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三機工業のニュース
■業績動向
1. 2020年3月期第2四半期の業績概要
(1) 損益状況
三機工業<1961>の2020年3月期第2四半期の業績は、受注高100,901百万円(前年同期比2.8%減)、売上高91,845百万円(同13.8%増)、売上総利益13,168百万円(同22.3%増)、営業利益3,191百万円(同183.3%増)、経常利益3,503百万円(同127.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益2,485百万円(同212.0%増)となった。
引き続き好調な事業環境に加え、継続的な原価管理の徹底、現場サポート体制の強化などから売上総利益率は前年同期比1.0ポイントアップの14.3%となった。その一方で販管費は9,976百万円(同3.4%増、同331百万円増)にとどまったことから、対売上高比率は前年同期の11.9%から10.9%へ低下し、その結果、営業利益は前年同期比で大幅増益となった。
受注高については、建築設備の受注高は前年同期比では減少となったが絶対的な水準は依然として高い。プラント設備の受注高は、機械システム事業は前年同期比で減少となったが、環境システム事業は大型案件を受注したことにより同70.1%増と大幅増となった。その結果、受注高合計は前年同期比2.8%減であったが、水準としては高かった。その結果、次期繰越高は前年同期末比5.3%減の158,885百万円となり、依然として手持ち工事高は豊富であると言える。
(2) セグメント別損益状況
建築設備事業の売上高は78,237百万円(前年同期比11.8%増)となった。サブセグメント別では、ビル空調衛生は前年同期比20.2%増の32,580百万円となった。同社が得意とする分野である産業空調は半導体等の電機業界を中心に受注残が高水準であったことから売上高は30,849百万円(同3.6%増)となった。電気も同13.9%増の9,845百万円となり好調を維持している。ファシリティシステムは同11.3%増の4,962百万円となった。
プラント設備合計の売上高は前年同期比20.9%増の12,707百万円となった。機械システム事業の売上高は5,294百万円(前期比20.9%増)、環境システム事業の売上高は7,413百万円(同20.9%増)となった。これら設備工事以外では、旧大和事業所跡地の一部を日本生命保険(相)へ賃貸開始したことなどから、不動産事業の売上高が同13.7%増の1,050百万円となった。この結果、すべてのセグメント及びサブセグメントで増収を達成した。
またセグメント別の利益については、2020年3月期から売上総利益で開示されている。建築設備事業が11,390百万円(同24.2%増)となったが、内訳としては、ビル空調衛生・産業空調・電気が10,565百万円(同23.9%増)、ファシリティシステムが824百万円(同28.5%増)であった。プラント設備では、機械システムが998百万円(同25.0%増)、環境システムが386百万円(同45.9%減)となった。また不動産事業及びその他事業の売上総利益は、各々318百万円(同10.9%増)、124百万円(同28.3%増)となった。
(3) セグメント別受注状況
建築設備事業全体の受注高は79,656百万円(同9.7%減)となり、前年同期比では減少であったがこれは前期の水準が突出していたためであり、絶対的な水準は依然として高い。サブセグメント別では、ビル空調衛生は32,810百万円(同1.3%増)と前年同期以上を確保した。産業空調は前年同期比25.3%減の28,741百万円となった。2019年3月期に半導体の大型物件を獲得したことから前年同期比ではマイナスとなったが、2018年3月期第2四半期(27,060百万円)を上回っており水準としては高いと言える。電気は12,198百万円(同1.5%増)と前年同期並みを維持し、ファシリティシステムは5,905百万円(同10.4%増)と堅調であった。
プラント設備事業では、機械システム事業の受注高は5,479百万円(同16.2%減)となったが、2019年3月期及び2018年3月期の受注が大型案件により高水準であったことを考慮すれば、比較的好調な結果だったと言える。一方で環境システム事業の受注高は2つの大型受注を獲得したことにより、14,933百万円(同70.1%増)と大幅増となった。この結果、プラント設備事業の受注高は20,413百万円(同33.3%増)となり、建築設備事業と合わせた設備工事全体の受注高は100,070百万円(同3.4%減)となった。
また設備工事以外の受注高は、不動産1,050百万円(同13.7%増)、その他324百万円(同1.3%増)となり、調整額を含めた2020年3月期第2四半期の総受注高は100,901百万円(同2.8%減)となった。前年同期比では微減となったが、水準は依然として高い。この結果、第2四半期末の次期繰越高も158,885百万円(同5.3%減)と高水準を維持した。
大型案件(10億円以上)の受注は、計7件、18,952百万円であった。前年同期に比べて受注件数は減少したが、金額は増加した(2019年3月期第2四半期は9件、15,873百万円、2018年3月期第2四半期は8件、19,052百万円)。特に環境システム事業において、廃棄物処理場、上下水処理場と異なるタイプの大型案件を受注したことは今後の業績にとって好材料と言える。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<MH>
1. 2020年3月期第2四半期の業績概要
(1) 損益状況
三機工業<1961>の2020年3月期第2四半期の業績は、受注高100,901百万円(前年同期比2.8%減)、売上高91,845百万円(同13.8%増)、売上総利益13,168百万円(同22.3%増)、営業利益3,191百万円(同183.3%増)、経常利益3,503百万円(同127.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益2,485百万円(同212.0%増)となった。
引き続き好調な事業環境に加え、継続的な原価管理の徹底、現場サポート体制の強化などから売上総利益率は前年同期比1.0ポイントアップの14.3%となった。その一方で販管費は9,976百万円(同3.4%増、同331百万円増)にとどまったことから、対売上高比率は前年同期の11.9%から10.9%へ低下し、その結果、営業利益は前年同期比で大幅増益となった。
受注高については、建築設備の受注高は前年同期比では減少となったが絶対的な水準は依然として高い。プラント設備の受注高は、機械システム事業は前年同期比で減少となったが、環境システム事業は大型案件を受注したことにより同70.1%増と大幅増となった。その結果、受注高合計は前年同期比2.8%減であったが、水準としては高かった。その結果、次期繰越高は前年同期末比5.3%減の158,885百万円となり、依然として手持ち工事高は豊富であると言える。
(2) セグメント別損益状況
建築設備事業の売上高は78,237百万円(前年同期比11.8%増)となった。サブセグメント別では、ビル空調衛生は前年同期比20.2%増の32,580百万円となった。同社が得意とする分野である産業空調は半導体等の電機業界を中心に受注残が高水準であったことから売上高は30,849百万円(同3.6%増)となった。電気も同13.9%増の9,845百万円となり好調を維持している。ファシリティシステムは同11.3%増の4,962百万円となった。
プラント設備合計の売上高は前年同期比20.9%増の12,707百万円となった。機械システム事業の売上高は5,294百万円(前期比20.9%増)、環境システム事業の売上高は7,413百万円(同20.9%増)となった。これら設備工事以外では、旧大和事業所跡地の一部を日本生命保険(相)へ賃貸開始したことなどから、不動産事業の売上高が同13.7%増の1,050百万円となった。この結果、すべてのセグメント及びサブセグメントで増収を達成した。
またセグメント別の利益については、2020年3月期から売上総利益で開示されている。建築設備事業が11,390百万円(同24.2%増)となったが、内訳としては、ビル空調衛生・産業空調・電気が10,565百万円(同23.9%増)、ファシリティシステムが824百万円(同28.5%増)であった。プラント設備では、機械システムが998百万円(同25.0%増)、環境システムが386百万円(同45.9%減)となった。また不動産事業及びその他事業の売上総利益は、各々318百万円(同10.9%増)、124百万円(同28.3%増)となった。
(3) セグメント別受注状況
建築設備事業全体の受注高は79,656百万円(同9.7%減)となり、前年同期比では減少であったがこれは前期の水準が突出していたためであり、絶対的な水準は依然として高い。サブセグメント別では、ビル空調衛生は32,810百万円(同1.3%増)と前年同期以上を確保した。産業空調は前年同期比25.3%減の28,741百万円となった。2019年3月期に半導体の大型物件を獲得したことから前年同期比ではマイナスとなったが、2018年3月期第2四半期(27,060百万円)を上回っており水準としては高いと言える。電気は12,198百万円(同1.5%増)と前年同期並みを維持し、ファシリティシステムは5,905百万円(同10.4%増)と堅調であった。
プラント設備事業では、機械システム事業の受注高は5,479百万円(同16.2%減)となったが、2019年3月期及び2018年3月期の受注が大型案件により高水準であったことを考慮すれば、比較的好調な結果だったと言える。一方で環境システム事業の受注高は2つの大型受注を獲得したことにより、14,933百万円(同70.1%増)と大幅増となった。この結果、プラント設備事業の受注高は20,413百万円(同33.3%増)となり、建築設備事業と合わせた設備工事全体の受注高は100,070百万円(同3.4%減)となった。
また設備工事以外の受注高は、不動産1,050百万円(同13.7%増)、その他324百万円(同1.3%増)となり、調整額を含めた2020年3月期第2四半期の総受注高は100,901百万円(同2.8%減)となった。前年同期比では微減となったが、水準は依然として高い。この結果、第2四半期末の次期繰越高も158,885百万円(同5.3%減)と高水準を維持した。
大型案件(10億円以上)の受注は、計7件、18,952百万円であった。前年同期に比べて受注件数は減少したが、金額は増加した(2019年3月期第2四半期は9件、15,873百万円、2018年3月期第2四半期は8件、19,052百万円)。特に環境システム事業において、廃棄物処理場、上下水処理場と異なるタイプの大型案件を受注したことは今後の業績にとって好材料と言える。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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