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ニッソウのニュース
■要約
ニッソウ<1444>は、1988年に設立された企業である。リフォーム事業を専業としており、原状回復工事、リノベーション工事、ハウスクリーニング・入居中メンテナンス工事を中心に事業を行っている。同社の特徴は、大企業が参入しにくい小規模かつ単価の安いリフォーム工事に特化し、ブルーオーシャン市場(競合が少なく利益をしっかりと上げることができる市場のこと)で事業を行っている点だ。便座交換などの単価が安いリフォーム工事を積極的に受注し、顧客である小規模不動産会社や物件オーナー等のニーズに迅速に応えている。ブルーオーシャン市場で事業を展開していることに加え、薄利多売のビジネスであっても、事業活動の工夫により利益計上を可能としている。
1. 2022年7月期の業績概要
2022年7月期の業績は、売上高(完成工事高)は前期比25.7%増※の3,504百万円、営業利益は同39.3%増の220百万円、経常利益は同31.3%増の207百万円、当期純利益は同34.1%増の136百万円となった。売上高、各利益がそろって期初の業績予想を上回り、過去最高の売上高・当期純利益となった。背景には、ペントアップディマンド(繰越需要)によって高単価の工事案件が好調に推移したことがある。高単価の工事案件が増えるなかで、利益も積み上げた。また、新規顧客の獲得が好調だったことも業績の拡大に寄与した。横浜営業所の開設や従業員の増員が寄与した格好だ。また工事原価の管理を徹底したことで、営業利益の伸び(39.3%)が売上高の伸び(25.7%)を大きく上回った。同社は、薄利多売であっても利益をあげることができるビジネスモデルを構築してきた。今後は、上場に伴う知名度の向上により高単価の工事が増えることも予想され、それに伴い利益率が高まっていく可能性も高いと弊社は考える。
※2022年7月期より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しており、前期比については、2021年7月期の数値を当該会計基準等により遡及修正したもので算出。
2. 2023年7月期の業績見通し
2023年7月期の業績見通しは、売上高で前期比6.6%増の3,735百万円、営業利益で同12.0%減の193百万円、経常利益で同6.7%減の193百万円、当期純利益で同9.9%減の123百万円を見込んでいる。売上面では、ペントアップディマンド後を見据えて工事単価の伸びが落ち着くことを想定しているものの、工事件数は堅調な推移を見込んでいる。上場による知名度の向上や共用部工事などの対応可能な工事種目増加によって、高単価案件が想定を上回って推移する可能性もあると弊社は考える。利益面では、新規顧客の獲得をねらい人材採用を中心に先行投資を行うことから、前期比で減少を見込んでいる。同社は2024年7月期、2025年7月期には先行投資が実を結ぶことを想定しており、2023年7月期は将来の成長スピード加速に向けた土台を整える段階と言えそうだ。
3. 今後の成長戦略
2022年7月に東京証券取引所(以下、東証)グロース市場に上場し、名古屋証券取引所(以下、名証)ネクスト市場との複数同時上場を果たした同社は、今後も業績のさらなる拡大と企業価値の向上を目指して事業を遂行するとしている。同社はKPIとして工事件数、顧客数、従業員数を設定し、これらKPIの増大によって完成工事高(以下、売上高)の成長を実現する考えだ。さらに、中長期的には海外への進出や国内でのM&Aによる新事業領域への進出なども検討している。KPI向上のための戦略によって同社業績のさらなる拡大が期待できると弊社は考える。
■Key Points
・2022年7月期は売上高・当期純利益ともに過去最高を記録
・2022年7月に東証グロース市場へ上場
・2023年7月期通期は将来の業績拡大に向けた先行投資に注力
・新規顧客の開拓、工事件数の増加、人員の増強によって成長スピードの加速を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)
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ニッソウ<1444>は、1988年に設立された企業である。リフォーム事業を専業としており、原状回復工事、リノベーション工事、ハウスクリーニング・入居中メンテナンス工事を中心に事業を行っている。同社の特徴は、大企業が参入しにくい小規模かつ単価の安いリフォーム工事に特化し、ブルーオーシャン市場(競合が少なく利益をしっかりと上げることができる市場のこと)で事業を行っている点だ。便座交換などの単価が安いリフォーム工事を積極的に受注し、顧客である小規模不動産会社や物件オーナー等のニーズに迅速に応えている。ブルーオーシャン市場で事業を展開していることに加え、薄利多売のビジネスであっても、事業活動の工夫により利益計上を可能としている。
1. 2022年7月期の業績概要
2022年7月期の業績は、売上高(完成工事高)は前期比25.7%増※の3,504百万円、営業利益は同39.3%増の220百万円、経常利益は同31.3%増の207百万円、当期純利益は同34.1%増の136百万円となった。売上高、各利益がそろって期初の業績予想を上回り、過去最高の売上高・当期純利益となった。背景には、ペントアップディマンド(繰越需要)によって高単価の工事案件が好調に推移したことがある。高単価の工事案件が増えるなかで、利益も積み上げた。また、新規顧客の獲得が好調だったことも業績の拡大に寄与した。横浜営業所の開設や従業員の増員が寄与した格好だ。また工事原価の管理を徹底したことで、営業利益の伸び(39.3%)が売上高の伸び(25.7%)を大きく上回った。同社は、薄利多売であっても利益をあげることができるビジネスモデルを構築してきた。今後は、上場に伴う知名度の向上により高単価の工事が増えることも予想され、それに伴い利益率が高まっていく可能性も高いと弊社は考える。
※2022年7月期より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しており、前期比については、2021年7月期の数値を当該会計基準等により遡及修正したもので算出。
2. 2023年7月期の業績見通し
2023年7月期の業績見通しは、売上高で前期比6.6%増の3,735百万円、営業利益で同12.0%減の193百万円、経常利益で同6.7%減の193百万円、当期純利益で同9.9%減の123百万円を見込んでいる。売上面では、ペントアップディマンド後を見据えて工事単価の伸びが落ち着くことを想定しているものの、工事件数は堅調な推移を見込んでいる。上場による知名度の向上や共用部工事などの対応可能な工事種目増加によって、高単価案件が想定を上回って推移する可能性もあると弊社は考える。利益面では、新規顧客の獲得をねらい人材採用を中心に先行投資を行うことから、前期比で減少を見込んでいる。同社は2024年7月期、2025年7月期には先行投資が実を結ぶことを想定しており、2023年7月期は将来の成長スピード加速に向けた土台を整える段階と言えそうだ。
3. 今後の成長戦略
2022年7月に東京証券取引所(以下、東証)グロース市場に上場し、名古屋証券取引所(以下、名証)ネクスト市場との複数同時上場を果たした同社は、今後も業績のさらなる拡大と企業価値の向上を目指して事業を遂行するとしている。同社はKPIとして工事件数、顧客数、従業員数を設定し、これらKPIの増大によって完成工事高(以下、売上高)の成長を実現する考えだ。さらに、中長期的には海外への進出や国内でのM&Aによる新事業領域への進出なども検討している。KPI向上のための戦略によって同社業績のさらなる拡大が期待できると弊社は考える。
■Key Points
・2022年7月期は売上高・当期純利益ともに過去最高を記録
・2022年7月に東証グロース市場へ上場
・2023年7月期通期は将来の業績拡大に向けた先行投資に注力
・新規顧客の開拓、工事件数の増加、人員の増強によって成長スピードの加速を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)
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