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【IRアナリストレポート】チェンジ(3962)

著者:鈴木 行生
投稿:2021/09/09 11:07

~NEW-ITでビジネスフロントを革新し、パブリテックで成長を加速~

【ポイント】
・8月の臨時株主総会で、資本金及び資本準備金を192億円減額し、次のM&Aの株式交換に使える体制を整えた。3月の公募増資で165億円を調達し、6月に銀行との当座貸越枠195億円も準備した。9月末までに自社株買いを20億円実施する。中期計画にある外部成長のためのファイナンスは整っている。

・2021年9月期の3Q累計では、New-IT、パブリテックとも好調で、通期の利益計画を達成してしまった。4Qは、来期からの新中計に向けて、人材投資や開発投資を大幅に先行させているので、表面上の利益は抑制される。その分、来期の成長に弾みがつこう。

・圧倒的な成長力をみせている。15年の長期ビジョンの下、最初の3ヵ年計画(DJ1)は超過達成するので、次の3ヵ年計画(DJ2)を公表した。2018年9月期の営業利益5億円の時に、3年後の目標を47億円としたが、今回は2024年9月期の目標を160億円とした。

・新型コロナショックを契機にして、わが国におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進は加速している。日本の生産性の向上と地方創生への貢献が、当社のSDGs、ESGである。DJ2では、①デジタル(デジタル技術の活用)、②ローカル(地域のサステナビリティ)、③ソーシャル(社会的課題の解決)の重なる領域をスイートスポットとする。

・東京圏以外のローカルにデジタル化の恩恵を広め、地域課題の解決に貢献する。とりわけDX推進に当たっての人材不足に応えていく。DX人材の育成では、KDDIと合弁で4月から新会社「ディジタルグロースアカデミア」をスタートさせた。人材育成のコンテンツを、KDDIの全国法人ネットワークにのせて拡大のスピードアップを図る。好調に立ち上がっている。

・パブリテック(パブリックセクターのNew-IT)では、「ふるさとチョイス」が順調に利益貢献を高めており、パブリテックのLoGoチャット、LoGoフォームなども新たに成長軌道に入りつつある。次のM&Aも視野にある。顧客基盤、プロダクト、リソース獲得の戦略が逐次具体化しよう。人材も集まっており、企業価値の一層の向上が見込めるので、第2期の成長戦略に大いに期待したい。

目 次
1.特色 New-ITトランスフォーメーションからパブリテックへ展開
2.強み トラストバンクを軸にパブリテックが急拡大
3.中期経営計画 コロナショックへ即応し、DXで日本のリーダーを目指す
4.当面の業績 急成長を持続しよう
5.企業評価 次のM&Aに注目

チェンジ <3962>
企業レーティング
株価
(2021年9月8日)
2441円
時価総額 1774億円
(72.679百万株)
PBR 5.63倍
ROE 12.1%
PER 44.9倍
配当利回り 0.0%
総資産 39273百万円
純資産 31523百万円
自己資本比率 80.3%
BPS 433.7円
(百万円、円)
決算期 売上収益 営業利益 税前利益 当期利益 EPS 配当
2015.9 1400 134 137 82 2.0 0
2016.9 1550 186 175 118 2.7 0
2017.9 1980 331 325 229 4.5 0
2018.9 2604 513 513 343 6.5 0
2019.9 7054
(5992 )
1081
(1027 )
959
(957)
378
(476)
6.6
(7.9)
0
2020.9 11692
(10542)
3626
(4203 )
3632
(4160 )
1547
(2049 )
24.6
(31.6)
0
2021.9(予) 16000 6000 6000 3800 54.4 0
2022.9(予) 19000 7500 7500 4800 66.0 0

(2021.6ベース)
(注)ROE、PER、配当利回りは今期予想。2018年6月末1:2、2018年12月末1:2、2020年8月末1:2、2020年12月末で1:2の株式分割を実施。それ以前のEPSは修正ベース。2018.9期までは単体、2019年9月期より連結(日本基準)。2021.9期からIFRS(国際会計基準)採用(カッコ内はIFRSベースの修正値)。2020年9月期以前の税前利益は日本基準の経常利益。
 
企業レーティングの定義:当該企業の、(1)経営者の経営力、(2)事業の成長力・持続力、(3)業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。

レポート全文はこちらから
http://www.belletk.com/Change202109.pdf
 
(開示)日本ベル投資研究所は、事業変革に関する実態と手続きの詳細を分析するために、当社株式1000株を少数株主として中長期的に所有している。〔アナリストレポートの原則についてはこちら

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配信元: みんかぶ株式コラム
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