に提供されるコンテンツを楽しみに待ってもらえたりする動画メディアを狙っています。新しい時代の新しいネットの使い方を追求して、それがみんなに浸透すればいいと考えています。特に(地上波やCSなどの)テレビが競合だとは思っていません。自分たちが理想とする受動型の動画メディアをサービスとして成立させたいと考えて取り組んでいます。
Q4 当面、注力することは何ですか。また、具体的な目標は?
小池 ひとつには、オリジナルコンテンツからヒットを出したいと思います。AbemaTVでしか見られない番組をヒットさせたいですね。また、もうひとつとしては、毎日見に来てもらえるような視聴習慣をつけてもらうためにも、ニュース番組などでよりフレキシブルな編成を心掛けたいと思います。
具体的な目標としてWAU(週間当たり視聴者数)の1000万を数年で実現できればと考えています。AbemaTVはマスメディアを目指しています。現在のWAUは300万程度ですが、これを1000万程度にすれば、マスメディアと呼んでもいいのかなと思います。またそれが収益化にもつながっていくと考えています。当面は、メディアのサイズアップとグロースを優先して取り組んでいく予定です。メディアサイズが伸びれば、投資の回収もある程度見えてくると思います。
Q5 現在の広告販売の状況はいかがですか?
小池 今年7月から広告販売を本格的に開始し、順調に伸びています。現在、ナショナルクライアントを含め70社以上から出稿していただいております。日本経済を牽引するような大手企業の広告のネットに対する予算配分はこの十年、数%前後にとどまっています。大手企業にとってブランド価値を上げることがすごく大事なのですが、これまで大企業が安心して広告を出せ、ブランド価値を向上させることができるような、インターネット上のメディアは多くはなかったと思います。そんななか、AbemaTVはテレビに広告を出しているようなクライアントから、安心して広告を出していただける場所として期待してもらえる段階になりつつあるのかなと感じています。
(聞き手・岡里英幸)
<プロフィール>(こいけ・まさひで)
サイバーエージェント 常務取締役。1975年静岡県下田市生まれ。萩島商事株式会社(現、アイア株式会社)、リンクメディアを経て、2001年にサイバーエージェント入社。以来、メディア事業の立ち上げに継続的に関わり、07年にAmeba事業本部ゼネラルマネジャー、11年には株式会社AMoAd代表取締役就任。12年に同社取締役、14年から常務取締役就任。株式会社AbemaTVの取締役も務める。
■ AbemaTV
サイバーエージェントとテレビ朝日が共同で展開する「インターネットテレビ局」。16年4月11日に本開局し、オリジナルの生放送コンテンツやニュース、ドラマなど約30チャンネルを全て無料で提供。本開局後に放送した累計番組数は10万を超え、11月2日時点でアプリのダウンロード数は1000万を突破している。
出所:株経ONLINE(株式会社みんかぶ)
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