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ADワークスグループのニュース
■業績動向
3. 財務状況と経営指標
ADワークスグループ<2982>の2021年12月期第2四半期末の財務状況を見ると、総資産は前期末3,289百万円増加の39,140百万円となった。主な増加要因を見ると、販売用収益不動産が2,734百万円増加したほか、現金及び預金が837百万円増加した。
負債合計は前期末比2,181百万円増加の24,815百万円となり、このうち有利子負債は1,923百万円増加の20,940百万円となっている。また、純資産は前期末比1,107百万円増加の14,324百万円となった。配当金支出106百万円があったものの、親会社株主に帰属する四半期純利益346百万円の計上や、円安進行による為替換算調整勘定の増加232百万円、新株予約権行使に伴う資本金及び資本剰余金の増加609百万円などが増加要因となった。
キャッシュ・フローの状況を見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは1,902百万円の減少となった。利益は増加したものの、収益不動産残高の積み上げに伴う支出増加が減少要因となっており、前向きな減少と捉えることができる。投資活動によるキャッシュ・フローは63百万円の減少となり、主に投資有価証券51百万円を取得したことによる。財務活動によるキャッシュ・フローは2,708百万円の増加となった。借入金の増加1,979百万円や新株予約権の行使による収入599百万円に加えて、クラウドファンディングによる収入340百万円が主な増加要因となった。
経営指標を見ると、自己資本比率については前期末の36.8%から36.5%とほぼ横ばい水準となり、有利子負債比率は同140.7%から145.7%と若干上昇した。同社では財務の健全性を維持するうえで、有利子負債の水準に関してはこれまで有利子負債比率で200%を上限の目安としてきたが、今後は資本効率の向上に取り組んでいく方針であり、銀行借入やクラウドファンディングなどを積極活用していく方針となっている(詳細は後述)。
2021年12月期業績は第2四半期までの好進捗もあって、会社計画を上振れする公算大
4. 2021年12月期の業績見通し
2021年12月期の連結業績は、売上高で23,000百万円、EBITDAで1,100百万円、経常利益で600百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で380百万円を見込んでいる。前期を12ヶ月換算した場合の伸び率は、売上高で前期比2.4%増、EBITDAで同8.7%増、経常利益で同5.4%増、親会社株主に帰属する当期純利益で同8.0%増と増収増益の見込みとなっている。市場環境としては、2020年12月期後半の状況が続くことを前提としている。
弊社では、第2四半期までの通期計画に対する進捗率が売上高で59.5%、EBITDAで63.5%と好進捗となっていること、第2四半期末の収益不動産残高が会社計画の25,000百万円を上回る27,416百万円となっていることなどから、業績は会社計画を上回る可能性が高いと見ている。
同社では下期も引き続き積極的な仕入活動を行い、収益不動産残高の積み上げに取り組んでいく。特に、中小規模のオフィスビルや商業ビルなどの仕入れ強化に取り組んでいく。具体的には、信託銀行や不動産仲介会社における決定権者と直結する関係構築を図っていくこと、並びに需要を先取りした商品企画により付加価値提案を行うことで、仕入れ時点での競争力を高めていく。また、JV方式やアセットファイナンスを用いた大型案件の事業化機会の創出にも取り組んでいくことにしている。販売については個人富裕者層や事業法人向けのほか、「ARISTO」シリーズとして幅広い投資家に販売するなど、販売チャネルを多様化することで販売効率を高めていく戦略だ。
そのほか、2022年には私募REITの組成を予定している。現在、オフィス、レジデンス、商業施設、物流センターなどそれぞれ得意としている同業者と組成に向けた協議を進めている段階にあり、総額400億円規模のREITを組成する予定にしている。
また、不動産開発についても福岡と京都でそれぞれ準備を進めている。具体的に進んでいるのは福岡のオフィスビル(12階建て、敷地面積:約228m2/延床面積:約1,223m2)の開発プロジェクトで、竣工時期は2022年5月を予定している。同ビルは、熱負荷の低減や資源の有効活用、人間の健康・ウェルネスへの配慮などを施した環境配慮型ビルをコンセプトとしている。建設資金はクラウドファンディングを活用して、地球環境保全の主旨に賛同する個人投資家から5億円を調達する予定で、国内初のクラウドファンディングを活用したグリーンローン調達となる。同社では、中期経営計画のなかで「SDGs経営の推進」を掲げており、今回の借り入れはその皮切りとなる施策と言える。
なお、海外事業については戸建て開発など現地の需要に応える事業を新たに展開しているほか、ハワイで賃貸マンションの開発準備を現地企業と共同で進めている。いずれも、収益に貢献するのはまだ先となるが、着実に進めていく方針となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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3. 財務状況と経営指標
ADワークスグループ<2982>の2021年12月期第2四半期末の財務状況を見ると、総資産は前期末3,289百万円増加の39,140百万円となった。主な増加要因を見ると、販売用収益不動産が2,734百万円増加したほか、現金及び預金が837百万円増加した。
負債合計は前期末比2,181百万円増加の24,815百万円となり、このうち有利子負債は1,923百万円増加の20,940百万円となっている。また、純資産は前期末比1,107百万円増加の14,324百万円となった。配当金支出106百万円があったものの、親会社株主に帰属する四半期純利益346百万円の計上や、円安進行による為替換算調整勘定の増加232百万円、新株予約権行使に伴う資本金及び資本剰余金の増加609百万円などが増加要因となった。
キャッシュ・フローの状況を見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは1,902百万円の減少となった。利益は増加したものの、収益不動産残高の積み上げに伴う支出増加が減少要因となっており、前向きな減少と捉えることができる。投資活動によるキャッシュ・フローは63百万円の減少となり、主に投資有価証券51百万円を取得したことによる。財務活動によるキャッシュ・フローは2,708百万円の増加となった。借入金の増加1,979百万円や新株予約権の行使による収入599百万円に加えて、クラウドファンディングによる収入340百万円が主な増加要因となった。
経営指標を見ると、自己資本比率については前期末の36.8%から36.5%とほぼ横ばい水準となり、有利子負債比率は同140.7%から145.7%と若干上昇した。同社では財務の健全性を維持するうえで、有利子負債の水準に関してはこれまで有利子負債比率で200%を上限の目安としてきたが、今後は資本効率の向上に取り組んでいく方針であり、銀行借入やクラウドファンディングなどを積極活用していく方針となっている(詳細は後述)。
2021年12月期業績は第2四半期までの好進捗もあって、会社計画を上振れする公算大
4. 2021年12月期の業績見通し
2021年12月期の連結業績は、売上高で23,000百万円、EBITDAで1,100百万円、経常利益で600百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で380百万円を見込んでいる。前期を12ヶ月換算した場合の伸び率は、売上高で前期比2.4%増、EBITDAで同8.7%増、経常利益で同5.4%増、親会社株主に帰属する当期純利益で同8.0%増と増収増益の見込みとなっている。市場環境としては、2020年12月期後半の状況が続くことを前提としている。
弊社では、第2四半期までの通期計画に対する進捗率が売上高で59.5%、EBITDAで63.5%と好進捗となっていること、第2四半期末の収益不動産残高が会社計画の25,000百万円を上回る27,416百万円となっていることなどから、業績は会社計画を上回る可能性が高いと見ている。
同社では下期も引き続き積極的な仕入活動を行い、収益不動産残高の積み上げに取り組んでいく。特に、中小規模のオフィスビルや商業ビルなどの仕入れ強化に取り組んでいく。具体的には、信託銀行や不動産仲介会社における決定権者と直結する関係構築を図っていくこと、並びに需要を先取りした商品企画により付加価値提案を行うことで、仕入れ時点での競争力を高めていく。また、JV方式やアセットファイナンスを用いた大型案件の事業化機会の創出にも取り組んでいくことにしている。販売については個人富裕者層や事業法人向けのほか、「ARISTO」シリーズとして幅広い投資家に販売するなど、販売チャネルを多様化することで販売効率を高めていく戦略だ。
そのほか、2022年には私募REITの組成を予定している。現在、オフィス、レジデンス、商業施設、物流センターなどそれぞれ得意としている同業者と組成に向けた協議を進めている段階にあり、総額400億円規模のREITを組成する予定にしている。
また、不動産開発についても福岡と京都でそれぞれ準備を進めている。具体的に進んでいるのは福岡のオフィスビル(12階建て、敷地面積:約228m2/延床面積:約1,223m2)の開発プロジェクトで、竣工時期は2022年5月を予定している。同ビルは、熱負荷の低減や資源の有効活用、人間の健康・ウェルネスへの配慮などを施した環境配慮型ビルをコンセプトとしている。建設資金はクラウドファンディングを活用して、地球環境保全の主旨に賛同する個人投資家から5億円を調達する予定で、国内初のクラウドファンディングを活用したグリーンローン調達となる。同社では、中期経営計画のなかで「SDGs経営の推進」を掲げており、今回の借り入れはその皮切りとなる施策と言える。
なお、海外事業については戸建て開発など現地の需要に応える事業を新たに展開しているほか、ハワイで賃貸マンションの開発準備を現地企業と共同で進めている。いずれも、収益に貢献するのはまだ先となるが、着実に進めていく方針となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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