太陽化学の売買予想

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買い予想

トランス脂肪酸対策,食品から触媒まで材料豊富,海外伸長余地◎

予想株価
1,760円
現在株価との差+232 (+15.18%) 
登録時株価
875.0円
獲得ポイント
+211.88pt.
収益率
+74.62%
期間 中期(数週間~数ヶ月)
理由 業績(会社計画の修正発表を含む)
この企業は技術力が高く、材料豊富だが、名証単独上場のためあまり知名度がなく、安いまま放置されている。

サンテアニンなどの機能性アミノ酸によりアメリカにリラックスサプリメントという新市場を開拓したり、途上国の食品産業の近代化をうまく狙った食品添加物の海外工場(中国・インド)や海外拠点の強化。現在は16%の海外売上比率も更に伸びていくと思われる。

さらには従来製品を、トランス脂肪酸の対策に応用や、食品用のナノ技術を豊田通商などとの共同研究により、革新的な触媒を持って工業分野への進出。将来的な「人工光合成」「燃料電池」分野への応用も示すなど、社是である「好奇心 そして行動」を実践しており非常に期待できる。

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もくじ
■太陽化学の概要
■ニュートリション事業とリラックスアミノ酸「サンテアニン」(Suntheanine)
■インターフェイスソリューション事業とトランス脂肪酸対策の「TAISET」
■TMPS(Taiyokagaku Meso Porous Silica)の工業分野への進出
■その他のポイント
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■太陽化学の概要
この企業は食品用素材の研究開発をメインとしており、
ニュートリション事業、インターフェイスソリューション事業、アグリフード事業、その他料理飲食という4つのセクターを持っている。

特に、「ニュートリション事業」においては、緑茶由来のリラックス効果を持つ機能性アミノ酸「サンテアニン」(Suntheanine)と、
「インターフェイスソリューション事業」においては、食品安定剤のうちトランス脂肪酸対策に活用できる「TAISET」に期待している。



■ニュートリション事業とリラックスアミノ酸「サンテアニン」(Suntheanine)

太陽化学は緑茶抽出成分の開発にも強みを持っている。
主力商品の一つが「カテキン」で、これは国内飲料メーカーや、アジアサプリ市場に供給され非常に人気がある。
さらに緑茶の旨み成分から抽出したLテアニンという機能性アミノ酸を「サンテアニン」(Suntheanine)として商品化しており、こちらは今後大きな成長性が期待できる。
この物質はリラックス効果が非常に高いとされる。

これは日本よりもアメリカのリラックスサプリメント市場、リラックス飲料市場で幅広く採用されている。

Amazon.comで「Suntheanine」で検索した結果
http://www.amazon.com/s/ref=nb_sb_noss_2?url=search-alias%3Daps&field-keywords=suntheanine

リラクゼーション飲料というジャンルでは、先々月クーリエ・ジャポンに掲載されていた「Just Chill」も成分にSuntheanineを含んでいる。
リラクゼーション市場は2014年、1億5300万ドル(約184億円)まで成長してきているという。

クーリエ・ジャポンの紹介記事
http://courrier.jp/news/archives/82

Suntheanine公式Facebook
https://www.facebook.com/suntheanine

Suntheanine公式サイト 採用製品紹介
http://www.suntheanine.com/products/

太陽化学の海外売上比率は16%であるが、今後、リラックスサプリメントや、リラクゼーション市場がアメリカ以外に広がっていけば、Suntheanineも世界中から必要とされると思われる。

しかも、ADHD(注意欠陥・多動性障害)対策の研究も行われているようである。
http://www.altmedrev.com/publications/16/4/348.pdf

このサンテアニンは国内では太陽化学が自らが販売中である。
http://taiyo-labo.com/theanine/ ほか


■インターフェイスソリューション事業とトランス脂肪酸対策の「TAISET」
太陽化学のIRによると、この事業では「安定剤は、医療食用途、惣菜用途が大幅に増加いたしました。」とある。
今後日本のみならず、途上国の食品産業の近代化につれ、こういった安定剤の需要は爆発的な需要増が期待できる。

また、17日にアメリカFDA(米食品医薬品局)がトランス脂肪酸を2018年6月までに禁止すると発表した。
これは日本でも以前よりもトランス脂肪酸の問題が注目されるようになると思われる。

トランス脂肪酸は、心疾患や記憶障害のリスクを増大させるもので、日本では規制が遅れているが、欧米ではかなり危険視されている物質である。
だが、これはマーガリンやファストスプレッドなど、乳製品由来のバターなどの代わりに、植物油による安価に代替品を製造する際に生成されてしまう物質である。

太陽化学では、トランス脂肪酸に極力頼らずに、物性コントロールする技術をマーガリンを製造する食品メーカーに提供した事例が紹介されており、食品メーカー向けに技術提供を行っている。

トランス脂肪酸を減らすだけではダメ!? 健康とおいしさを両立するには
http://www.taiyokagaku.com/technology/taste/taiset 

しかも必ずしも油脂だけに限らず食品全般に応用でき、「TAISET」もさまざまなシリーズが有り、用途に応じて最適のものを提供できるとアピールしている。
この「TAISET」について先方に電話したところ、「TAISETは食品全般に活用できるもので、油脂はもちろん、食品全般に応用でき、実際に国内の食品関連企業からの引き合いもある」と返答を頂いた。



■TMPS(Taiyokagaku Meso Porous Silica)の工業分野への進出
・四季報にも挙げられた「ナノポーラスシリカ」のエアコンへの採用など、工業分野へも成長性を見せている。(参考:生活を豊かにするナノフードその技術はナノツールへ)
 https://nanonet.go.jp/ntjb_pdf/GN-03.pdf
 
 これによると本来、食品のための界面活性剤の界面制御技術(例えばチューハイのフレーバーや、トイレの芳香剤などに活用したり、吸収しにくい鉄などの栄養素の吸収性を良くするために大きな分子になる前に小さな分子の状態で界面活性剤で覆うなど)が本来の目的であった。
 ※ここでいう界面活性剤は海藻などの食用品から抽出した自然由来のものとのこと。
 それが、豊田通商(8015)・アドマテックとの研究によって工業用途への応用も可能になった。
 「先端半導体技術の低誘電率材料の可能性や,エアコン,光合成,燃料電池などのエネルギー分野,触媒・酵素用担体,香料・生理活性物質担体などに発展する可能性を示している」という。
 具体的には光合成ではナノポーラスシリカを活用することにより、従来の葉緑素を使った人工光合成では、可視光では葉緑体が耐えられないという問題をクリアしたり、
 触媒分野では、天然ガスから水素を採るには従来の触媒では150℃の環境が必要だったが、25℃で可能なるなど大きな可能性がある。



■その他のポイント
・今期中に中国子会社を売却予定
・為替差益を現時点で見込んでいない
・上場準備中の大阪大発ベンチャーのマイクロ波化学の技術で食品乳化剤を新ラインに更新へ。大幅なコストダウンと増産、さらには後々IPOがある際に話題になることを期待できる。(6月11日のリリース)
 http://mwcc.jp/2015/06/11/%E3%80%90%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%AA%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%80%91%E3%83%9D%E3%83%AA%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%82%BB%E3%83%AA%E3%83%B3/


あらゆる材料を持ちながら安値で放置されている太陽化学は強く期待している。
余談だが、太陽化学も参加する名証IRエキスポ2015(7月24~25日)には杉村富生氏、武田邦彦氏、青山繁晴氏、森永卓郎氏、桐谷広人氏、竹中平蔵氏が講演。桐谷さんがアピールする株主優待展示コーナーも展示されるとのこと。
(なお太陽化学は最低単元の100株88,000円で健康食品が優待として送られてくる。)


◎トランス脂肪酸についての記事は私の日記にまとめておりますのでご参照ください。
トランス脂肪酸対策関連について(太陽化学・創健社ほか)
http://minkabu.jp/blog/show/696341
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