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*13:48JST DDグループ Research Memo(8):2024年2月期予想を再び上方修正。想定以上の回復で大幅な増収増益見込む
■業績見通し
1. 2024年2月期の業績見通し
2024年2月期の連結業績予想についてDDグループ<3073>は、上期業績の進捗や足元の状況等を踏まえ、10月13日付けで期初予想から2度目の上方修正※を公表した。売上高は前期比12.9%増の36,400百万円、営業利益は同530.5%増の2,950百万円、経常利益は同231.5%増の2,780百万円、親会社株主に帰属する当期純利益(以下、最終利益)は同168.5%増の2,350百万円と大幅な増収増益となり、営業利益及び最終利益は過去最高益を更新する見通しである。
※1度目の上方修正は2023年7月14日に公表した。なお、2度目の上方修正(2023年10月13日公表)と期初予想(2023年4月14日公表)を比較すると、売上高は期初予想比で2,308百万円増、営業利益は同1,426百万円増、経常利益は同1,285百万円増、最終利益は同1,224百万円増と、大幅な上方修正となった。
売上高は、引き続きコロナ禍からの本格的な回復が増収に寄与することを見込み、「飲食・アミューズメント事業」の既存店売上高(通期平均)はコロナ禍前の2020年2月期比87.6%(前期は同72.3%)を想定している。期初予想から大幅な上方修正を行ったのも、既存店売上高の想定を引き上げたことが主因である(期初予想は同79.7%を想定)。一方、「ホテル・不動産事業」は、既述のとおり、新型コロナウイルス感染症の軽症者受け入れ施設としてのホテル1棟の提供が2023年5月末に終了し、リニューアルオープンに向けた工事期間の売上高減少を期初計画から見込んでいる。
損益面でも、売上高の回復に加え、これまで取り組んできた原価高騰対策や損益分岐点の引き下げ効果により大幅な営業増益を実現し、営業利益率も8.1%(前期は1.4%)に大きく改善する見通しである。なお、「ホテル・不動産事業」において、ホテル1棟のリニューアルオープンに向けた工事期間に係る家賃コストの発生及び人件費等の部門コストの計上により損失が発生することは当初計画に織り込み済みである。
2. 弊社の見方
弊社でも、不安定な経済情勢等の影響については引き続き慎重に判断すべきと考えているが、上期業績の進捗や足元の状況等を勘案すれば、上期平均と同水準に引き上げた既存店売上高には一定の合理性があると評価する。ちなみに9月・10月の既存店売上高(月次)をコロナ禍前の2019年9月・10月※と対比してみると、それぞれ91.1%、94.6%となっており、上期同様に順調に回復している。いずれにしても繁忙期となる年末年始の影響を大きく受けるため、その点を念頭に置きながら業績の推移をフォローしたい。また、新型コロナウイルス感染症の軽症者受け入れ施設の提供による業績寄与のはく落に加え、当該ホテルについては消毒やリニューアル工事を実施する計画(2024年3月に再開予定)であり、その間は家賃コスト及び人件費等の部門コストのみが計上される点には注意が必要である。最大の注目点は、新中期経営計画(詳細は後述)の初年度として、コア事業におけるブランド強化に向けた新規出店や業態変更をはじめ、事業領域の拡大に向けた新規事業投資(M&Aを含む)、さらにはDX投資など、将来を見据えた成長投資(先行費用)をどのくらいの規模とタイミングで投入するのかにある。上期の実績からは収益体質の強化が確認されたが、利益重視の方針を掲げるなかで、今後の成長投資と利益のバランスをどのようにとるのか、これからの動向を見守りたい。
※ただし、2019年9月・10月は大型台風が上陸し、特に10月については関東・東海エリアのほぼ全店で終日稼働できなかった日が発生している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
<SI>
1. 2024年2月期の業績見通し
2024年2月期の連結業績予想についてDDグループ<3073>は、上期業績の進捗や足元の状況等を踏まえ、10月13日付けで期初予想から2度目の上方修正※を公表した。売上高は前期比12.9%増の36,400百万円、営業利益は同530.5%増の2,950百万円、経常利益は同231.5%増の2,780百万円、親会社株主に帰属する当期純利益(以下、最終利益)は同168.5%増の2,350百万円と大幅な増収増益となり、営業利益及び最終利益は過去最高益を更新する見通しである。
※1度目の上方修正は2023年7月14日に公表した。なお、2度目の上方修正(2023年10月13日公表)と期初予想(2023年4月14日公表)を比較すると、売上高は期初予想比で2,308百万円増、営業利益は同1,426百万円増、経常利益は同1,285百万円増、最終利益は同1,224百万円増と、大幅な上方修正となった。
売上高は、引き続きコロナ禍からの本格的な回復が増収に寄与することを見込み、「飲食・アミューズメント事業」の既存店売上高(通期平均)はコロナ禍前の2020年2月期比87.6%(前期は同72.3%)を想定している。期初予想から大幅な上方修正を行ったのも、既存店売上高の想定を引き上げたことが主因である(期初予想は同79.7%を想定)。一方、「ホテル・不動産事業」は、既述のとおり、新型コロナウイルス感染症の軽症者受け入れ施設としてのホテル1棟の提供が2023年5月末に終了し、リニューアルオープンに向けた工事期間の売上高減少を期初計画から見込んでいる。
損益面でも、売上高の回復に加え、これまで取り組んできた原価高騰対策や損益分岐点の引き下げ効果により大幅な営業増益を実現し、営業利益率も8.1%(前期は1.4%)に大きく改善する見通しである。なお、「ホテル・不動産事業」において、ホテル1棟のリニューアルオープンに向けた工事期間に係る家賃コストの発生及び人件費等の部門コストの計上により損失が発生することは当初計画に織り込み済みである。
2. 弊社の見方
弊社でも、不安定な経済情勢等の影響については引き続き慎重に判断すべきと考えているが、上期業績の進捗や足元の状況等を勘案すれば、上期平均と同水準に引き上げた既存店売上高には一定の合理性があると評価する。ちなみに9月・10月の既存店売上高(月次)をコロナ禍前の2019年9月・10月※と対比してみると、それぞれ91.1%、94.6%となっており、上期同様に順調に回復している。いずれにしても繁忙期となる年末年始の影響を大きく受けるため、その点を念頭に置きながら業績の推移をフォローしたい。また、新型コロナウイルス感染症の軽症者受け入れ施設の提供による業績寄与のはく落に加え、当該ホテルについては消毒やリニューアル工事を実施する計画(2024年3月に再開予定)であり、その間は家賃コスト及び人件費等の部門コストのみが計上される点には注意が必要である。最大の注目点は、新中期経営計画(詳細は後述)の初年度として、コア事業におけるブランド強化に向けた新規出店や業態変更をはじめ、事業領域の拡大に向けた新規事業投資(M&Aを含む)、さらにはDX投資など、将来を見据えた成長投資(先行費用)をどのくらいの規模とタイミングで投入するのかにある。上期の実績からは収益体質の強化が確認されたが、利益重視の方針を掲げるなかで、今後の成長投資と利益のバランスをどのようにとるのか、これからの動向を見守りたい。
※ただし、2019年9月・10月は大型台風が上陸し、特に10月については関東・東海エリアのほぼ全店で終日稼働できなかった日が発生している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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