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オプティム Research Memo(3):AI・IoTプラットフォームで先行し、第4次産業革命の中心的存在を目指す

配信元:フィスコ
投稿:2020/01/14 15:03
■会社概要

1. 会社概要と沿革
オプティム<3694>は、現在の菅谷俊二社長らが2000年に佐賀県で起業したAI・IoT技術を得意とするベンチャー企業である。“ネットを空気に変える”がミッションであり、「OPTiM Cloud IoT OS」のデファクトスタンダード化を通じて、第4次産業革命の中心的役割を果たす企業を目指している。従業員数は229名(2019年4月)で、その約8割がエンジニアである。

当初はインターネット動画広告サービスを主体としていたが、2006年の東日本電信電話(株)との技術ライセンス契約、AIを活用した自動インターネット接続ツールの提供を機にオプティマル事業(ネットを空気に変え、明日の世界を最適化することを目指す事業の造語)に転換した。2009年にはパソコン向け管理プラットフォーム「Optimal Biz」を提供開始する。

2011年頃からは、世の中がPCからモバイルにシフトするのに対応し、スマートフォン等を含むマルチデバイス対応の管理プラットフォームを開発した。そのプラットフォームを拡張・進化させた「OPTiM Cloud IoT OS」で、現在デファクト化を狙っている。2013年からはソフトウェアやコンテンツの使い放題サービスにも進出し、ビジネスモデルの幅を広げている。

2015年には、ITを使って業界に変革を起こす取り組み「〇〇×IT(〇〇に業種が入る)」が本格化し、建設や農業などの分野でパートナー企業・団体とのプロジェクトがスタートした。最も成果が顕在化しているのは建設業界。2017年にはコマツを含む4社で建設生産プロセスの新プラットフォーム「LANDLOG」がスタートし、パートナー企業及び顧客が増え続けている。農林水産業では、2016年に農業分野でドローンを活用した害虫駆除の実証実験に成功した。2018年には、同社が主導する“スマート農業アライアンス”が全国規模で行われ、米や大豆を始めとする作物が本格的に収穫された。その他、医療、電力、警察、小売、金融、運輸などの各業界で「〇〇×IT」の取り組みが始まっている。また、学習済みのパッケージサービス「OPTiM AI Camera」は、手軽にAI・IoTを活用できる月額課金プロダクトであり、顧客の導入ハードルを下げることに成功、普及が進んでいる。

2014年には東証マザーズ上場、2015年には東証1部にスピード昇格。大手企業のパートナーは数多く、同社の技術力やポテンシャルは内外からも高く評価されている。

2. 事業内容
同社の主力サービスは「IoTプラットフォームサービス」であり、全社売上の72.9%(2019年3月期)を構成する。スマートフォンやタブレットなどの様々なデバイスをクラウド上で管理し、組織内の運用管理、資産管理やセキュリティポリシーの設定などを行う「Optimal Biz」が主力サービスである。パートナー企業による代理販売、OEM提供などで流通し、端末数に応じたライセンス料を受領する。

「リモートマネジメントサービス」は売上の14.2%(同)を構成する。その中の遠隔作業支援サービスである「Optimal Second Sight」は、現場での作業支援のみならず、災害時のスムーズな救援活動及び現場把握の災害対策の支援機器として採用されている。遠隔画面共有と遠隔操作がコア技術である。導入企業の端末数に応じたライセンス料を受領する。

「サポートサービス」は売上の2.8%(同)であるが、PC市場の成長鈍化に伴い減少傾向にある。ネットワーク上のスマートフォンやタブレットなどのトラブルを自動で検知し修復する「Optimal Diagnosis & Repair」や、自動でルーターの設定を可能とする「Optimal Setup」を提供しており、導入の際の機能追加にかかるカスタマイズ料やライセンス料を受領する。

「その他サービス」は売上の10.0%(同)である。法人向けに「ビジネスソフト使い放題」、個人向けに「タブレット使い放題(タブホ)」など「使い放題シリーズ」を提供する。月額定額課金モデルがメインである。

なお、売上高の構成は、ストック型のライセンス収入とフロー型のカスタマイズ収入に分けることができ、その構成比はおおよそ、ライセンス収入:カスタマイズ収入=8:2となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)


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配信元: フィスコ
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