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レカム Research Memo(1):2020年9月期は減収・営業赤字となるも最終黒字を確保

配信元:フィスコ
投稿:2021/02/15 15:11
■要約

レカム<3323>の主要な事業セグメントは4つで、中国、タイ、ベトナム、マレーシアなどの国外でLED照明や業務用エアコン、情報通信機器販売を行う「海外法人事業」、国内でビジネスホンやMFP(複合機)などの情報通信機器のリース販売と、それに付帯する設置工事から保守サービスまでをワンストップで手掛ける「ITソリューション事業」、国内でLED照明や業務用エアコンの販売、新電力の取次ぎを行う「エネルギーソリューション事業」、顧客企業から受託したバックオフィス、給与計算などの業務を中国などの海外子会社で行う「BPR事業」を展開している。

2020年9月期の連結業績は、売上高が前期比11.4%減の8,739百万円、営業利益は345百万円の損失(前期は511百万円の利益)、経常利益は244百万円の損失(前期は642百万円の利益)、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比2.8%増の327百万円であった。年間決算ベースで売上高は2014年9月期以来6期ぶりの減収、営業利益・経常利益は5期ぶりに赤字転落となった。なお、親会社株主に帰属する当期純利益は投資有価証券売却益により3期連続で最高益を更新した。海外法人事業においては、多くの国で新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)によりロックダウンや活動制限等となり、営業活動が制限され且つ長期化したため、業績が大きく悪化した。

2021年9月期の通期業績予想は売上高が前期比16.7%増の10,200百万円、営業利益が600百万円(前期は345百万円の損失)、経常利益が600百万円(前期は244百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比7.0%増の350百万円としている。大幅増収増益を見込んでおり、親会社株主に帰属する当期純利益については4期連続で過去最高益を確保する見通しである。増収増益予想の主軸は、複数の事業(海外法人事業、ITソリューション事業、エネルギーソリューション事業)において空気浄化装置「ReSPR(レスパー)」※を横断的に販売していくことを挙げている。なお、同社では、コロナ禍がさらに拡大し、国内・海外法人において一時的に営業活動ができなくなった場合における下振れ数値を開示しており、その場合でも売上高は2020年9月期並み、親会社株主に帰属する当期純利益は黒字確保を予想している。配当については、「配当性向30%を基準に業績に連動した配当を実施する」という基本方針に則り、2020年9月期と同じ1株当たり2.0円を予定している(2019年9月期は3.0円)。

※日本をはじめ世界28ヶ国で約720万台の販売実績がある、異種光触媒技術(NASAが開発したNCCテクノロジーで国際宇宙ステーションにも採用されている)を活用したウイルス除去除菌&空気浄化装置。インフルエンザウイルス、ノロウイルスなどのウイルス除去除菌のほか、検証実験により脱臭効果等も証明しており、McDonald's、The Coca-Cola Company、Hilton Hotels & Resortsなどの世界的な大手企業の導入実績が多数ある。製造販売元はReSPR TECHNOLOGIES INC.(パナマ共和国)。


コロナ禍については、未だ予断を許す状況にはない。しかし、仮に感染拡大が長期化した場合においては感染予防意識の高まりから「ReSPR」の拡販が期待できる。また、Web商談による営業活動についても実績を上げてきていることから、2020年9月期並みの売上高、及び親会社株主に帰属する当期純利益の黒字確保は十分可能との予想である。いずれにしても、「ReSPR」の拡販が大きくカギを握っていると思われ、今後に注目したい。

同社は、「B to Bソリューションプロバイダーとして世界を代表する企業グループ」を目指すとしている。数値計画としては、2020年代中に売上高1,000億円、営業利益100億円、20ヶ国(日本含む海外進出国数)、営業社員数700名を掲げている。成長戦略としては、1)グローバル戦略商品、2)戦略的パートナーシップ、3)販売チャネルの多様化、4)グローバル人財の育成の4点を掲げている。

■Key Points
・ 2020年9月期は減収・営業赤字となるも最終黒字は確保
・ 2021年9月期通期予想は大幅増収・増益、コロナ禍が長期化した場合でも黒字を見込む
・ 「B to Bソリューションプロバイダーとして世界を代表する企業グループ」を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 山田秀樹)


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配信元: フィスコ
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