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*13:25JST ブロードリーフ Research Memo(5):製品力強化により計画は後ずれするが、目標は変更なし
■中期経営計画
ブロードリーフ<3673>は、2021年10月にクラウドソフトウェア「.cシリーズ」をリリースしたことに伴い、2028年12月期までの中期経営計画を発表している。
1. 中期経営計画の成長戦略
成長戦略として、「クラウドの浸透」と「サービスの拡張」が挙げられる。「クラウドの浸透」としては、パッケージ型の従来ソフトウェア「.NSシリーズ」からフルモデルチェンジしたクラウドソフトウェア「.cシリーズ」への移行を進める。「.cシリーズ」には、業種ごとの「企業ライセンス」に加え、職種ごとに細分化された「ジョブライセンス」や、それらを複数人で利用する場合に追加する「従業員アカウント」がある。業種ライセンスを交代で使用していた「.NSシリーズ」に対し、「.cシリーズ」では従事者の職種に応じたジョブライセンス等の設定が可能となり、顧客の使い勝手はより向上する。また、Web上での稼働により端末フリーとなり、場所を選ばず使えるため、各拠点の情報やシステムを本部でリアルタイムに統合管理することが可能となる。このほか、リアルタイム連携(各種APIを備えていることから、様々な機能連携やデータ連動が可能)によりナレッジを分析・共有でき、利用状況などからナレッジマネジメントをサポートできる。これによりトータルマネジメントシステムとして利用される。
「サービスの拡張」としては、APIに加えてSDK(開発キット)も提供していることから、他システムとのAPI連携、開発ベンダーによるアドオン開発、3rdパーティによる新たなサービス展開も可能となる。また、「.cシリーズ」がプラットフォームの機能を有しているため、各種データベース間でのデータ変換も可能である。
「.cシリーズ」の最大の特色は、潜在市場が拡大することだ。既述のとおり、同製品はプラットフォーム上で提供されるサービスの1つであるため、新たなサービス展開や他社システムとの連携も可能となることから、潜在的な事業者数※1が自動車ディーラー(1.6万社)を新たに加えた10万社超に拡大すると同社では予想している。またライセンス体系についても、以前は業種ごとのライセンスであったが、同製品では従事者の職種に応じた「ジョブライセンス」や、それらを複数人で利用する場合に追加する「従業員アカウント」が加わっていることから、潜在的な従事者数※2は約50万人超と予想している。
※1 「.cシリーズ」の対象である自動車整備業、鈑金業、部品商社、リサイクル業の事業者数。
※2 自動車整備業、鈑金業、部品商社、リサイクル業の従業者数。
2. 定量的目標
(1) 2028年12月期までの連結業績計画
既述のとおり、2022年12月期から同社ソフトウェア販売のメイン商材が、パッケージ型からクラウド型へ移行している。同社では、従来ソフトウェアからの移行完了は2028年中を見込んでいることから、2028年12月期を最終年度とした中期経営計画を策定した。業績計画としては、2022年12月期をボトムに2023年12月期までは最終損失となるものの、2024年12月期に黒字回復し、最終年度である2028年12月期には、売上収益325億円、営業利益130億円、営業利益率40%、親会社の所有者に帰属する当期利益80億円まで成長する計画となっている。
ただし、2024年12月期から2026年12月期の計画については、下表のように当初計画から若干だが下方修正(後ずれ)された。これは、過去2年間(2022年12月期、2023年12月期)でのクラウドソフトウェアの販売経験や様々なユーザーからの要望に基づいて製品強化と販売方法の戦略を変更したためである。これらの施策を行うことで目先の利益達成は当初計画よりは遅れるが、クラウド製品は大幅にユーザーフレンドリーとなるので、長期的視点からは競争力が一段と強まることになる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<HH>
ブロードリーフ<3673>は、2021年10月にクラウドソフトウェア「.cシリーズ」をリリースしたことに伴い、2028年12月期までの中期経営計画を発表している。
1. 中期経営計画の成長戦略
成長戦略として、「クラウドの浸透」と「サービスの拡張」が挙げられる。「クラウドの浸透」としては、パッケージ型の従来ソフトウェア「.NSシリーズ」からフルモデルチェンジしたクラウドソフトウェア「.cシリーズ」への移行を進める。「.cシリーズ」には、業種ごとの「企業ライセンス」に加え、職種ごとに細分化された「ジョブライセンス」や、それらを複数人で利用する場合に追加する「従業員アカウント」がある。業種ライセンスを交代で使用していた「.NSシリーズ」に対し、「.cシリーズ」では従事者の職種に応じたジョブライセンス等の設定が可能となり、顧客の使い勝手はより向上する。また、Web上での稼働により端末フリーとなり、場所を選ばず使えるため、各拠点の情報やシステムを本部でリアルタイムに統合管理することが可能となる。このほか、リアルタイム連携(各種APIを備えていることから、様々な機能連携やデータ連動が可能)によりナレッジを分析・共有でき、利用状況などからナレッジマネジメントをサポートできる。これによりトータルマネジメントシステムとして利用される。
「サービスの拡張」としては、APIに加えてSDK(開発キット)も提供していることから、他システムとのAPI連携、開発ベンダーによるアドオン開発、3rdパーティによる新たなサービス展開も可能となる。また、「.cシリーズ」がプラットフォームの機能を有しているため、各種データベース間でのデータ変換も可能である。
「.cシリーズ」の最大の特色は、潜在市場が拡大することだ。既述のとおり、同製品はプラットフォーム上で提供されるサービスの1つであるため、新たなサービス展開や他社システムとの連携も可能となることから、潜在的な事業者数※1が自動車ディーラー(1.6万社)を新たに加えた10万社超に拡大すると同社では予想している。またライセンス体系についても、以前は業種ごとのライセンスであったが、同製品では従事者の職種に応じた「ジョブライセンス」や、それらを複数人で利用する場合に追加する「従業員アカウント」が加わっていることから、潜在的な従事者数※2は約50万人超と予想している。
※1 「.cシリーズ」の対象である自動車整備業、鈑金業、部品商社、リサイクル業の事業者数。
※2 自動車整備業、鈑金業、部品商社、リサイクル業の従業者数。
2. 定量的目標
(1) 2028年12月期までの連結業績計画
既述のとおり、2022年12月期から同社ソフトウェア販売のメイン商材が、パッケージ型からクラウド型へ移行している。同社では、従来ソフトウェアからの移行完了は2028年中を見込んでいることから、2028年12月期を最終年度とした中期経営計画を策定した。業績計画としては、2022年12月期をボトムに2023年12月期までは最終損失となるものの、2024年12月期に黒字回復し、最終年度である2028年12月期には、売上収益325億円、営業利益130億円、営業利益率40%、親会社の所有者に帰属する当期利益80億円まで成長する計画となっている。
ただし、2024年12月期から2026年12月期の計画については、下表のように当初計画から若干だが下方修正(後ずれ)された。これは、過去2年間(2022年12月期、2023年12月期)でのクラウドソフトウェアの販売経験や様々なユーザーからの要望に基づいて製品強化と販売方法の戦略を変更したためである。これらの施策を行うことで目先の利益達成は当初計画よりは遅れるが、クラウド製品は大幅にユーザーフレンドリーとなるので、長期的視点からは競争力が一段と強まることになる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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