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紀文食品のニュース
*15:52JST 紀文食品 Research Memo(2):健康食として需要が拡大する水産練り製品のトップメーカー
■会社概要
1. 会社概要
紀文食品<2933>は蒲鉾や竹輪、さつま揚、はんぺん、カニカマ(カニ風味蒲鉾)などを製造する水産練り製品のトップメーカーである。国内食品事業では、主に水産練り製品をスーパーマーケットやコンビニエンスストアに販売しており、簡便・即食ニーズに対応した中華惣菜や健康志向の「糖質0g麺」などの麺状製品を提供している。海外食品事業では、主にタイで製造した水産練り製品をアジアや欧米で販売している。食品関連事業ではチルド物流サービスを中心に展開しており、外部売上が4分の3を占める。同社は、魚肉・大豆・鶏卵・鶏肉畜肉の4つのタンパク特性の研究を基盤とする商品開発力などに強みがあり、健康食として国内外で需要が拡大している。
同社の前身は、1938年に保芦邦人(ほあしくにひと)氏が個人創業した「山形屋米店」である。その後、築地場外に「紀国屋果物店」(後に「紀文」に改名)を開店し、1941年に海産物卸売業に進出した。1947年に再建支援のため山久蒲鉾(株)(後の釜文蒲鉾(株))に出資し、1948年には水産物類の製造・加工及び販売を目的に(株)紀文商店を設立したことで、水産練り製品の製造を開始した。1957年には製販一体で事業を展開するため(株)紀文を設立、その後は商品バリエーションを拡充する一方、製造拠点や営業拠点の全国展開を進めた。また、海外事業の拡大にも注力しており、1978年に米国、1982年にアジア(香港)、2018年には欧州(オランダ)に進出し、1993年にはタイに海外市場向け製品の生産拠点を設けている。
良質なタンパク質や手軽な惣菜として注目される
2. 業界環境
水産練り製品とは、蒲鉾やちくわ、さつま揚、はんぺんなどを総称した食品で、主原料の魚肉をすり潰し、調味料などを加えて練ったものを加熱したものである。アジア各地で古くから作られてきたが、原材料となる魚が各地で異なることから様々な種類の水産練り製品が作られてきた。同社によると、水産練り製品の生産量はピークの100万トン強から大きく減ってはいるものの、良質なタンパク質や手軽な惣菜として注目され、2010年代以降は40万トン台と安定している。同社はいち早く日本各地の水産練り製品を取り込んでフルライン化し、チルド物流サービスや販売手法を確立したことで、約3,000億円と言われる国内水産練り製品市場でトップシェアを獲得した。一方、健康食である魚食の1つとして海外で需要が拡大していることを受け、海外事業にも注力している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
<SO>
1. 会社概要
紀文食品<2933>は蒲鉾や竹輪、さつま揚、はんぺん、カニカマ(カニ風味蒲鉾)などを製造する水産練り製品のトップメーカーである。国内食品事業では、主に水産練り製品をスーパーマーケットやコンビニエンスストアに販売しており、簡便・即食ニーズに対応した中華惣菜や健康志向の「糖質0g麺」などの麺状製品を提供している。海外食品事業では、主にタイで製造した水産練り製品をアジアや欧米で販売している。食品関連事業ではチルド物流サービスを中心に展開しており、外部売上が4分の3を占める。同社は、魚肉・大豆・鶏卵・鶏肉畜肉の4つのタンパク特性の研究を基盤とする商品開発力などに強みがあり、健康食として国内外で需要が拡大している。
同社の前身は、1938年に保芦邦人(ほあしくにひと)氏が個人創業した「山形屋米店」である。その後、築地場外に「紀国屋果物店」(後に「紀文」に改名)を開店し、1941年に海産物卸売業に進出した。1947年に再建支援のため山久蒲鉾(株)(後の釜文蒲鉾(株))に出資し、1948年には水産物類の製造・加工及び販売を目的に(株)紀文商店を設立したことで、水産練り製品の製造を開始した。1957年には製販一体で事業を展開するため(株)紀文を設立、その後は商品バリエーションを拡充する一方、製造拠点や営業拠点の全国展開を進めた。また、海外事業の拡大にも注力しており、1978年に米国、1982年にアジア(香港)、2018年には欧州(オランダ)に進出し、1993年にはタイに海外市場向け製品の生産拠点を設けている。
良質なタンパク質や手軽な惣菜として注目される
2. 業界環境
水産練り製品とは、蒲鉾やちくわ、さつま揚、はんぺんなどを総称した食品で、主原料の魚肉をすり潰し、調味料などを加えて練ったものを加熱したものである。アジア各地で古くから作られてきたが、原材料となる魚が各地で異なることから様々な種類の水産練り製品が作られてきた。同社によると、水産練り製品の生産量はピークの100万トン強から大きく減ってはいるものの、良質なタンパク質や手軽な惣菜として注目され、2010年代以降は40万トン台と安定している。同社はいち早く日本各地の水産練り製品を取り込んでフルライン化し、チルド物流サービスや販売手法を確立したことで、約3,000億円と言われる国内水産練り製品市場でトップシェアを獲得した。一方、健康食である魚食の1つとして海外で需要が拡大していることを受け、海外事業にも注力している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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