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テクマトリックスのニュース
■テクマトリックス<3762>の今後の見通し
2. 中期経営計画「BEYOND THE NEW NORMAL」の進捗状況
(1) 基本方針と戦略
2022年3月期からスタートした3ヶ年の中期経営計画「BEYOND THE NEW NORMAL」では、デジタル化への急激なシフトと産業構造の劇的な変化を新たな成長機会と捉え、社会にとって必要不可欠な領域に向けた事業を加速し、社会課題を解決するためのサービス提供を通じて、持続可能な社会の創造に貢献していくことを基本方針に掲げた。
事業セグメント別の主な戦略として、情報基盤事業では「取扱製品/サービスの拡大」「代理店(パートナー)と戦略アカウントの深掘り」「プロダクト組織とアカウント組織のマトリックス化」「専門性の更なる強化と技術力の可視化(保守対応の可視化、技術情報発信等)」「統合監視セキュリティサービス(TPS)の拡販」「センター集約型ビジネスの拡大(付加価値の追求)」「サブスクリプション販売への移行促進(ストックビジネス強化)」などを掲げており、現段階ではそれぞれ順調に推移しているものと考えられる。今後の課題としては低下した収益性の改善が挙げられる。
一方、アプリケーション・サービス事業(医療システム事業含む)の主な戦略としては、「教育事業の垂直立ち上げに向けた積極投資」「AI医療診断支援サービス事業の加速」「PHR事業の拡大」「CRMサービスのワンストップ化に向けた他ベンダーとの連合・グループの組成」「グローバル展開(ASEAN地域)の加速」「AI技術を活用した製品/サービスの創出」「ポートフォリオの拡充(ソフトウェア開発基盤ソリューションの独自開発等)」「ツールを活用した第三者テスト/検証市場への参入」「独自のビジネス分析ソリューションの開発・提供」などを掲げている。情報基盤事業と比べるとまだ先行投資的なものも多いが、中長期的な視点で取り組む方針だ。
(2) 経営数値目標
経営数値目標については、旧PSPを連結化したことにより2022年5月に見直しを実施しており、2024年3月期の連結業績目標は売上収益で46,000百万円、営業利益で5,100百万円とした。3年間の年平均成長率は売上収益で14.1%、営業利益で12.5%となる。
2024年3月期の目標を事業セグメント別で見ると、情報基盤事業は売上収益で29,000百万円、営業利益で3,600百万円とした。クラウド型セキュリティ対策製品の需要が民間企業だけでなく官公庁でも拡大が期待できることから、売上収益については十分達成可能と見られる。一方、営業利益については2023年3月期第2四半期累計で9.2%まで低下した収益性をどの程度回復できるかがポイントとなるが、今の旺盛な引き合い状況などを考えると改善方向に向かうことは間違いなく、仮に目標の12.4%に多少届かなかったとしても、売上収益の上積みによって3,600百万円を達成する可能性はあると弊社では見ている。
一方、アプリケーション・サービス事業は売上収益で17,000百万円、営業利益で1,500百万円を目標に掲げている。こちらは旧PSPのオンプレミス型PACSのクラウドシフトがどの程度のペースで進むかがポイントになってくる。急速に進むようだと利益面でのマイナス影響が強くなるが、既述のとおり現状では緩やかなペースとなっており、マイナス影響は軽微にとどまる可能性が高い。旧NOBORIのクラウドPACSの成長が続いていること、CRM分野及びソフトウェア品質保証分野もサブスクリプション型契約の積み上げによって売上成長が期待できることを考えると、目標を達成する可能性は十分あると弊社では見ている。
なお、PACSについては現在の約22%のシェアが2024年3月期以降はさらに上昇する可能性がある。2022年4月に業界3位のキヤノンメディカルシステムズ(株)とクラウドPACS「NOBORI」の販売等について協業していくことを発表しており、今後キャノンメディカルシステムズのオンプレミス型PACS製品の既存顧客が「NOBORI」にリプレイスしていくことが期待できるためだ。現在、PACS市場では富士フイルムメディカルがシェア約3割とトップと見られるが、数年先には肉薄している可能性がある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<NS>
2. 中期経営計画「BEYOND THE NEW NORMAL」の進捗状況
(1) 基本方針と戦略
2022年3月期からスタートした3ヶ年の中期経営計画「BEYOND THE NEW NORMAL」では、デジタル化への急激なシフトと産業構造の劇的な変化を新たな成長機会と捉え、社会にとって必要不可欠な領域に向けた事業を加速し、社会課題を解決するためのサービス提供を通じて、持続可能な社会の創造に貢献していくことを基本方針に掲げた。
事業セグメント別の主な戦略として、情報基盤事業では「取扱製品/サービスの拡大」「代理店(パートナー)と戦略アカウントの深掘り」「プロダクト組織とアカウント組織のマトリックス化」「専門性の更なる強化と技術力の可視化(保守対応の可視化、技術情報発信等)」「統合監視セキュリティサービス(TPS)の拡販」「センター集約型ビジネスの拡大(付加価値の追求)」「サブスクリプション販売への移行促進(ストックビジネス強化)」などを掲げており、現段階ではそれぞれ順調に推移しているものと考えられる。今後の課題としては低下した収益性の改善が挙げられる。
一方、アプリケーション・サービス事業(医療システム事業含む)の主な戦略としては、「教育事業の垂直立ち上げに向けた積極投資」「AI医療診断支援サービス事業の加速」「PHR事業の拡大」「CRMサービスのワンストップ化に向けた他ベンダーとの連合・グループの組成」「グローバル展開(ASEAN地域)の加速」「AI技術を活用した製品/サービスの創出」「ポートフォリオの拡充(ソフトウェア開発基盤ソリューションの独自開発等)」「ツールを活用した第三者テスト/検証市場への参入」「独自のビジネス分析ソリューションの開発・提供」などを掲げている。情報基盤事業と比べるとまだ先行投資的なものも多いが、中長期的な視点で取り組む方針だ。
(2) 経営数値目標
経営数値目標については、旧PSPを連結化したことにより2022年5月に見直しを実施しており、2024年3月期の連結業績目標は売上収益で46,000百万円、営業利益で5,100百万円とした。3年間の年平均成長率は売上収益で14.1%、営業利益で12.5%となる。
2024年3月期の目標を事業セグメント別で見ると、情報基盤事業は売上収益で29,000百万円、営業利益で3,600百万円とした。クラウド型セキュリティ対策製品の需要が民間企業だけでなく官公庁でも拡大が期待できることから、売上収益については十分達成可能と見られる。一方、営業利益については2023年3月期第2四半期累計で9.2%まで低下した収益性をどの程度回復できるかがポイントとなるが、今の旺盛な引き合い状況などを考えると改善方向に向かうことは間違いなく、仮に目標の12.4%に多少届かなかったとしても、売上収益の上積みによって3,600百万円を達成する可能性はあると弊社では見ている。
一方、アプリケーション・サービス事業は売上収益で17,000百万円、営業利益で1,500百万円を目標に掲げている。こちらは旧PSPのオンプレミス型PACSのクラウドシフトがどの程度のペースで進むかがポイントになってくる。急速に進むようだと利益面でのマイナス影響が強くなるが、既述のとおり現状では緩やかなペースとなっており、マイナス影響は軽微にとどまる可能性が高い。旧NOBORIのクラウドPACSの成長が続いていること、CRM分野及びソフトウェア品質保証分野もサブスクリプション型契約の積み上げによって売上成長が期待できることを考えると、目標を達成する可能性は十分あると弊社では見ている。
なお、PACSについては現在の約22%のシェアが2024年3月期以降はさらに上昇する可能性がある。2022年4月に業界3位のキヤノンメディカルシステムズ(株)とクラウドPACS「NOBORI」の販売等について協業していくことを発表しており、今後キャノンメディカルシステムズのオンプレミス型PACS製品の既存顧客が「NOBORI」にリプレイスしていくことが期待できるためだ。現在、PACS市場では富士フイルムメディカルがシェア約3割とトップと見られるが、数年先には肉薄している可能性がある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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