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アルプス技研のニュース
■会社概要
1. 会社概要
アルプス技研<4641>は、機械、電気・電子、ソフト・IT、化学などの分野において、大手製造業各社に高度技術サービスを提供する総合エンジニアリングアウトソーシング企業である。有期雇用が主体の派遣会社と異なり、すべての技術者を正社員として雇用※しているところや、開発・設計などの上流工程に特化した高度技術者集団であるところに特徴がある。
※例えば、リーマンショックによる不況期にも一切解雇していない。
“Heart to Heart”「人と人との心のつながり」を経営理念とし、技術者としてのみならず社会人としても一流であるべしとの思いから、創業以来一貫して技術力の強化に加えヒューマン教育にも注力してきた。特に、質の高い人材を生み出す企業組織文化や、独自の教育・研修体系※に強みがあり、顧客からの高い評価や良好な受注環境にも支えられながら業績は順調に拡大している。
※「能力開発教育体系」と「キャリア開発支援」の2つに大別され、レベルやニーズに応じた教育やキャリアサポーター(先輩技術者)によるフォローなど、高度な技術力や専門性を持った人材を育成するための教育・研修体系が確立されている。また、無期雇用(正社員)であるところも、長期的な育成プランを可能としている。
労働者派遣法改正(2015年9月30日施行)によって、無期雇用派遣は期間制限がなくなったこと、専門業務区分の撤廃によって付随的業務の制限がなくなったこと、改正入管法の成立(2019年4月1日施行)による外国人労働者の受け入れ拡大(在留資格の創設)なども同社にとってフォローの風となっている。また2020年4月施行の同一労働同一賃金についても、開発・設計領域は従来高単価を実現しているため、マイナスの影響を受けることはない。
2020年12月末時点の技術社員数は3,897人。そのうち、稼働人数(2020年平均)は3,555人となっており、2020年12月期はコロナ禍による一時的な影響を受けたものの、総じて高稼働率を維持している。また、顧客企業の分野別に技術者の人員構成比を見ると、機械系が約40%、電気・電子系及びソフト・IT系がそれぞれ約30%と3つの分野を中心にバランスよく構成されている。
事業セグメントは、国内の派遣・受託等の「アウトソーシングサービス事業」と、海外の日系企業向けの「グローバル事業」の2つに区分される。「アウトソーシングサービス事業」が売上高のほとんどを占めているが、今後は東アジアを中心として日系企業から需要が強い「グローバル事業」や、成長性が見込める新規事業も伸ばしていく方針である。
業種別の売上高では、R&D投資が活発な自動車関連※が34.0%、半導体・精密機械・電機関連が合計で36.1%を占めているが、業種は多岐にわたっており、景気変動の影響を受けにくい構成となっている。また、最近では好調分野である半導体・医療系・ソフト開発のシェアが増加傾向にある。顧客数は約700社に上るが、売上上位10社(東京エレクトロン テクノロジー ソリューションズ(株)、三菱電機<6503>、キオクシア(株)(旧 東芝メモリ(株))、東京エレクトロン宮城(株)など大手製造業中心)に対する依存度についても18.2%と1社依存を避けている(2020年12月期実績)。
※例えば、技術分野が電機であっても、最終製品がEV(電気自動車)の場合「自動車関連」に分類している。
2. グループ体制(及び各拠点)
連結対象の子会社は、総合人材サービスの(株)アルプスビジネスサービス、2016年9月にグループ入りした技術者派遣事業の(株)パナR&D、グローバル事業を推進する臺灣阿爾卑斯技研股フン有限公司(台湾)、阿邇貝司機電技術(上海)有限公司(中国)に加えて、2018年4月に新規事業分野への参入を目的として設立したアグリ&ケア、2020年7月にグループ入りしたデジタル・スパイスの合計6社となっている。また、持分法非適用会社には2020年5月に増資を引き受けた(株)DONKEY、2020年10月に設立したミャンマーアルプス技研がある。これらグループ会社8社により高付加価値のシナジー効果を生み出す「くもの巣型ネットワーク組織」を形成している。また、本社(横浜市)、アルプス技研第1ビル(相模原市/旧事務管理・総合研修センター)、アルプス技研第2ビル(相模原市)のほかに、ものづくりを行うテクノパーク2ヶ所、国内営業所23拠点、海外1支店(ミャンマー)を有する。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
<EY>
1. 会社概要
アルプス技研<4641>は、機械、電気・電子、ソフト・IT、化学などの分野において、大手製造業各社に高度技術サービスを提供する総合エンジニアリングアウトソーシング企業である。有期雇用が主体の派遣会社と異なり、すべての技術者を正社員として雇用※しているところや、開発・設計などの上流工程に特化した高度技術者集団であるところに特徴がある。
※例えば、リーマンショックによる不況期にも一切解雇していない。
“Heart to Heart”「人と人との心のつながり」を経営理念とし、技術者としてのみならず社会人としても一流であるべしとの思いから、創業以来一貫して技術力の強化に加えヒューマン教育にも注力してきた。特に、質の高い人材を生み出す企業組織文化や、独自の教育・研修体系※に強みがあり、顧客からの高い評価や良好な受注環境にも支えられながら業績は順調に拡大している。
※「能力開発教育体系」と「キャリア開発支援」の2つに大別され、レベルやニーズに応じた教育やキャリアサポーター(先輩技術者)によるフォローなど、高度な技術力や専門性を持った人材を育成するための教育・研修体系が確立されている。また、無期雇用(正社員)であるところも、長期的な育成プランを可能としている。
労働者派遣法改正(2015年9月30日施行)によって、無期雇用派遣は期間制限がなくなったこと、専門業務区分の撤廃によって付随的業務の制限がなくなったこと、改正入管法の成立(2019年4月1日施行)による外国人労働者の受け入れ拡大(在留資格の創設)なども同社にとってフォローの風となっている。また2020年4月施行の同一労働同一賃金についても、開発・設計領域は従来高単価を実現しているため、マイナスの影響を受けることはない。
2020年12月末時点の技術社員数は3,897人。そのうち、稼働人数(2020年平均)は3,555人となっており、2020年12月期はコロナ禍による一時的な影響を受けたものの、総じて高稼働率を維持している。また、顧客企業の分野別に技術者の人員構成比を見ると、機械系が約40%、電気・電子系及びソフト・IT系がそれぞれ約30%と3つの分野を中心にバランスよく構成されている。
事業セグメントは、国内の派遣・受託等の「アウトソーシングサービス事業」と、海外の日系企業向けの「グローバル事業」の2つに区分される。「アウトソーシングサービス事業」が売上高のほとんどを占めているが、今後は東アジアを中心として日系企業から需要が強い「グローバル事業」や、成長性が見込める新規事業も伸ばしていく方針である。
業種別の売上高では、R&D投資が活発な自動車関連※が34.0%、半導体・精密機械・電機関連が合計で36.1%を占めているが、業種は多岐にわたっており、景気変動の影響を受けにくい構成となっている。また、最近では好調分野である半導体・医療系・ソフト開発のシェアが増加傾向にある。顧客数は約700社に上るが、売上上位10社(東京エレクトロン テクノロジー ソリューションズ(株)、三菱電機<6503>、キオクシア(株)(旧 東芝メモリ(株))、東京エレクトロン宮城(株)など大手製造業中心)に対する依存度についても18.2%と1社依存を避けている(2020年12月期実績)。
※例えば、技術分野が電機であっても、最終製品がEV(電気自動車)の場合「自動車関連」に分類している。
2. グループ体制(及び各拠点)
連結対象の子会社は、総合人材サービスの(株)アルプスビジネスサービス、2016年9月にグループ入りした技術者派遣事業の(株)パナR&D、グローバル事業を推進する臺灣阿爾卑斯技研股フン有限公司(台湾)、阿邇貝司機電技術(上海)有限公司(中国)に加えて、2018年4月に新規事業分野への参入を目的として設立したアグリ&ケア、2020年7月にグループ入りしたデジタル・スパイスの合計6社となっている。また、持分法非適用会社には2020年5月に増資を引き受けた(株)DONKEY、2020年10月に設立したミャンマーアルプス技研がある。これらグループ会社8社により高付加価値のシナジー効果を生み出す「くもの巣型ネットワーク組織」を形成している。また、本社(横浜市)、アルプス技研第1ビル(相模原市/旧事務管理・総合研修センター)、アルプス技研第2ビル(相模原市)のほかに、ものづくりを行うテクノパーク2ヶ所、国内営業所23拠点、海外1支店(ミャンマー)を有する。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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