トクヤマは後場マイナスに転じる、上期営業増益で着地も利益確定売りに押される

　トクヤマ<4043.T>は後場マイナスに転じている。午後１時頃に発表した第２四半期累計（４～９月）連結決算が、売上高１４６１億６６００万円（前年同期比２．５％増）、営業利益１８８億７８００万円（同７．１％増）、純利益１億７４００万円（同９９．１％減）と増収増益だったことが好感され、一時上げ幅を拡大する場面があったが、株価は直近で上昇基調にあっただけに、材料出尽くし感から利益確定売りが優勢となった。

　半導体向け多結晶シリコンの販売数量増加や半導体用研磨剤向けを中心とした乾式シリカの伸長などで特殊品セグメントが大幅増益となったほか、苛性ソーダや石油化学製品の販売価格の是正に努めたことなどが寄与した。一方で、石炭や国産ナフサの価格上昇による原燃料コストの上昇などがあったものの、売上高の増加や価格是正効果で吸収し、営業増益を確保した。また、純利益はマレーシア子会社の譲渡に伴う事業譲渡損の計上などで大幅減益となった。

　なお、１８年３月期通期業績予想は、売上高３０００億円（前期比０．３％増）、営業利益３６０億円（同６．６％減）、純利益１３０億円（同７５．１％減）の従来見通しを据え置いている。

出所：株経ONLINE（株式会社みんかぶ）