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紀文食品のニュース
*14:03JST 紀文食品 Research Memo(3):国内食品事業、海外食品事業、食品関連事業を展開(1)
■紀文食品<2933>の事業概要
1. 事業内容
同社グループは、同社及び連結子会社14社(国内7社、海外7社)、非連結子会社1社(国内1社)、持分法適用関連会社3社(国内1社、海外2社)で構成され、水産練り製品、惣菜類、水産珍味類の食品製造販売と食品の仕入販売を主たる業務としている。国内食品事業、海外食品事業、食品関連事業に区分し、2023年3月期第3四半期の売上構成比は国内食品事業71.5%、海外食品事業12.2%、食品関連事業16.3%となっている。
(1) 国内食品事業
水産練り製品、惣菜、水産珍味の食品製造販売を主力に、水産品や農畜産品の輸出入や国内仕入販売を行っている。食品製造販売は水産練り製品と惣菜、正月商品に分かれ、水産練り製品では蒲鉾やちくわ、さつま揚、はんぺん、カニカマを、惣菜では肉餃子など中華惣菜や「糖質0g麺」などの麺状製品、玉子加工惣を製造する。また、同社オリジナル商品として「チーちく(R)」や「魚河岸あげ(R)」、正月商品として伊達巻や正月セットを販売している。製造は、自社工場である「恵庭工場(北海道)」「東京工場(千葉県)」「船橋工場(千葉県)」「横浜工場(神奈川県)」「静岡工場(静岡県)」をはじめ、子会社の(株)紀文西日本が展開する「岡山総社工場(岡山県)」や関連会社の海洋食品(株)(沖縄県)で行い、自社のチルド物流ネットワークを活用し日本全国に安定供給している。一方、水産珍味は主に海産物を使用した珍味で、子会社の(株)北食(北海道)で製造・加工した商品を同社が仕入販売している。輸出入及び国内仕入販売では、(株)紀文産業がグループ内の食品加工メーカーや食品商社に、すり身や冷凍魚などの水産品、卵、穀物、大豆、胡麻といった農畜産物、水産練り製品を販売している。
(2) 海外食品事業
水産練り製品の食品製造販売のほか、農畜水産品の輸出入及び仕入販売を行っている。食品製造販売は、子会社のKIBUN (THAILAND) CO.,LTD.、関連会社のYILIN KIBUN CORPORATION(台湾)及びPULMUONE-KIBUN CO.,LTD.(韓国)で展開している。近年海外で人気のカニカマを中心とした水産練り製品を海外各社を通じて北米やアジア、オセアニア、欧州で販売している。一方、農畜水産品の輸出入及び仕入販売では、子会社のKIBUN FOODS (U.S.A.),INC.がすり身や魚介類、水産練り製品、惣菜のほか、穀物、大豆、胡麻といった農産物を販売する。すり身をアラスカから調達し、日本及びアジアの同社工場に供給する一方、その他の商品は北米を中心に販売している。KIBUN HONG KONG CO.,LTD.及びKIBUN FOODS SINGAPORE PTE.,LTD.は、所在国及び周辺地域で、主にグループ企業から仕入れた水産練り製品の輸入販売を行っている。KIBUN KOREA INC.は、韓国で同社商品を製造するPULMUONE-KIBUN CO.,LTD.へのすり身の供給や商品販売を行っている。KIBUN EUROPE B.V.はEUで、KIBUN CHINA CO.,LTD.は中国で、同社グループ企業から仕入れた水産練り製品や各地の仕入商材の輸入販売を行っている。
(3) 食品関連事業
主に、(株)紀文フレッシュシステムが物流事業を展開している。同社グループのチルド食品の国内運送を主力に、荷主から物流を一貫して請け負う3PL(Third Party Logistics:物流業務の委託事業)や複数の顧客と車両を共有して配送する共同配送事業を行っている。同事業は外部売上が4分の3を占めており、収益源となっている。また、情報システム事業では全国に配置した物流センターによるネットワークを構築し、配送をサポートしている。このほかにも、(株)豊珠興産が生産設備・自動車などのリース事業、飲食事業、広告宣伝事業、オフィスサービス事業を、(株)豊珠保険サービスが損害保険及び生命保険の代理業を、(株)紀文安全食品センターが食品安全衛生検査受託事業を展開している。
2. 特長と強み
(1) 商品企画・開発力
同社は創業以来、原材料・製造技術・衛生管理技術や味覚・栄養・機能性の研究に取り組み、独創的な技術と柔軟な発想で水産練り製品を開発してきた。特に、長年続けてきた魚肉・大豆・鶏卵・鶏肉畜肉の4つのタンパク特性の研究を基盤に商品開発している点は、同社の強みとなっている。また、市場調査を基に時代の潮流や生活者の動向を捉えた商品企画に特長があり、すり身加工技術と豆乳で培った植物タンパク加工技術による柔らかな食感とクリーミーな舌触りが特長の「魚河岸あげ(R)」、カマンベール入りチーズをちくわにリング状に三層構造で巻き込んだ新しい食感の「チーちく(R)」、おからパウダーとこんにゃく粉でヘルシーライフを実現した「糖質0g麺」などがヒット商品となっている。
(2) 仕入れ
同社創業者は「お客さまに少しでも良いものを新鮮なうちにお届けしたい」との想いから、九十九里浜や小田原まで直接商品を仕入れに出向いていた。この精神は、アイテム数が増え、国内外から原材料を仕入れる現代でも仕入れの基盤となっている。一例を挙げると、水産練り製品の主原料で約80%を輸入しているスケソウダラなどのすり身の調達、製品仕入れや共同開発の際に基盤となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
<NS>
1. 事業内容
同社グループは、同社及び連結子会社14社(国内7社、海外7社)、非連結子会社1社(国内1社)、持分法適用関連会社3社(国内1社、海外2社)で構成され、水産練り製品、惣菜類、水産珍味類の食品製造販売と食品の仕入販売を主たる業務としている。国内食品事業、海外食品事業、食品関連事業に区分し、2023年3月期第3四半期の売上構成比は国内食品事業71.5%、海外食品事業12.2%、食品関連事業16.3%となっている。
(1) 国内食品事業
水産練り製品、惣菜、水産珍味の食品製造販売を主力に、水産品や農畜産品の輸出入や国内仕入販売を行っている。食品製造販売は水産練り製品と惣菜、正月商品に分かれ、水産練り製品では蒲鉾やちくわ、さつま揚、はんぺん、カニカマを、惣菜では肉餃子など中華惣菜や「糖質0g麺」などの麺状製品、玉子加工惣を製造する。また、同社オリジナル商品として「チーちく(R)」や「魚河岸あげ(R)」、正月商品として伊達巻や正月セットを販売している。製造は、自社工場である「恵庭工場(北海道)」「東京工場(千葉県)」「船橋工場(千葉県)」「横浜工場(神奈川県)」「静岡工場(静岡県)」をはじめ、子会社の(株)紀文西日本が展開する「岡山総社工場(岡山県)」や関連会社の海洋食品(株)(沖縄県)で行い、自社のチルド物流ネットワークを活用し日本全国に安定供給している。一方、水産珍味は主に海産物を使用した珍味で、子会社の(株)北食(北海道)で製造・加工した商品を同社が仕入販売している。輸出入及び国内仕入販売では、(株)紀文産業がグループ内の食品加工メーカーや食品商社に、すり身や冷凍魚などの水産品、卵、穀物、大豆、胡麻といった農畜産物、水産練り製品を販売している。
(2) 海外食品事業
水産練り製品の食品製造販売のほか、農畜水産品の輸出入及び仕入販売を行っている。食品製造販売は、子会社のKIBUN (THAILAND) CO.,LTD.、関連会社のYILIN KIBUN CORPORATION(台湾)及びPULMUONE-KIBUN CO.,LTD.(韓国)で展開している。近年海外で人気のカニカマを中心とした水産練り製品を海外各社を通じて北米やアジア、オセアニア、欧州で販売している。一方、農畜水産品の輸出入及び仕入販売では、子会社のKIBUN FOODS (U.S.A.),INC.がすり身や魚介類、水産練り製品、惣菜のほか、穀物、大豆、胡麻といった農産物を販売する。すり身をアラスカから調達し、日本及びアジアの同社工場に供給する一方、その他の商品は北米を中心に販売している。KIBUN HONG KONG CO.,LTD.及びKIBUN FOODS SINGAPORE PTE.,LTD.は、所在国及び周辺地域で、主にグループ企業から仕入れた水産練り製品の輸入販売を行っている。KIBUN KOREA INC.は、韓国で同社商品を製造するPULMUONE-KIBUN CO.,LTD.へのすり身の供給や商品販売を行っている。KIBUN EUROPE B.V.はEUで、KIBUN CHINA CO.,LTD.は中国で、同社グループ企業から仕入れた水産練り製品や各地の仕入商材の輸入販売を行っている。
(3) 食品関連事業
主に、(株)紀文フレッシュシステムが物流事業を展開している。同社グループのチルド食品の国内運送を主力に、荷主から物流を一貫して請け負う3PL(Third Party Logistics:物流業務の委託事業)や複数の顧客と車両を共有して配送する共同配送事業を行っている。同事業は外部売上が4分の3を占めており、収益源となっている。また、情報システム事業では全国に配置した物流センターによるネットワークを構築し、配送をサポートしている。このほかにも、(株)豊珠興産が生産設備・自動車などのリース事業、飲食事業、広告宣伝事業、オフィスサービス事業を、(株)豊珠保険サービスが損害保険及び生命保険の代理業を、(株)紀文安全食品センターが食品安全衛生検査受託事業を展開している。
2. 特長と強み
(1) 商品企画・開発力
同社は創業以来、原材料・製造技術・衛生管理技術や味覚・栄養・機能性の研究に取り組み、独創的な技術と柔軟な発想で水産練り製品を開発してきた。特に、長年続けてきた魚肉・大豆・鶏卵・鶏肉畜肉の4つのタンパク特性の研究を基盤に商品開発している点は、同社の強みとなっている。また、市場調査を基に時代の潮流や生活者の動向を捉えた商品企画に特長があり、すり身加工技術と豆乳で培った植物タンパク加工技術による柔らかな食感とクリーミーな舌触りが特長の「魚河岸あげ(R)」、カマンベール入りチーズをちくわにリング状に三層構造で巻き込んだ新しい食感の「チーちく(R)」、おからパウダーとこんにゃく粉でヘルシーライフを実現した「糖質0g麺」などがヒット商品となっている。
(2) 仕入れ
同社創業者は「お客さまに少しでも良いものを新鮮なうちにお届けしたい」との想いから、九十九里浜や小田原まで直接商品を仕入れに出向いていた。この精神は、アイテム数が増え、国内外から原材料を仕入れる現代でも仕入れの基盤となっている。一例を挙げると、水産練り製品の主原料で約80%を輸入しているスケソウダラなどのすり身の調達、製品仕入れや共同開発の際に基盤となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
<NS>
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