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エー・ディー・ワークスのニュース
■エー・ディー・ワークス<3250>の第6次中期経営計画の進捗状況について
(2) 新規ビジネスの取組みについて
新規ビジネスとして「航空機・船舶・コンテナ等オペレーティングリース事業」と「不動産投資ファンド事業」への参入に向けた準備に着手している。
a) 航空機・船舶・コンテナ等オペレーティングリース事業
一般的にオペレーティングリースとは、リース期間満了時の残価を設定し、期間満了後に物件を売却することを前提に、物件価額から残価を差し引いてリース料を決定する取引を指す。特に、航空機オペレーティングリースについては、成熟した中古市場があること、世界的な航空機ニーズの高さからリース料収入が安定していること、不動産とは異なり地政学リスクが低いことなどの特徴があり、ここ数年で主要な投資運用先の1つとして成長している。
同社は顧客の効率的な資産運用商品の1つとして航空機・船舶・コンテナ等オペレーティングリースを加えることが、顧客ニーズに合致すると考え、同市場に参入することを決定した。航空機を例にとると、事業スキームとしては同社が組成するSPC(特定目的会社)を通して複数の投資家から集めた資金をもとに航空機を購入し、その航空機をLCCなどの航空会社にリーシングすることでリース料を安定的に獲得し、出資額に応じて投資家に分配する格好となる。
不動産以外の商品を扱うことで商品ポートフォリオを拡充し、多様な顧客ニーズに応えていくほか、事業法人や富裕層の資産管理会社などにも顧客層を広げていくことが可能となる。現在、航空機オペレーティングリースの商品組成に向けて、アレンジメントのノウハウを有する外部企業と協議を開始しており、商品化に向けた準備を進めている。当初は航空機1機を複数社で共同出資するスキームを想定しており、資金調達額としては数億円規模から開始することを想定している。
b) 不動産投資ファンド事業
不動産投資ファンドが既に確立されたマーケットであるため、同社が主体となって事業化していくためにはいくつかの課題もあるが、顧客に提供するバリューチェーンを醸成してきた同社の強みを生かして、第6次中期経営計画の期間中に、何らかの成果を獲得していくことを目指している。
既に、国内レジデンスを中心に運用する不動産ファンド会社から、物件の選別・取得やリーシング、工事によるバリューアップ、PM業務などの一連の業務について、同社のノウハウを活用し統合したコンサルテーション機能を提供して欲しいとの要請を受けている。同社は同ファンドに出資し、運営に参画することで不動産ファンド事業のノウハウを蓄積し、将来的に主体的に同事業を展開していくことを視野に入れている。
3. 持株会社体制への移行と決算期変更
(1) 持株会社体制への移行
同社は中期経営計画を実行していくに当たり、2020年4月に持株会社体制に移行することを発表している。4月1日付で、同社の株式移転により持株会社(完全親会社)となるADワークスグループを新設する。同社既存株主の普通株式1株に対して、ADワークスグループの普通株式0.1株を割り当て、ADワークスグループが同社に代わって上場会社となる。
持株会社化の目的は以下の4点となる。
a) M&A、資本提携、業務提携などの手法を積極的に活用
不動産ビジネスを主軸としつつ、多様な領域を包含しながら富裕層ビジネス、プレミアムビジネスを展開していくために、M&Aやアライアンスなどを機動的に実行できる体制を整備する。
b) リスクテイクとリスクヘッジを両立
不動産ビジネスの領域から新たな領域へ広げていくために、1社単体では成し得ない、合理性と革新性との両立を追求していく。
c) 「小さな会社」を維持
同社グループの持ち味である「少数精鋭によるしなやかさと迅速さ」を兼ね備えた組織運営を維持する。
d) 報酬制度及び人事制度の刷新
事業会社ごとの特色に相応しい報酬体系や人事制度を模索し、従業員のパフォーマンスを最大化できる環境を整備する。
また、同社では持株会社体制への移行を組織再編の第1段階として位置付け、本格的な事業再編は中期的な成長戦略をもとに、子会社となる同社を含めた各事業会社の特性や市場環境等を踏まえて進めていく予定にしている。そのなかで、同社顧客の会員組織となるオーナーズクラブ「Royaltorch」についても、さらに機能をグレードアップし、各事業会社との連携強化、顧客基盤の統合を行うことで富裕層ビジネス推進の原動力としていく計画となっている。
(2) 決算期変更について
ADワークスグループの決算期は、今後の海外事業の比率向上や国内外でのM&Aを進めていく方針を踏まえて、12月決算会社とする。これに合わせてグループ会社の決算期も、2020年中に12月決算に変更する。このため、現在進行中の「第6次中期経営計画」を改定し、2021年12月期からスタートする3ヶ年の「第6.5次中期経営計画」を改めて策定し、今後発表する予定にしている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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(2) 新規ビジネスの取組みについて
新規ビジネスとして「航空機・船舶・コンテナ等オペレーティングリース事業」と「不動産投資ファンド事業」への参入に向けた準備に着手している。
a) 航空機・船舶・コンテナ等オペレーティングリース事業
一般的にオペレーティングリースとは、リース期間満了時の残価を設定し、期間満了後に物件を売却することを前提に、物件価額から残価を差し引いてリース料を決定する取引を指す。特に、航空機オペレーティングリースについては、成熟した中古市場があること、世界的な航空機ニーズの高さからリース料収入が安定していること、不動産とは異なり地政学リスクが低いことなどの特徴があり、ここ数年で主要な投資運用先の1つとして成長している。
同社は顧客の効率的な資産運用商品の1つとして航空機・船舶・コンテナ等オペレーティングリースを加えることが、顧客ニーズに合致すると考え、同市場に参入することを決定した。航空機を例にとると、事業スキームとしては同社が組成するSPC(特定目的会社)を通して複数の投資家から集めた資金をもとに航空機を購入し、その航空機をLCCなどの航空会社にリーシングすることでリース料を安定的に獲得し、出資額に応じて投資家に分配する格好となる。
不動産以外の商品を扱うことで商品ポートフォリオを拡充し、多様な顧客ニーズに応えていくほか、事業法人や富裕層の資産管理会社などにも顧客層を広げていくことが可能となる。現在、航空機オペレーティングリースの商品組成に向けて、アレンジメントのノウハウを有する外部企業と協議を開始しており、商品化に向けた準備を進めている。当初は航空機1機を複数社で共同出資するスキームを想定しており、資金調達額としては数億円規模から開始することを想定している。
b) 不動産投資ファンド事業
不動産投資ファンドが既に確立されたマーケットであるため、同社が主体となって事業化していくためにはいくつかの課題もあるが、顧客に提供するバリューチェーンを醸成してきた同社の強みを生かして、第6次中期経営計画の期間中に、何らかの成果を獲得していくことを目指している。
既に、国内レジデンスを中心に運用する不動産ファンド会社から、物件の選別・取得やリーシング、工事によるバリューアップ、PM業務などの一連の業務について、同社のノウハウを活用し統合したコンサルテーション機能を提供して欲しいとの要請を受けている。同社は同ファンドに出資し、運営に参画することで不動産ファンド事業のノウハウを蓄積し、将来的に主体的に同事業を展開していくことを視野に入れている。
3. 持株会社体制への移行と決算期変更
(1) 持株会社体制への移行
同社は中期経営計画を実行していくに当たり、2020年4月に持株会社体制に移行することを発表している。4月1日付で、同社の株式移転により持株会社(完全親会社)となるADワークスグループを新設する。同社既存株主の普通株式1株に対して、ADワークスグループの普通株式0.1株を割り当て、ADワークスグループが同社に代わって上場会社となる。
持株会社化の目的は以下の4点となる。
a) M&A、資本提携、業務提携などの手法を積極的に活用
不動産ビジネスを主軸としつつ、多様な領域を包含しながら富裕層ビジネス、プレミアムビジネスを展開していくために、M&Aやアライアンスなどを機動的に実行できる体制を整備する。
b) リスクテイクとリスクヘッジを両立
不動産ビジネスの領域から新たな領域へ広げていくために、1社単体では成し得ない、合理性と革新性との両立を追求していく。
c) 「小さな会社」を維持
同社グループの持ち味である「少数精鋭によるしなやかさと迅速さ」を兼ね備えた組織運営を維持する。
d) 報酬制度及び人事制度の刷新
事業会社ごとの特色に相応しい報酬体系や人事制度を模索し、従業員のパフォーマンスを最大化できる環境を整備する。
また、同社では持株会社体制への移行を組織再編の第1段階として位置付け、本格的な事業再編は中期的な成長戦略をもとに、子会社となる同社を含めた各事業会社の特性や市場環境等を踏まえて進めていく予定にしている。そのなかで、同社顧客の会員組織となるオーナーズクラブ「Royaltorch」についても、さらに機能をグレードアップし、各事業会社との連携強化、顧客基盤の統合を行うことで富裕層ビジネス推進の原動力としていく計画となっている。
(2) 決算期変更について
ADワークスグループの決算期は、今後の海外事業の比率向上や国内外でのM&Aを進めていく方針を踏まえて、12月決算会社とする。これに合わせてグループ会社の決算期も、2020年中に12月決算に変更する。このため、現在進行中の「第6次中期経営計画」を改定し、2021年12月期からスタートする3ヶ年の「第6.5次中期経営計画」を改めて策定し、今後発表する予定にしている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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