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TDCソフトのニュース
■要約
TDCソフト<4687>は、金融業界のITソリューションに強みを持つ、独立系SI(システムインテグレーター)である。日本のIT業界の歴史を長く支えてきた確かな技術力をベースに、銀行、クレジット、保険などの金融ITソリューション分野が売上の約5割を占める。また、既存のSI事業領域を軸に新たな事業領域拡大を目指しており、最新の要素技術を活用した「高付加価値SIサービス」を推進。この取り組みによって次世代型SI事業は順調に拡大しており、ITコンサルティング&サービス分野の急成長が続いている。
1. 2023年3月期第2四半期の業績概要
2023年3月期第2四半期業績は、売上高16,793百万円(前年同期比14.5%増)、営業利益1,851百万円(同16.6%増)、経常利益1,922百万円(同16.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,301百万円(同16.5%増)だった。感染症対策の徹底やリモートワークの積極的な活用等により円滑な事業継続に取り組んだことによって、各事業分野は好調に推移。高付加価値SIサービスも堅調に拡大できているとして、2022年9月13日に期初計画の売上高15,600百万円(同6.4%増)、営業利益1,340百万円(同15.6%減)から、売上高16,700百万円、営業利益1,850百万円に上方修正しており、計画に沿った順調な進捗だった。事業環境が堅調に推移していることを背景に、将来のさらなる事業拡大に向けた積極的な投資を推進したことにより販管費は増加したが、増収効果により増益となった。
2. 2023年3月期の見通し
2023年3月期の連結業績は、売上高34,000百万円(前期比9.9%増)、営業利益3,260百万円(同9.9%増)、経常利益3,355百万円(同8.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,270百万円(同9.7%増)を見込む。通期計画についても2022年9月13日に修正しており、期首計画(売上高33,000百万円、営業利益3,065百万円、経常利益3,135百万円、親会社に帰属する当期純利益2,100百万円)から、それぞれ上方修正している。今後も市場環境は堅調に続くことが想定され、中期経営計画「Shift to the Smart SI Plus」に基づく事業拡大に向けた投資を積極的に拡大する計画であること等を勘案して修正した。なお、9月13日の修正については第2四半期までの上振れを織り込んだものであり、投資を先行させたとしても足元での堅調な受注環境から鑑みた場合、下期が横ばいで推移するとは考えづらく、上振れ余地はあると弊社では考えている。また、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)によって足元で第8波が警戒されているものの、テレワークの普及によって通常通り業務が行えているため、大きく業績に影響を与える可能性は低いだろう。
3. 新中期経営計画「Shift to the Smart SI Plus」の進捗
主要戦略としては「高付加価値SIサービスの追求」と「SIモデル変革の推進」に、Plusとして「事業領域の拡大」を掲げる。「高付加価値SIサービスの追求」においては、重点分野の事業の拡大、高収益化を推進するうえで、アジャイル開発事業とセキュリティ関連事業を重点戦略分野としている。顧客の潜在ニーズを捉え、アジャイル、セキュリティ等の最新の要素技術等を活用し、高付加価値サービスの提供と時間や手間などを含めたユーザコストの低減を両立したインテグレーションサービスである次世代型SI事業が順調に拡大し、2023年3月期第2四半期の売上高構成比は23.4%と前年同期の16.2%から順調に伸びているほか、事業の拡大やコスト削減の取り組みにより、収益性が向上している。アジャイル開発事業の売上高は着実に増加しているほか、セキュリティ関連事業についてはシステムのライフサイクルを意識したトータルセキュリティソリューションサービスを提供しており、通期の売上高で前期実績を上回る見込みである。
■Key Points
・2023年3月期第2四半期はモダナイゼーション系の次世代型案件がけん引
・コンサルティングサービスなどを専門的に推進する部署を新設して取り組みの強化
・パートナーとの連携により新たなクライアントのニーズを取り込むことに成功
・継続的な成長の実現を目指しグループ「パーパス」を制定
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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TDCソフト<4687>は、金融業界のITソリューションに強みを持つ、独立系SI(システムインテグレーター)である。日本のIT業界の歴史を長く支えてきた確かな技術力をベースに、銀行、クレジット、保険などの金融ITソリューション分野が売上の約5割を占める。また、既存のSI事業領域を軸に新たな事業領域拡大を目指しており、最新の要素技術を活用した「高付加価値SIサービス」を推進。この取り組みによって次世代型SI事業は順調に拡大しており、ITコンサルティング&サービス分野の急成長が続いている。
1. 2023年3月期第2四半期の業績概要
2023年3月期第2四半期業績は、売上高16,793百万円(前年同期比14.5%増)、営業利益1,851百万円(同16.6%増)、経常利益1,922百万円(同16.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,301百万円(同16.5%増)だった。感染症対策の徹底やリモートワークの積極的な活用等により円滑な事業継続に取り組んだことによって、各事業分野は好調に推移。高付加価値SIサービスも堅調に拡大できているとして、2022年9月13日に期初計画の売上高15,600百万円(同6.4%増)、営業利益1,340百万円(同15.6%減)から、売上高16,700百万円、営業利益1,850百万円に上方修正しており、計画に沿った順調な進捗だった。事業環境が堅調に推移していることを背景に、将来のさらなる事業拡大に向けた積極的な投資を推進したことにより販管費は増加したが、増収効果により増益となった。
2. 2023年3月期の見通し
2023年3月期の連結業績は、売上高34,000百万円(前期比9.9%増)、営業利益3,260百万円(同9.9%増)、経常利益3,355百万円(同8.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,270百万円(同9.7%増)を見込む。通期計画についても2022年9月13日に修正しており、期首計画(売上高33,000百万円、営業利益3,065百万円、経常利益3,135百万円、親会社に帰属する当期純利益2,100百万円)から、それぞれ上方修正している。今後も市場環境は堅調に続くことが想定され、中期経営計画「Shift to the Smart SI Plus」に基づく事業拡大に向けた投資を積極的に拡大する計画であること等を勘案して修正した。なお、9月13日の修正については第2四半期までの上振れを織り込んだものであり、投資を先行させたとしても足元での堅調な受注環境から鑑みた場合、下期が横ばいで推移するとは考えづらく、上振れ余地はあると弊社では考えている。また、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)によって足元で第8波が警戒されているものの、テレワークの普及によって通常通り業務が行えているため、大きく業績に影響を与える可能性は低いだろう。
3. 新中期経営計画「Shift to the Smart SI Plus」の進捗
主要戦略としては「高付加価値SIサービスの追求」と「SIモデル変革の推進」に、Plusとして「事業領域の拡大」を掲げる。「高付加価値SIサービスの追求」においては、重点分野の事業の拡大、高収益化を推進するうえで、アジャイル開発事業とセキュリティ関連事業を重点戦略分野としている。顧客の潜在ニーズを捉え、アジャイル、セキュリティ等の最新の要素技術等を活用し、高付加価値サービスの提供と時間や手間などを含めたユーザコストの低減を両立したインテグレーションサービスである次世代型SI事業が順調に拡大し、2023年3月期第2四半期の売上高構成比は23.4%と前年同期の16.2%から順調に伸びているほか、事業の拡大やコスト削減の取り組みにより、収益性が向上している。アジャイル開発事業の売上高は着実に増加しているほか、セキュリティ関連事業についてはシステムのライフサイクルを意識したトータルセキュリティソリューションサービスを提供しており、通期の売上高で前期実績を上回る見込みである。
■Key Points
・2023年3月期第2四半期はモダナイゼーション系の次世代型案件がけん引
・コンサルティングサービスなどを専門的に推進する部署を新設して取り組みの強化
・パートナーとの連携により新たなクライアントのニーズを取り込むことに成功
・継続的な成長の実現を目指しグループ「パーパス」を制定
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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