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前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

配信元:株探
投稿:2022/06/30 05:30

サイステップ <3810>  886円 (+149円、+20.2%) 一時ストップ高

 サイバーステップ <3810> [東証S]が続急騰。東京証券取引所が28日の取引終了後、同社株の信用取引による新規の売り付け及び買い付けにかかる委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)とする信用取引の臨時措置を29日売買分から解除すると発表。また、日本証券金融も29日から貸借取引自己取引分及び非清算参加者ごとの清算取次貸借取引自己取引分にかかる銘柄別増担保金徴収措置を解除すると発表した。これらを受け売買の自由度が増し、短期資金の流入が再び活発化するとの思惑から買われたようだ。

■東京通信 <7359>  1,177円 (+158円、+15.5%)

 東京通信 <7359> [東証G]が急反騰。同社はスマートフォンゲームを主力とするアプリ開発及びネット広告代理事業を行っており、M&Aや事業提携にも積極的。6月に入り株価は激しく動意しているが、直近は1000円近辺で売り買いを交錯させていた。そうしたなか、28日取引終了後にArithmer(東京都文京区)、NSCホールディングス(東京都千代田区)とメタバース事業創出を目的とした合弁会社を設立することを発表、これが株価を強く刺激する材料となった。新たに設立する会社では、人工知能(AI)・3DCGを機能させたプラットフォームに関する事業を行い、ユーザーは提供された仮想空間でさまざまなサービスを体験できるという。

AMI <3773>  773円 (+100円、+14.9%) ストップ高

 アドバンスト・メディア <3773> [東証G]がストップ高。28日の取引終了後、上限を300万株(発行済み株数の16.31%)、または30億円とする自己株取得を実施すると発表しており、これを好感した買いが膨らんだようだ。取得方法は、東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による買い付けと、自己株式取得に係る取引一任契約に基づく市場買い付け。50万株(発行済み株数の2.72%)を上限に30日朝のToSTNeT-3で買い付け後、8月8日から来年6月29日までの日程で市場買い付けを行う。

enish <3667>  402円 (+35円、+9.5%)

 enish <3667> [東証S]が3日続急伸し年初来高値を更新。同社は28日、アニメ「五等分の花嫁」初となるゲームアプリ「五等分の花嫁 五つ子ちゃんはパズルを五等分できない。」で、新イベントを7月1日から10日まで開催すると発表しており、これを好感した買いが入った。新イベント「五つ子ちゃんとサマービキニ ~夏だ!海だ!サメ映画だ!!~」は、五つ子と一緒にパズルをクリアしながら、「エンジョイサマービキニ」をテーマにしたオリジナルストーリーをフルボイスで楽しめるというもの。イベントの特典として、イラストのオリジナルクオカードを抽選でプレゼントするとしている。

スギHD <7649>  6,010円 (+490円、+8.9%)

 東証プライムの上昇率3位。スギホールディングス <7649> [東証P]が6日続急伸。28日の取引終了後、上限を150万株(発行済み株数の2.43%)、または100億円とする自社株買いを実施すると発表したことが好感された。取得期間は7月4日から10月31日まで。株主還元の充実及び資本効率の向上が目的という。同時に第1四半期(3-5月)連結決算を発表しており、売上高1611億2800万円、営業利益66億7100万円、純利益46億800万円となった。会計基準の変更に伴い対前年同期の増減率はないものの、会社側によると売上高・各利益ともに予想を下回ったとしている。期中に関東・中部・関西・北陸エリアへの出店を促進し、19店舗の新規出店と1店舗の閉店を実施したほか、既存店の競争力強化に向けて90店舗の改装を実施した。ただ、物販部門で巣ごもり需要の反動減が継続したことに加えて、薬価改定及び診療報酬改定の実施も響いた。なお、23年2月期通期業績予想は、売上高6750億円、営業利益300億円、純利益180億円の従来見通しを据え置いている。

バンクオブイ <4393>  3,405円 (+260円、+8.3%)

 バンク・オブ・イノベーション <4393> [東証G]が続急伸。29日午前11時30分ごろ、事前登録受付中の新作大型RPG「メメントモリ」の事前登録数が合計で50万人を突破したと発表しており、これが好感された。「メメントモリ」は、同社にとって約5年ぶりのリリースとなるタイトルで、過酷な過去や運命を背負う少女たちによるRPG。その世界観をキャラクターごとに歌唱で表現した「ラメント」にはDaoko、平原綾香など多数の本格派アーティストや声優が参加しているほか、石川由依、伊藤美来、上坂すみれ、小倉唯、鬼頭明里、花澤香菜などの実力派声優によるボイスで、キャラクターたちの世界観を存分に体感することができるという。

アスクル <2678>  1,638円 (+124円、+8.2%)

 東証プライムの上昇率4位。アスクル <2678> [東証P]が5日続急伸。28日の取引終了後に発表した6月度(5月21日~6月20日)の月次業績で単体売上高が前年同月比6.6%増となり、3ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことが好材料視された。主力のBtoB事業が同4.0%増となったほか、LOHACO事業がZホールディングス <4689> と連携した販促効果で同23.5%増となったことが寄与した。

ロードスター <3482>  2,118円 (+132円、+6.7%)

 東証プライムの上昇率9位。ロードスターキャピタル <3482> [東証P]が続急伸。最高値街道をまい進、初の2000円大台乗せを達成したほか、アグレ都市デザイン <3467> [東証P]も大きく上値を追い75日移動平均線を上回り上昇波動を鮮明化させた。また、タカラレーベン <8897> [東証P]は3日続伸で今月8日につけた年初来高値を更新、明和地所 <8869> [東証P]、新日本建物 <8893> [東証S]なども頑強な値動きを見せるなど、不動産セクターの中小型株が全体地合い悪の中で強さを発揮した。日銀の超緩和政策の維持が当面見込まれるなか、不動産セクターには追い風が意識されている。また、外国為替市場では金利差拡大を背景とした円安進行を受けて、不動産市場には海外マネーが継続的に流入するとの思惑も根強い。株価指標面で割安な銘柄も多く、上値を期待した買いに厚みが増した。

ライフネット <7157>  833円 (+43円、+5.4%)

 ライフネット生命保険 <7157> [東証G]が全般下げ相場に逆行して続急伸。ネット専業生保のパイオニア的存在で、低価格戦略を強みとしている。株価は6月下旬を境に上値追い基調を強めている。そうしたなか、モノ言う株主として名を馳せる投資ファンドのエフィッシモ・キャピタル・マネージメントが28日に提出した変更報告書(報告義務発生日は22日)で、同社株の保有比率を従来の14.79%から15.37%に高めたことが判明、この買い増しの動きが株高を後押しする格好となった。

東電HD <9501>  579円 (+29円、+5.3%)

 東京電力ホールディングス <9501> [東証P]が7日続急伸。株価は連日の年初来高値更新で、約3年ぶりの高値圏に浮上した。記録的な猛暑が続くなか、経済産業省では29日も東電HD管内で電力の需給逼迫注意報を発令することを発表、電力不足への警戒感が拭えない状況となっている。電力会社は停止中の火力発電所の稼働を急ぎこれに対応する構えにあるが、世界的な脱炭素への取り組みを背景に火力発電には向かい風も強く、クリーンエネルギー活用に向けた取り組みが今後一段と求められる状況だ。太陽光発電などの再生可能エネルギーへの依存には限界があり、原発再稼働に向けた議論が活発化することも予想される。そうしたなか、同社株は世界最大級の柏崎刈羽原発稼働に向けた思惑が、改めて株価を刺激する形となった。

ホーブ <1382>  1,012円 (+44円、+4.6%)

 ホーブ <1382> [東証S]が大幅高で4日続伸。日本経済新聞電子版が午前11時ごろ、「業務用イチゴ大手のホーブが事業の再構築を進めている」と報じており、これが好材料視されたようだ。記事によると、営業面で地元北海道や首都圏などに経営資源を集めるほか、自社開発した大粒の夏イチゴ「夏瑞(なつみずき)」の種苗販売や温暖な地域に向いた品種の開発など、付加価値の高い事業に舵を切るとしている。

バーチャレク <6193>  1,249円 (+44円、+3.7%)

 バーチャレクス・ホールディングス <6193> [東証G]が大幅高で5日続伸。28日の取引終了後、子会社のバーチャレクス・コンサルティングがCRMソフトウエア「inspirX(インスピーリ)」を、LIXIL <5938> [東証P]に導入したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。インスピーリは、企業と顧客の関係構築のために役立つ、電話、メール、ウエブ、Faxなどマルチチャネル対応型の顧客対応業務支援(CRM)ソフトウエア。LIXILでは、バーチャレクのコールセンターやCRM領域に関する専門性などに着目し、インスピーリを採用したという。

パレモ・HD <2778>  179円 (+6円、+3.5%)

 パレモ・ホールディングス <2778> [東証S]が大幅続伸し年初来高値を更新。28日の取引終了後に発表した第1四半期(2月21日-5月20日)連結決算が、売上高46億6100万円(前年同期比11.0%増)、営業利益1億7200万円(前年同期2億4600万円の赤字)、最終利益1億5300万円(同2億9600万円の赤字)と黒字転換し、営業利益の上期計画に対する進捗率が69%に達したことが好感された。3月下旬にまん延防止等重点措置が全面的に解除されたことを受けて、既存店売上高が前年同期比13.3%増となったことが業績を牽引した。アパレル事業では、4月に入り気温が上昇に転じたことで初夏シーズン商品の需要が高まった一方、雑貨事業では300円均一雑貨ショップの「illusie300」における新規出店やアパレルからの業態変更を行ったことが寄与した。なお、23年2月期通期業績予想は、売上高177億円(前期比1.2%減)、営業利益3億5000万円(前期7億900万円の赤字)、最終利益3億3000万円(同13億9300万円の赤字)の従来見通しを据え置いている。同時に、株主優待制度を一時休止すると発表した。将来の成長投資に耐え得る財務状況へと改善することが現時点での最優先課題であると判断したとしている。

フレアス <7062>  815円 (+25円、+3.2%)

 フレアス <7062> [東証G]が大幅続伸。28日の取引終了後、新たにホスピス事業を開始すると発表しており、これが好材料視された。同社では、「在宅マッサージサービス企業ではなく、在宅領域を総合的に支援する企業」を目指しており、あらゆる症状に対しサービス提供できるようにすることが目的。終末期を最期までその人らしく過ごせるよう、痛みや心のケアを目的とした緩和ケアを行うとしている。事業開始は24年3月期を予定。なお、23年3月期業績への影響は軽微としている。

エネチェンジ <4169>  1,408円 (+42円、+3.1%)

 ENECHANGE <4169> [東証G]が大幅反発。5日移動平均線をサポートラインに急勾配の上昇トレンドを継続している。電力・ガス切り替えプラットフォームを展開しており、電力不足が取り沙汰され料金も上昇傾向をみせるなかで活躍余地を高めている。電気自動車(EV)充電サービスにも経営資源を投下し、積極参入を図っている。28日取引終了後、三菱オートリースとエネチェンジEV充電サービスの販売パートナー契約を締結したことを発表、この業務提携に伴う展開力強化に向けた期待が買いを呼び込んだ。

XNET <4762>  1,025円 (+30円、+3.0%)

 エックスネット <4762> [東証S]が大幅高で3日続伸。28日の取引終了後、中期経営計画の期間(22年4月1日~26年3月31日)にあわせて株主優待制度を新設すると発表したことが好感された。毎年9月末及び3月末時点で1単元(100株)以上を保有する株主に対して、一律でクオカード500円分を贈呈する。

ネクスG <6634>  177円 (+5円、+2.9%)

 ネクスグループ <6634> [東証S]が5日続伸。28日の取引終了後、保有する投資有価証券を売却したことに伴い、22年11月期第3四半期に投資有価証券売却益9900万円を特別利益として計上すると発表しており、これが好材料視されたようだ。

ミダックHD <6564>  2,844円 (+78円、+2.8%)

 ミダックホールディングス <6564> [東証P]が反発。28日の取引終了後、27年3月期に売上高100億円(22年3月期63億8100万円)、経常利益50億円(同21億8800万円)を目指す中期経営計画を発表したことが好材料視された。22年3月期までの4年間で行った投資により、成長基盤の強化が着実に進んだとして、成長加速のための基盤づくりに注力するとしている。同時に32年3月期に売上高400億円、経常利益120億円を目指すとしている。

ソレイジア <4597>  86円 (+2円、+2.4%)

 ソレイジア・ファーマ <4597> [東証G]が反発。28日の取引終了後、日本化薬 <4272> [東証P]との資本・業務提携を発表。自社製品のパートナーである日化薬との間で資本関係も含めて連携を図ることで、より強固な関係構築や製品展開につなげていきたい考え。日化薬はソレイジアが実施する第三者割当増資を引き受け、ソレイジア株の7.77%を握る大株主となる見通し。

日本オラクル <4716>  8,090円 (+150円、+1.9%)

 日本オラクル <4716> [東証S]が続伸。クラウドを利用する企業のIT投資拡大が追い風となり、同社の23年5月期業績は増益が期待できるとの見方が出ている。岩井コスモ証券は28日、同社株の投資判断「B+」を継続し、目標株価を9000円(従来9500円)とした。同証券では、今5月期の単独営業利益は前期比3.1%増の755億円と12期連続増益を予想。この業績予想から弾いた27日終値時点のPERは19倍程度であり、情報サービスセクター主要会社の平均的な今3月期予想PER22倍程度に比べて割安感があると指摘している。また、中期的にはブロックチェーン関連ビジネスでの展開にも期待している。


※29日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース
配信元: 株探
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