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三洋化成工業のニュース
■会社概要
1. 会社概要
三洋化成工業<4471>は、社是に「企業を通じてよりよい社会を建設しよう」を掲げ、様々な界面等で活躍するパフォーマンス・ケミカルスを通じて、全従業員が誇りを持ち、働きがいを感じるユニークでグローバルな高収益企業に成長し、社会に貢献することを目指している。
2023年3月期第2四半期末時点で、グループは同社のほか連結子会社13社(国内5社、海外8社)、持分法適用関連会社5社、その他の子会社・関連会社5社で構成され、日本、米国、中国、アジアの7ヶ国・地域に23拠点を展開している。なお、子会社のサンケミカル(株)(ポリウレタンフォーム原料等の製造)及びサンアプロ(株)(特殊触媒の開発を行うファブレス企業)については、出資比率は50%であるが実質的に支配しているため連結子会社としている。なおAPB(株)は、2022年12月に保有株式の一部を譲渡し、持分法適用関連会社から除外した。
2023年3月期第2四半期末時点の総資産は211,252百万円、純資産は151,603百万円、資本金は13,051百万円、自己資本比率は70.5%、発行済株式数は23,534,752株(うち自己株式数1,460,067株)、連結従業員数は2,123名となっている。
主要株主は豊田通商<8015>(自己株式を除く発行済株式総数に対する所有割合19.38%)、東レ<3402>(同17.30%)である。いずれも同社製品販売・原材料仕入の取引があり、全社売上高に占める割合は豊田通商グループがおおむね1割弱(2022年3月期実績、豊田通商が9.2%、豊通ケミプラス(株)が9.5%)となっている。豊田通商とは、タイにおけるポリオール事業の合弁に関する契約を締結(合弁会社GC Polyols Co.,Ltd)している。なお、2019年11月に日本触媒<4114>と経営統合に係る契約を締結したが、2020年10月に両者合意によって経営統合を中止し、経営統合に係る契約を解約した。
2. 沿革
1907年に同社の前身となる合名会社多田石鹸油脂製造所を創設し、石鹸や繊維処理剤の製造を開始した。1943年に三洋油脂(株)(社名の三洋は出資者である財閥解体前の三井物産(株)の「三」と東洋レーヨン(株)(現 東レ)の「洋」を組み合わせた)を設立、1949年11月に三洋油脂工業(株)を設立、そして1963年5月に現在の三洋化成工業(株)に社名変更した。1978年4月には高吸水性樹脂※「サンウェット」を世界で初めて工業化、2000年8月にはウレタンビーズ「メルテックス」を開発して自動車内装表皮材に実用化するなど、新製品開発を推進するとともにグローバル展開も推進している。
※Super Absorbent Polymer(SAP)のこと。自重の数百倍から1,000倍の水を吸収し、多少の圧力をかけても吸った水を離さない高分子材料。
また、2014年2月に同社初の医療機器となる新しいタイプの外科手術用止血材「マツダイト(ペットネーム:Hydrofit(R)、海外販売名:AQUABRID(R))」を発売するなど、中長期成長に向けた事業展開として、独自技術を活用した新製品の開発や新分野の事業化を積極化している。一例を挙げると、2019年2月に新型リチウムイオン電池「全樹脂電池(All Polymer Battery)」の開発を行うAPBと資本業務提携したほか、2020年6月には世界初の超軽量透明断熱材「SUFA(スーファ:Super Functional Air)」を開発するティエムファクトリエムファクトリ(株)に出資、2021年3月にはアグリ・ニュートリション分野への事業展開に向けてファーマフーズ<2929>と資本業務提携した。同年6月には、持続可能な農業を目指して宮崎県新富町と連携協定を締結している。また、バイオ・メディカル事業では、同年7月に慢性創傷治療を目的に新規治療材料「シルクエラスチン(R)」の企業主導治験を開始した。このほか、長瀬産業<8012>とAIを応用した「匂いセンサー」の共同事業化で合意し、都鶴酒造(株)と「匂いセンサー」を活用した新しい日本酒造りに関する共同研究を開始している。同年12月には、スキンケア・医療分野の戦略的協業を目的にロート製薬<4527>と資本業務提携※した。直近では、2022年8月には卵由来の液体肥料の開発を行うENEGGO(株)と資本業務提携している。
※市場買い付けによって互いに2億円相当の普通株式を取得した。
株式関係では、1978年9月に東京証券取引所・大阪証券取引所市場第1部に上場し,2022年4月の東京証券取引所市場再編に伴いプライム市場へ移行している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
<TY>
1. 会社概要
三洋化成工業<4471>は、社是に「企業を通じてよりよい社会を建設しよう」を掲げ、様々な界面等で活躍するパフォーマンス・ケミカルスを通じて、全従業員が誇りを持ち、働きがいを感じるユニークでグローバルな高収益企業に成長し、社会に貢献することを目指している。
2023年3月期第2四半期末時点で、グループは同社のほか連結子会社13社(国内5社、海外8社)、持分法適用関連会社5社、その他の子会社・関連会社5社で構成され、日本、米国、中国、アジアの7ヶ国・地域に23拠点を展開している。なお、子会社のサンケミカル(株)(ポリウレタンフォーム原料等の製造)及びサンアプロ(株)(特殊触媒の開発を行うファブレス企業)については、出資比率は50%であるが実質的に支配しているため連結子会社としている。なおAPB(株)は、2022年12月に保有株式の一部を譲渡し、持分法適用関連会社から除外した。
2023年3月期第2四半期末時点の総資産は211,252百万円、純資産は151,603百万円、資本金は13,051百万円、自己資本比率は70.5%、発行済株式数は23,534,752株(うち自己株式数1,460,067株)、連結従業員数は2,123名となっている。
主要株主は豊田通商<8015>(自己株式を除く発行済株式総数に対する所有割合19.38%)、東レ<3402>(同17.30%)である。いずれも同社製品販売・原材料仕入の取引があり、全社売上高に占める割合は豊田通商グループがおおむね1割弱(2022年3月期実績、豊田通商が9.2%、豊通ケミプラス(株)が9.5%)となっている。豊田通商とは、タイにおけるポリオール事業の合弁に関する契約を締結(合弁会社GC Polyols Co.,Ltd)している。なお、2019年11月に日本触媒<4114>と経営統合に係る契約を締結したが、2020年10月に両者合意によって経営統合を中止し、経営統合に係る契約を解約した。
2. 沿革
1907年に同社の前身となる合名会社多田石鹸油脂製造所を創設し、石鹸や繊維処理剤の製造を開始した。1943年に三洋油脂(株)(社名の三洋は出資者である財閥解体前の三井物産(株)の「三」と東洋レーヨン(株)(現 東レ)の「洋」を組み合わせた)を設立、1949年11月に三洋油脂工業(株)を設立、そして1963年5月に現在の三洋化成工業(株)に社名変更した。1978年4月には高吸水性樹脂※「サンウェット」を世界で初めて工業化、2000年8月にはウレタンビーズ「メルテックス」を開発して自動車内装表皮材に実用化するなど、新製品開発を推進するとともにグローバル展開も推進している。
※Super Absorbent Polymer(SAP)のこと。自重の数百倍から1,000倍の水を吸収し、多少の圧力をかけても吸った水を離さない高分子材料。
また、2014年2月に同社初の医療機器となる新しいタイプの外科手術用止血材「マツダイト(ペットネーム:Hydrofit(R)、海外販売名:AQUABRID(R))」を発売するなど、中長期成長に向けた事業展開として、独自技術を活用した新製品の開発や新分野の事業化を積極化している。一例を挙げると、2019年2月に新型リチウムイオン電池「全樹脂電池(All Polymer Battery)」の開発を行うAPBと資本業務提携したほか、2020年6月には世界初の超軽量透明断熱材「SUFA(スーファ:Super Functional Air)」を開発するティエムファクトリエムファクトリ(株)に出資、2021年3月にはアグリ・ニュートリション分野への事業展開に向けてファーマフーズ<2929>と資本業務提携した。同年6月には、持続可能な農業を目指して宮崎県新富町と連携協定を締結している。また、バイオ・メディカル事業では、同年7月に慢性創傷治療を目的に新規治療材料「シルクエラスチン(R)」の企業主導治験を開始した。このほか、長瀬産業<8012>とAIを応用した「匂いセンサー」の共同事業化で合意し、都鶴酒造(株)と「匂いセンサー」を活用した新しい日本酒造りに関する共同研究を開始している。同年12月には、スキンケア・医療分野の戦略的協業を目的にロート製薬<4527>と資本業務提携※した。直近では、2022年8月には卵由来の液体肥料の開発を行うENEGGO(株)と資本業務提携している。
※市場買い付けによって互いに2億円相当の普通株式を取得した。
株式関係では、1978年9月に東京証券取引所・大阪証券取引所市場第1部に上場し,2022年4月の東京証券取引所市場再編に伴いプライム市場へ移行している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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