鉄建建設、今期経常を82％下方修正

　鉄建建設 <1815> [東証Ｐ] が3月15日大引け後(16:00)に業績修正を発表。23年3月期の連結経常利益を従来予想の34億円→6.1億円(前期は62.2億円)に82.1％下方修正し、減益率が45.4％減→90.2％減に拡大する見通しとなった。

　会社側が発表した下方修正後の通期計画に基づいて、当社が試算した10-3月期(下期)の連結経常損益も従来予想の16.1億円の黒字→11.8億円の赤字(前年同期は35.1億円の黒字)に減額し、一転して赤字計算になる。

株探ニュース

会社側からの【修正の理由】
　（個別業績予想）　売上高は、手持大型工事の進捗率が予想を下回ったことなどに伴う施工高の減少や、建築の内定案件を含む新規工事の受注時期の遅れ等により、前回予想を約69億円下回る見込みです。　営業利益は、売上高の減少や、建設物価の高騰などによる利益率の低下に加え、一部の海外工事において採算悪化に伴う工事損失引当金繰入額を含む工事損失を計上したこと等により、前回予想を約28億円下回る見込みです。経常利益は、主に営業利益の減少により、前回予想を約27億円下回る見込みです。当期純利益は、後述する特別利益約42億円の計上及び特別損失約25億円の計上等により、前回予想を約10億円下回る見込みです。（連結業績予想）　個別（当社）の業績予想の修正に加え、連結子会社において訴訟和解金及び固定資産の減損損失等の特別損失を計上すること等により、連結業績予想を上記のとおり修正いたします。（特別損益の計上）　a.特別利益　本日別途開示しております「（開示事項の経過）固定資産の譲渡及び特別利益の計上に関するお知らせ」に記載の通り、保有する固定資産の譲渡に伴い、令和５年３月期において、固定資産売却益約42億円を特別利益として計上する見込みです。　b.特別損失　南アジアでの工事案件において、現地ジョイントベンチャー・パートナー企業に対する工事原価の負担額に関する協議が難航している状況であり、早期解決を目指し、国際仲裁裁判所への提訴を予定しております。解決に至るまでには長期間を要すると見込まれることと海外の特殊性を踏まえ、回収可能性を検討した結果、令和５年３月期において、貸倒引当金繰入額約23億円を特別損失として計上する見込みです。なお、配当予想につきましては、１株当たりの年間配当金を80円とするこれまでの予想に変更はございません。