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イグニスのニュース
■要約
イグニス<3689>は、スマートフォン向けネイティブアプリの企画・開発・運営・販売等を主力としている。「コミュニティ」「ネイティブゲーム」「その他」の3つのジャンルを事業の柱とし、ゲーム及び非ゲームの領域で独自のポジショニングを確立してきた。また、新規事業としてVRやAI、IoTなどにも挑戦している。ロングセラーゲームとして安定運営を続けている「ぼくとドラゴン」(ネイティブゲーム)に加えて、オンライン恋愛・婚活サービス「with」(コミュニティ)が順調に伸びてきた。さらには、VR事業など新規事業も動き出しており、新たな成長ステージを迎えている。ただ、2018年3月28日にリリースした新作ゲームについては計画を下回る結果(サービス停止を決定)となっており、足元業績には停滞感もみられる。
2018年9月期上期の業績は、売上高が前年同期比12.7%減の2,470百万円、営業損失が666百万円(前年同期は195百万円の利益)と減収減益となり、営業損失となった。減収となった主な要因は、3年を経過した「ぼくとドラゴン」(ネイティブゲーム)の減収によるものである。もっとも、ライフサイクルの成熟期に入ってきたことから、利益重視の運営によりプロモーション費用を抑えたことも影響しており、利益面での貢献は依然として大きい。一方、社会的認知の高まりとともに、市場が拡大しているオンライン恋愛・婚活サービス「with」(コミュニティ)は順調に伸びており、2018年2月より単月黒字化を実現したところは大きな成果と言える。損益面では、減収による収益の押し下げに加えて、「with」を中心とした広告宣伝費のほか、新作ゲームやVR事業等の開発・立ち上げに向けた研究開発費など、先行投資の拡大により営業損失となった。
2018年9月期の売上高予想について同社は、新作ゲームの不振(及びサービス停止の決定)などを理由として減額修正を行った。修正後の売上高予想は前期比21.1%減の4,400百万円(修正幅:△2,600百万円)を見込んでいる。「ぼくとドラゴン」が逓減傾向で推移するものの、2本目の収益の柱となってきた「with」を大きく伸ばす計画である。損益面では、引き続き、今後の成長に向けた事業基盤の構築を優先すべきフェーズにあり、継続的な事業投資を想定しているが、その規模やタイミングについて現時点では合理的な見積りが困難であることから利益予想を開示していない。
同社は、2020年9月期を最終年度とする中期経営計画を推進しており、売上高150億円、営業利益60億円(営業利益率40%)を目指している。特に、市場拡大が見込める「with」とVR事業を大きく伸ばす計画となっているようだ。ネイティブゲームについては、「ぼくとドラゴン」のような収益の見通しが立ちやすい手堅いジャンルと当たれば大きな収益が見込めるチャレンジジャンルのバランスをキープしながら開発を進めていく方針である。弊社では、勝負どころとなっている「with」の動向のほか、VR事業の収益化(IP創出による多様なマネタイズ等)へ向けた道筋に注目している。
■Key Points
・上期業績は3年目を迎えた「ぼくドラ」の減収や先行投資の拡大により減収減益(営業損失)
・新作ゲームの不振などにより2018年9月期の売上高予想を減額修正
・一方、市場が拡大している「with」は単月黒字化を実現し、2本目の収益の柱に成長
・VR事業でも独自のプラットフォームやIP創出に向けたプロジェクトを本格始動
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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イグニス<3689>は、スマートフォン向けネイティブアプリの企画・開発・運営・販売等を主力としている。「コミュニティ」「ネイティブゲーム」「その他」の3つのジャンルを事業の柱とし、ゲーム及び非ゲームの領域で独自のポジショニングを確立してきた。また、新規事業としてVRやAI、IoTなどにも挑戦している。ロングセラーゲームとして安定運営を続けている「ぼくとドラゴン」(ネイティブゲーム)に加えて、オンライン恋愛・婚活サービス「with」(コミュニティ)が順調に伸びてきた。さらには、VR事業など新規事業も動き出しており、新たな成長ステージを迎えている。ただ、2018年3月28日にリリースした新作ゲームについては計画を下回る結果(サービス停止を決定)となっており、足元業績には停滞感もみられる。
2018年9月期上期の業績は、売上高が前年同期比12.7%減の2,470百万円、営業損失が666百万円(前年同期は195百万円の利益)と減収減益となり、営業損失となった。減収となった主な要因は、3年を経過した「ぼくとドラゴン」(ネイティブゲーム)の減収によるものである。もっとも、ライフサイクルの成熟期に入ってきたことから、利益重視の運営によりプロモーション費用を抑えたことも影響しており、利益面での貢献は依然として大きい。一方、社会的認知の高まりとともに、市場が拡大しているオンライン恋愛・婚活サービス「with」(コミュニティ)は順調に伸びており、2018年2月より単月黒字化を実現したところは大きな成果と言える。損益面では、減収による収益の押し下げに加えて、「with」を中心とした広告宣伝費のほか、新作ゲームやVR事業等の開発・立ち上げに向けた研究開発費など、先行投資の拡大により営業損失となった。
2018年9月期の売上高予想について同社は、新作ゲームの不振(及びサービス停止の決定)などを理由として減額修正を行った。修正後の売上高予想は前期比21.1%減の4,400百万円(修正幅:△2,600百万円)を見込んでいる。「ぼくとドラゴン」が逓減傾向で推移するものの、2本目の収益の柱となってきた「with」を大きく伸ばす計画である。損益面では、引き続き、今後の成長に向けた事業基盤の構築を優先すべきフェーズにあり、継続的な事業投資を想定しているが、その規模やタイミングについて現時点では合理的な見積りが困難であることから利益予想を開示していない。
同社は、2020年9月期を最終年度とする中期経営計画を推進しており、売上高150億円、営業利益60億円(営業利益率40%)を目指している。特に、市場拡大が見込める「with」とVR事業を大きく伸ばす計画となっているようだ。ネイティブゲームについては、「ぼくとドラゴン」のような収益の見通しが立ちやすい手堅いジャンルと当たれば大きな収益が見込めるチャレンジジャンルのバランスをキープしながら開発を進めていく方針である。弊社では、勝負どころとなっている「with」の動向のほか、VR事業の収益化(IP創出による多様なマネタイズ等)へ向けた道筋に注目している。
■Key Points
・上期業績は3年目を迎えた「ぼくドラ」の減収や先行投資の拡大により減収減益(営業損失)
・新作ゲームの不振などにより2018年9月期の売上高予想を減額修正
・一方、市場が拡大している「with」は単月黒字化を実現し、2本目の収益の柱に成長
・VR事業でも独自のプラットフォームやIP創出に向けたプロジェクトを本格始動
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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