273円
ADワークスグループのニュース
■業績動向
1. 2021年12月期第2四半期累計業績の概要
ADワークスグループ<2982>の2021年12月期第2四半期累計の連結業績は売上高で前年同期比23.6%増の13,678百万円、EBITDA(償却等前営業利益)で同117.4%増の698百万円、経常利益で同458.9%増の489百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益で同922.3%増の346百万円と大幅な増収増益となった。前年同期(2020年4月−9月)はコロナ禍の影響で、営業活動が制限され、主力の収益不動産販売事業の収益が落ち込んだが、前下期以降リモート営業などの体制を構築したことにより、仕入れ・販売ともコロナ禍前の状態に戻り、増収増益要因となっている。
なお、同社は不動産物件の仕入れのための資金調達方法として、従来は銀行からの借り入れやエクイティ・ファイナンスを活用していたが、新たにクラウドファンディングの活用も開始している。2020年12月にジュピター・ファンディングを設立し、2021年1月には貸付ファンドのオンラインマーケット「Funds」を活用して、収益不動産の購入資金50百万円の調達に成功したほか、同社も出資するFUEL(株)が運営する不動産クラウドファンディングプラットフォーム「FUEL」で、米国不動産ファンド4本を募集し、総額50百万円(予定運用期間6ヶ月)を調達するなど、合計で340百万円をクラウドファンディングにより調達している。このうち、米国不動産ファンドは保有収益不動産のリノベーション工事資金等の調達を目的としたものとなる。米国では同資金を銀行から借り入れる場合には金利が10%程度かかるが、同ファンドを活用すると年利2~5%の分配金で済むため、コストが大幅に低減できることになる。また、2021年8月には、国内初のクラウドファンディングを活用したグリーンローン調達を実施し、約500百万円を調達している。今後もクラウドファンディングについては、有力な資金調達手段の1つとして活用していくことにしている。
また、同社は中期経営戦略の1つとして、不動産事業以外の新規事業創出も視野に入れており、その一環として子会社のエンジェル・トーチを通じてCVC事業に取り組んでいく方針を明らかにしている。社会のDX化が進むなかで、業種業界を問わず関連する技術やサービスを持つ国内外のスタートアップ企業に投資していく予定となっている。不動産事業と親和性の高い分野としては、セキュリティトークンやそれに関わる第1種金融商品取引業者などが候補として挙げられる。なお、同社はCVC事業を推進していくため、産業創出型技術系ベンチャーへの投資運用で豊富な実績を持つイノベーション・エンジン(株)と、投資アドバイザリー契約を2021年5月に締結しており、定期的に投資候補先企業の紹介を受けている。なお、CVC事業を立ち上げた2020年12月以降では、累計100社程度とコンタクトし、検討を進めている段階にある。
収益不動産販売事業はコロナ禍前の収益水準まで回復、ストック型フィービジネスは一部賃料の値下げにより減益に
2. 事業セグメント別動向
(1) 収益不動産販売事業
収益不動産販売事業の売上高は前年同期比25.9%増の11,352百万円、EBITDAは同61.2%増の867百万円となった。前述したようにコロナ禍で落ち込んだ前年同期から売上高、利益ともに回復した。また、仕入高についても同57.3%増の10,609百万円と増加し、収益の先行指標となる収益不動産残高は前期末比2,733百万円増加の27,416百万円と過去最高を更新した。
同社では従来、投資用1棟賃貸マンションを中心に事業を展開してきたが、都心部での中小規模のオフィスビルや商業ビルなどの仕入れ販売が伸びているのが要因だ。こうした物件は事業法人や個人の富裕投資家層に販売しているが、2018年より提供を開始した不動産小口化投資商品「ARISTO」シリーズとしても販売しており、累計販売額は約50億円(4棟)に達するなど人気の高い商品となっている。同社では購入者層の拡大を図るため、金融機関と販売提携を進めており(2021年6月末で20行)、地方の個人富裕者からの購入もここ最近では増加しているのが特徴だ。一方、米国においても前年同期はコロナ禍で販売件数が1件にとどまっていたが、当第2四半期累計では5件を販売し、約10億円の増収要因となった。なお、米国での収益不動産残高については2,541百万円と過去のピーク(2019年6月末5,821百万円)と比べると低水準にとどまっているが、前期末の2,404百万円を底に増加に転じている。
(2) ストック型フィービジネス
ストック型フィービジネスの売上高は前年同期比15.4%増の2,482百万円、EBITDAは同16.2%減の362百万円となった。このうち、賃料収入は同5.5%減の532百万円、EBITDAは同21.6%減の312百万円となり、賃料収入の減少が減益要因となった。収益不動産の期中平均残高については、前年同期比で4.0%増の25,668百万円と増加した。賃料収入以外では、澄川工務店による内装工事売上が、リノベーション工事の増加によって増収となり、事業セグメント全体の売上高を押し上げる要因となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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1. 2021年12月期第2四半期累計業績の概要
ADワークスグループ<2982>の2021年12月期第2四半期累計の連結業績は売上高で前年同期比23.6%増の13,678百万円、EBITDA(償却等前営業利益)で同117.4%増の698百万円、経常利益で同458.9%増の489百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益で同922.3%増の346百万円と大幅な増収増益となった。前年同期(2020年4月−9月)はコロナ禍の影響で、営業活動が制限され、主力の収益不動産販売事業の収益が落ち込んだが、前下期以降リモート営業などの体制を構築したことにより、仕入れ・販売ともコロナ禍前の状態に戻り、増収増益要因となっている。
なお、同社は不動産物件の仕入れのための資金調達方法として、従来は銀行からの借り入れやエクイティ・ファイナンスを活用していたが、新たにクラウドファンディングの活用も開始している。2020年12月にジュピター・ファンディングを設立し、2021年1月には貸付ファンドのオンラインマーケット「Funds」を活用して、収益不動産の購入資金50百万円の調達に成功したほか、同社も出資するFUEL(株)が運営する不動産クラウドファンディングプラットフォーム「FUEL」で、米国不動産ファンド4本を募集し、総額50百万円(予定運用期間6ヶ月)を調達するなど、合計で340百万円をクラウドファンディングにより調達している。このうち、米国不動産ファンドは保有収益不動産のリノベーション工事資金等の調達を目的としたものとなる。米国では同資金を銀行から借り入れる場合には金利が10%程度かかるが、同ファンドを活用すると年利2~5%の分配金で済むため、コストが大幅に低減できることになる。また、2021年8月には、国内初のクラウドファンディングを活用したグリーンローン調達を実施し、約500百万円を調達している。今後もクラウドファンディングについては、有力な資金調達手段の1つとして活用していくことにしている。
また、同社は中期経営戦略の1つとして、不動産事業以外の新規事業創出も視野に入れており、その一環として子会社のエンジェル・トーチを通じてCVC事業に取り組んでいく方針を明らかにしている。社会のDX化が進むなかで、業種業界を問わず関連する技術やサービスを持つ国内外のスタートアップ企業に投資していく予定となっている。不動産事業と親和性の高い分野としては、セキュリティトークンやそれに関わる第1種金融商品取引業者などが候補として挙げられる。なお、同社はCVC事業を推進していくため、産業創出型技術系ベンチャーへの投資運用で豊富な実績を持つイノベーション・エンジン(株)と、投資アドバイザリー契約を2021年5月に締結しており、定期的に投資候補先企業の紹介を受けている。なお、CVC事業を立ち上げた2020年12月以降では、累計100社程度とコンタクトし、検討を進めている段階にある。
収益不動産販売事業はコロナ禍前の収益水準まで回復、ストック型フィービジネスは一部賃料の値下げにより減益に
2. 事業セグメント別動向
(1) 収益不動産販売事業
収益不動産販売事業の売上高は前年同期比25.9%増の11,352百万円、EBITDAは同61.2%増の867百万円となった。前述したようにコロナ禍で落ち込んだ前年同期から売上高、利益ともに回復した。また、仕入高についても同57.3%増の10,609百万円と増加し、収益の先行指標となる収益不動産残高は前期末比2,733百万円増加の27,416百万円と過去最高を更新した。
同社では従来、投資用1棟賃貸マンションを中心に事業を展開してきたが、都心部での中小規模のオフィスビルや商業ビルなどの仕入れ販売が伸びているのが要因だ。こうした物件は事業法人や個人の富裕投資家層に販売しているが、2018年より提供を開始した不動産小口化投資商品「ARISTO」シリーズとしても販売しており、累計販売額は約50億円(4棟)に達するなど人気の高い商品となっている。同社では購入者層の拡大を図るため、金融機関と販売提携を進めており(2021年6月末で20行)、地方の個人富裕者からの購入もここ最近では増加しているのが特徴だ。一方、米国においても前年同期はコロナ禍で販売件数が1件にとどまっていたが、当第2四半期累計では5件を販売し、約10億円の増収要因となった。なお、米国での収益不動産残高については2,541百万円と過去のピーク(2019年6月末5,821百万円)と比べると低水準にとどまっているが、前期末の2,404百万円を底に増加に転じている。
(2) ストック型フィービジネス
ストック型フィービジネスの売上高は前年同期比15.4%増の2,482百万円、EBITDAは同16.2%減の362百万円となった。このうち、賃料収入は同5.5%減の532百万円、EBITDAは同21.6%減の312百万円となり、賃料収入の減少が減益要因となった。収益不動産の期中平均残高については、前年同期比で4.0%増の25,668百万円と増加した。賃料収入以外では、澄川工務店による内装工事売上が、リノベーション工事の増加によって増収となり、事業セグメント全体の売上高を押し上げる要因となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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