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SBテクノロジーのニュース
■業績動向
1. 2021年3月期の連結業績の概況
SBテクノロジー<4726>の2021年3月期の連結業績は、売上高が70,451百万円(前期比20.8%増)、営業利益3,855百万円(同27.0%増)、経常利益3,981百万円(同31.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,428百万円(同30.8%増)だった。DX推進およびクラウドやゼロトラストセキュリティ案件が堅調に推移するなど、ニューノーマル対応を追い風に法人公共・グループ向けが好調に推移した。2ケタ増収増益での着地となり、売上及び各利益いずれも2月の上方修正値を上振れての着地であり、過去最高を更新している。
同社は2019年4月24日に2020年3月期−2022年3月期を計画期間とする第3次中期経営計画を発表している。目標とする経営指標の1つとして、2022年3月期の営業利益43億円、2019年3月期の営業利益25億円を起点にCAGR(年平均成長率)を20%としている。第3次中期経営計画の1年目となる2020年3月期の営業利益は前期比20.8%成長、2年目にあたる2021年3月期は前期比27.0%成長を達成している。
2. 各ソリューションの概況
同社の報告セグメントは「ICTサービス事業」の単一セグメントとしているが、同事業は好調に推移しており、売上高、限界利益、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は過去最高となった。また、「ICTサービス事業」を構成する各ソリューションの内容及び業績について開示しており、構成しているビジネスITソリューション、コーポレートITソリューション、テクニカルソリューションは増収増益となり、ECソリューションについてはほぼ横ばいとなった。
ビジネスITソリューションの売上高は6,386百万円(前期比37.1%増)、限界利益は2,259百万円(同28.6%増)だった。ソフトバンクにおける事業部門向けのWebサイト刷新プロジェクトや「Smart City Platform」の構築支援などにより伸長した。また、2020年3月期に受注した政府DXにおける農林水産省向け電子申請基盤の開発案件も完了したほか、厚生労働省向け日本版O-NET(職業情報提供サイト)の保守運営などにより、増収増益となっている。
コーポレートITソリューションの売上高は17,672百万円(同8.6%増)、限界利益は7,353百万円(同12.2%増)だった。前期比でソフトバンクのグループ会社における大型クラウドシステム開発案件の反動があったものの、DX推進の一環として法人向けのゼロトラストセキュリティの構築や公共案件のヘルプデスク運用、また自社サービスであるclouXion(クラウジョン:クラウドの力でワークスタイル変革やビジネスモデル変革を促進するソリューション)やマネージドセキュリティサービスが伸長し、増収増益となった。
オンプレミス環境のソリューションを提供するテクニカルソリューションの売上高は24,425百万円(同58.9%増)、限界利益は7,189百万円(同45.1%増)だった。2020年3月期第3四半期より開始したソフトバンクのIT領域におけるベンダーマネジメント案件(ソフトバンクが外部発注している開発案件の取りまとめ)が増収をけん引したほか、ソフトバンクグループ各社向けの開発案件及び運用サービス案件が堅調に推移した。また、2021年3月期第2四半期より通信・自治体などを中心としたシステムコンサルティングやWebシステム開発を行う電縁を連結したことによる効果もあり、大幅な増収増益となった。
ECソリューションの売上高は21,966百万円(同0.3%減)、限界利益は3,124百万円(同2.3%減)と横ばいとなった。なお、ノートンストアのECサイト運営代行ビジネスにおいて売上が底堅く推移しているが、取引先との契約見直しにより減益となった。
なお、同社は2022年3月期において、企業のクラウドファースト戦略を実現するコーポレートITソリューション及びビジネスITソリューションの売上高構成比率を50%まで引き上げることを経営指標に掲げている。これに対して、2021年3月期のコーポレートITソリューション及びビジネスITソリューションの売上高は前期比14.9%増の24,059百万円となった。同売上高の売上高構成比率はテクニカルソリューションの売上増加の影響を受け、前期比1.8ポイント減の34.1%となった。
3. 顧客別売上高
顧客別売上高については、SBグループ案件の売上高は246億円(前期は175億円)、法人/公共向け案件は258億円(同206億円)と大幅に伸びており、個人(ソリューション区分は全てEC)は小幅な減収。SBグループ案件のソリューション内訳は、コーポレートITソリューションは43億円(同49億円)と前期の大型クラウドシステム開発の反動減が見られているものの、ゼロトラストセキュリティ構築などセキュリティ案件は拡大している。ビジネスITソリューションは事業部門向けシステム開発やIoT支援向けの好調により18億円(同4億円)に拡大。さらに、ベンダーマネジメント案件の好調により、テクニカルソリューションは183億円(同119億円)へと大きく伸びている。
法人/公共のソリューション内訳は、ビジネスITソリューションの売上高が46億円(前期は43億円)となり、法人向けIoT基盤の開発や日本版O-NET運用が拡大している。コーポレートITソリューションは133億円(同112億円)となり、クラウド運用やセキュリティが増加したほか、自社サービス(clouXion/MSS)も伸長した。テクニカルソリューションは61億円(同34億円)となり、電縁の連結効果により増加している。また、ECソリューションは18億円(同16億円)と堅調であり、各ソリューションにおいて増収となる。
営業利益については、各ソリューションの順調な伸長により限界利益が前期比20%増加による効果が出ている。それに対して、260名(内、新規連結174名)の社員の増員のほか、M&Aなどの先行投資をこなして8億円の増益となり、営業利益率も改善している。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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1. 2021年3月期の連結業績の概況
SBテクノロジー<4726>の2021年3月期の連結業績は、売上高が70,451百万円(前期比20.8%増)、営業利益3,855百万円(同27.0%増)、経常利益3,981百万円(同31.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,428百万円(同30.8%増)だった。DX推進およびクラウドやゼロトラストセキュリティ案件が堅調に推移するなど、ニューノーマル対応を追い風に法人公共・グループ向けが好調に推移した。2ケタ増収増益での着地となり、売上及び各利益いずれも2月の上方修正値を上振れての着地であり、過去最高を更新している。
同社は2019年4月24日に2020年3月期−2022年3月期を計画期間とする第3次中期経営計画を発表している。目標とする経営指標の1つとして、2022年3月期の営業利益43億円、2019年3月期の営業利益25億円を起点にCAGR(年平均成長率)を20%としている。第3次中期経営計画の1年目となる2020年3月期の営業利益は前期比20.8%成長、2年目にあたる2021年3月期は前期比27.0%成長を達成している。
2. 各ソリューションの概況
同社の報告セグメントは「ICTサービス事業」の単一セグメントとしているが、同事業は好調に推移しており、売上高、限界利益、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は過去最高となった。また、「ICTサービス事業」を構成する各ソリューションの内容及び業績について開示しており、構成しているビジネスITソリューション、コーポレートITソリューション、テクニカルソリューションは増収増益となり、ECソリューションについてはほぼ横ばいとなった。
ビジネスITソリューションの売上高は6,386百万円(前期比37.1%増)、限界利益は2,259百万円(同28.6%増)だった。ソフトバンクにおける事業部門向けのWebサイト刷新プロジェクトや「Smart City Platform」の構築支援などにより伸長した。また、2020年3月期に受注した政府DXにおける農林水産省向け電子申請基盤の開発案件も完了したほか、厚生労働省向け日本版O-NET(職業情報提供サイト)の保守運営などにより、増収増益となっている。
コーポレートITソリューションの売上高は17,672百万円(同8.6%増)、限界利益は7,353百万円(同12.2%増)だった。前期比でソフトバンクのグループ会社における大型クラウドシステム開発案件の反動があったものの、DX推進の一環として法人向けのゼロトラストセキュリティの構築や公共案件のヘルプデスク運用、また自社サービスであるclouXion(クラウジョン:クラウドの力でワークスタイル変革やビジネスモデル変革を促進するソリューション)やマネージドセキュリティサービスが伸長し、増収増益となった。
オンプレミス環境のソリューションを提供するテクニカルソリューションの売上高は24,425百万円(同58.9%増)、限界利益は7,189百万円(同45.1%増)だった。2020年3月期第3四半期より開始したソフトバンクのIT領域におけるベンダーマネジメント案件(ソフトバンクが外部発注している開発案件の取りまとめ)が増収をけん引したほか、ソフトバンクグループ各社向けの開発案件及び運用サービス案件が堅調に推移した。また、2021年3月期第2四半期より通信・自治体などを中心としたシステムコンサルティングやWebシステム開発を行う電縁を連結したことによる効果もあり、大幅な増収増益となった。
ECソリューションの売上高は21,966百万円(同0.3%減)、限界利益は3,124百万円(同2.3%減)と横ばいとなった。なお、ノートンストアのECサイト運営代行ビジネスにおいて売上が底堅く推移しているが、取引先との契約見直しにより減益となった。
なお、同社は2022年3月期において、企業のクラウドファースト戦略を実現するコーポレートITソリューション及びビジネスITソリューションの売上高構成比率を50%まで引き上げることを経営指標に掲げている。これに対して、2021年3月期のコーポレートITソリューション及びビジネスITソリューションの売上高は前期比14.9%増の24,059百万円となった。同売上高の売上高構成比率はテクニカルソリューションの売上増加の影響を受け、前期比1.8ポイント減の34.1%となった。
3. 顧客別売上高
顧客別売上高については、SBグループ案件の売上高は246億円(前期は175億円)、法人/公共向け案件は258億円(同206億円)と大幅に伸びており、個人(ソリューション区分は全てEC)は小幅な減収。SBグループ案件のソリューション内訳は、コーポレートITソリューションは43億円(同49億円)と前期の大型クラウドシステム開発の反動減が見られているものの、ゼロトラストセキュリティ構築などセキュリティ案件は拡大している。ビジネスITソリューションは事業部門向けシステム開発やIoT支援向けの好調により18億円(同4億円)に拡大。さらに、ベンダーマネジメント案件の好調により、テクニカルソリューションは183億円(同119億円)へと大きく伸びている。
法人/公共のソリューション内訳は、ビジネスITソリューションの売上高が46億円(前期は43億円)となり、法人向けIoT基盤の開発や日本版O-NET運用が拡大している。コーポレートITソリューションは133億円(同112億円)となり、クラウド運用やセキュリティが増加したほか、自社サービス(clouXion/MSS)も伸長した。テクニカルソリューションは61億円(同34億円)となり、電縁の連結効果により増加している。また、ECソリューションは18億円(同16億円)と堅調であり、各ソリューションにおいて増収となる。
営業利益については、各ソリューションの順調な伸長により限界利益が前期比20%増加による効果が出ている。それに対して、260名(内、新規連結174名)の社員の増員のほか、M&Aなどの先行投資をこなして8億円の増益となり、営業利益率も改善している。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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