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クリエイト・レストランツ・ホールディングスのニュース
■クリエイト・レストランツ・ホールディングス<3387>の決算概要
各カテゴリー別の業績は以下のとおりである。
(1) CRカテゴリー
売上収益は前期比10.4%増の30,098百万円、カテゴリーCF※1は7,812百万円のプラス(前期は1,374百万円のマイナス)となった。コロナ禍が継続するなかでも、郊外SCが健闘したこともあり、増収を確保することができた。また、実質既存店売上高の2020年2月期比(以下、前々期比)は54.8%(前期の2020年2月期比は48.6%。以下同)と緩やかな回復にとどまったものの、徹底したコストコントロールの継続や協力金等の計上によりCFは大幅な黒字を達成した。新規1店舗※2を出店した一方、28店舗を退店し、2022年2月期末の店舗数は526店舗となった。
※1 カテゴリーCF(キャッシュ・フロー)=営業利益(日本基準)+減価償却費+のれん償却費+協賛金収入+非経常的費用項目+期間対応収益項目(雇用調整助成金及び協力金等)をベースとしている(以下、同様)。
※2 ららぽーと富士見(チーズレストラン「リコッタ」)
(2) SFPカテゴリー
売上収益は前期比40.3%減の10,404百万円、カテゴリーCFは3,195百万円のプラス(前期は2,095百万円のマイナス)となった。売上収益は、相次ぐ緊急事態宣言の発出やまん延防止等重点措置等に伴って、首都圏を中心に多くの店舗が時短営業・休業を強いられたことや、酒類販売制限の期間が長引いたことにより想定を大きく下振れた。実質既存店売上高前々期比についても30.1%(47.6%)と前期よりもさらに低下し、カテゴリーの中では一番苦しい状況となった。特に、主力業態である「磯丸水産」は、駅前・繁華街での24時間営業にこそ強みを発揮できる収益モデルであることから、人の往来の制限や時短営業による影響を大きく受けたが、全店営業を再開(時短営業)した11月~12月は約70%まで一旦回復しており、業態としての優位性は失われていないとの見方もできる。一方、CFについては、コスト抑制や協力金等の計上により、黒字転換を実現している。新規1店舗※を出店した一方、13店舗を退店し、2022年2月期末の店舗数は215店舗となった。
※東京・新橋に磯丸水産食堂。
(3) 専門ブランドカテゴリー
売上収益は前期比4.8%増の26,772百万円、カテゴリーCFは4,598百万円のプラス(前期は329百万円のマイナス)となった。売上収益は、日常ブランド業態(ベーカリーやそば・つけめん等)の貢献により増収を確保した。実質既存店売上高前々期比は58.4%(54.8%)と緩やかな回復にとどまったものの、CFについてはコスト抑制や協力金等の計上により、黒字転換を実現している。新規7店舗※を出店した一方、9店舗を退店し、2022年2月期末の店舗数は241店舗となった。
※京都リサーチパークに2店舗(「かごの屋」「GOCONC」)、全国農業協同組合連合会からの業務提携による出店(「みのりカフェ」福岡天神、「みのる食堂」アミュプラザくまもと)、「いっちょう」羽生店など。
(4) 海外カテゴリー
売上収益は前期比139.8%増の12,340百万円、カテゴリーCFは842百万円のプラス(前期は494百万円のマイナス)となった。売上収益は、ワクチンの普及に伴って北米(特に西海岸)が大幅に回復した。足元でのコロナ禍の動向についても、香港を除いて落ち着いているようだ。実質既存店売上高前々期比は78.2%(31.5%)とカテゴリーの中では一番回復が早く、CFも黒字転換を実現した。新規4店舗※を出店した一方、3店舗を退店し、2022年2月期末の店舗数は55店舗となった。
※米国ニューヨークに「更科堀井」、タイに「かごの屋」(FC)、香港に「もみじ茶屋」(FC)など。
3. 2022年2月期の総括
以上から2022年2月期を総括すると、期を通じてコロナ禍の影響を受け、2年続けて売上収益(既存店売上高)が低調に推移する結果となった。特に、2022年に入ってからのオミクロン株の感染拡大が回復基調に水を差す格好となったところは、先行き不透明感を根強く残したと言える。一方、コロナ禍の2年間を通じて取り組んできた収益体質の強化に加え、公募増資の実施や協力金等の計上により、財務基盤の整備が図られたところは、明らかにウィズコロナ、アフターコロナに向けてプラスの材料と言える。また、後述するように、コロナ禍をきっかけとしてグループ各社の連携が一気に進み、新たな価値が生まれつつあるところは注目に値する。これまで「グループ連邦経営」により束ねてきた「尖った個性」が互いに補完し合い、融合することで、どんな化学反応を起こしていくのか、コロナ禍のもたらしたプラスの効果として、今後の動向に期待したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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各カテゴリー別の業績は以下のとおりである。
(1) CRカテゴリー
売上収益は前期比10.4%増の30,098百万円、カテゴリーCF※1は7,812百万円のプラス(前期は1,374百万円のマイナス)となった。コロナ禍が継続するなかでも、郊外SCが健闘したこともあり、増収を確保することができた。また、実質既存店売上高の2020年2月期比(以下、前々期比)は54.8%(前期の2020年2月期比は48.6%。以下同)と緩やかな回復にとどまったものの、徹底したコストコントロールの継続や協力金等の計上によりCFは大幅な黒字を達成した。新規1店舗※2を出店した一方、28店舗を退店し、2022年2月期末の店舗数は526店舗となった。
※1 カテゴリーCF(キャッシュ・フロー)=営業利益(日本基準)+減価償却費+のれん償却費+協賛金収入+非経常的費用項目+期間対応収益項目(雇用調整助成金及び協力金等)をベースとしている(以下、同様)。
※2 ららぽーと富士見(チーズレストラン「リコッタ」)
(2) SFPカテゴリー
売上収益は前期比40.3%減の10,404百万円、カテゴリーCFは3,195百万円のプラス(前期は2,095百万円のマイナス)となった。売上収益は、相次ぐ緊急事態宣言の発出やまん延防止等重点措置等に伴って、首都圏を中心に多くの店舗が時短営業・休業を強いられたことや、酒類販売制限の期間が長引いたことにより想定を大きく下振れた。実質既存店売上高前々期比についても30.1%(47.6%)と前期よりもさらに低下し、カテゴリーの中では一番苦しい状況となった。特に、主力業態である「磯丸水産」は、駅前・繁華街での24時間営業にこそ強みを発揮できる収益モデルであることから、人の往来の制限や時短営業による影響を大きく受けたが、全店営業を再開(時短営業)した11月~12月は約70%まで一旦回復しており、業態としての優位性は失われていないとの見方もできる。一方、CFについては、コスト抑制や協力金等の計上により、黒字転換を実現している。新規1店舗※を出店した一方、13店舗を退店し、2022年2月期末の店舗数は215店舗となった。
※東京・新橋に磯丸水産食堂。
(3) 専門ブランドカテゴリー
売上収益は前期比4.8%増の26,772百万円、カテゴリーCFは4,598百万円のプラス(前期は329百万円のマイナス)となった。売上収益は、日常ブランド業態(ベーカリーやそば・つけめん等)の貢献により増収を確保した。実質既存店売上高前々期比は58.4%(54.8%)と緩やかな回復にとどまったものの、CFについてはコスト抑制や協力金等の計上により、黒字転換を実現している。新規7店舗※を出店した一方、9店舗を退店し、2022年2月期末の店舗数は241店舗となった。
※京都リサーチパークに2店舗(「かごの屋」「GOCONC」)、全国農業協同組合連合会からの業務提携による出店(「みのりカフェ」福岡天神、「みのる食堂」アミュプラザくまもと)、「いっちょう」羽生店など。
(4) 海外カテゴリー
売上収益は前期比139.8%増の12,340百万円、カテゴリーCFは842百万円のプラス(前期は494百万円のマイナス)となった。売上収益は、ワクチンの普及に伴って北米(特に西海岸)が大幅に回復した。足元でのコロナ禍の動向についても、香港を除いて落ち着いているようだ。実質既存店売上高前々期比は78.2%(31.5%)とカテゴリーの中では一番回復が早く、CFも黒字転換を実現した。新規4店舗※を出店した一方、3店舗を退店し、2022年2月期末の店舗数は55店舗となった。
※米国ニューヨークに「更科堀井」、タイに「かごの屋」(FC)、香港に「もみじ茶屋」(FC)など。
3. 2022年2月期の総括
以上から2022年2月期を総括すると、期を通じてコロナ禍の影響を受け、2年続けて売上収益(既存店売上高)が低調に推移する結果となった。特に、2022年に入ってからのオミクロン株の感染拡大が回復基調に水を差す格好となったところは、先行き不透明感を根強く残したと言える。一方、コロナ禍の2年間を通じて取り組んできた収益体質の強化に加え、公募増資の実施や協力金等の計上により、財務基盤の整備が図られたところは、明らかにウィズコロナ、アフターコロナに向けてプラスの材料と言える。また、後述するように、コロナ禍をきっかけとしてグループ各社の連携が一気に進み、新たな価値が生まれつつあるところは注目に値する。これまで「グループ連邦経営」により束ねてきた「尖った個性」が互いに補完し合い、融合することで、どんな化学反応を起こしていくのか、コロナ禍のもたらしたプラスの効果として、今後の動向に期待したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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