日本水産の子会社・1352ホウスイのプレスリリース。
水産卸営業部門の営業社員により不適切な取引行為が
行われていたとのこと。

http://ir.nikkei.co.jp/irftp/data/tdnr2/home/oracle/00/2007/3a1809b/3a1809b0.pdf

「水産卸営業部門の営業社員(課長職）が、
国内加工品の原価計算を低く改ざんしたことにより、
架空の在庫をつくるとともに、その在庫を隠蔽するために、
架空在庫の売上およびその買戻しのための仕入の偽装行為を
行っていた」というやや複雑な不正ですね。

「原価を低くするために架空の在庫を計上→（そのままだと
発見されるので）架空売上を計上して在庫を消す→（売掛金が
残ってしまうので）架空仕入で買い戻す→架空在庫を
計上→・・・」を繰り返していたということのようですが。

プレスリリースによればその過程で在庫証明書の操作も
やっていますし。

しかし、これではいつか破綻してしまうので、おそらく
業績がよい期に、原価へこっそり含めて清算しようと
していたのでしょうが。

金額的には、累計損失額が最大で170百万円ということですから、
絶対額としては大きくはありません
（会社の規模からすると小さくはない）。ただ、
「平成12年下期から加工原価計算の改ざんをしていた」のは、
不正をやっていた期間が長すぎますね。

親会社としての、日本水産の管理指導体制の責任は？

やはり、養殖事業や北米事業の損益改善にめどが立たないと
中期的な利益拡大を予想しにくいですね。

北米での冷凍食品事業の不振が痛い・・