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日経平均株価のニュース
明日の株式相場に向けて=「マド開け急動意後」の好実態株に勝機
きょう(21日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比111円安の3万7951円と反落。ハイボラ相場に慣れてしまうと、きょうなどはヤケに静かな相場に思えてしまうのだが、それでも日経平均は朝方に450円あまり下落する場面があった。後場は一貫して下げ幅を縮小し、大引け直前に3万8000円台にワンタッチし、この日の高値をつけた。AIアルゴリズム取引に撹拌されて目が回るような地合いが続くが、3万8000円台後半は累積売買代金が高水準であり、先物を絡めたAI主導の相場とはいえ、何か材料が発現しないことにはこの厚い壁を突き破るのは難しそうだ。
21日公表される米雇用統計の年次改定で今年3月までの過去1年分の雇用者数が60万~100万人規模で大幅下方修正されるという観測が広がった。仮に観測通りだった場合は、統計の信憑性が疑われるほどのインパクトがあるが、バックミラーに映る景色に驚いて相場が波乱に陥るということは考えにくい。今年3月までの1年間、インフレ率が修正なしとして、雇用者数のみ大きく下方修正されるということは、米経済がスタグフレーションの環境に晒されていたということにもなる。むしろFRBが利下げのカードを切りまくっても肯定されるような状況となり得る。となれば米株高を後押しする思惑につながっていくが、これも現時点では何とも言えない。改めて米経済はリセッション懸念とソフトランディング期待の狭間を右往左往することになる。
先が読めない地合いが続くなかも、個別株戦略は基本に忠実に好実態株の水準訂正のプロセスを狙っていきたい。直近取り上げたスマートフォン向けアフィリエイトを展開するレントラックス<6045.T>は今月15日にマドを開け大幅高に買われていたが、その後は600円台前半で売り物をこなし、きょう大陽線で上放れた。25年3月期営業36%増益予想と回復色が鮮明でPERにも割安感があるが、23円配当を計画するなど株主還元志向が強く、3.5%前後の配当利回りはこの業態の小型成長株としては珍しい部類に入る。
このレントラクスと同様、マド開け急騰後のもみ合いで売り物をこなしている好実態株はマークしておくところ。例えば、アイスタイル<3660.T>は前期の営業利益2.4倍化に続き、今期も前期比24%増の24億円を見込んでおり、7期ぶりに過去最高を更新する見通しにある。15日にマドを開けて大幅高を演じた後も強含みもみ合いを続けており、一段の上値余地が意識される。
また、株価指標面で超割安圏に位置するユニバンス<7254.T>も継続マークしたい。13日にマドを開けストップ高に買われた後、500円台前半での往来を繰り返すが、PERが何と4倍強で、PBRは0.4倍という、この株価水準で放置され続けるとは思えない。今期の営業利益は3割減益を見込むが、これは前期に急拡大した反動を考慮した保守的な数字。第1四半期(24年4~6月)時点で前年同期比5.1倍の10億7700万円に達しており、対通期進捗率も36%で業績上振れの公算が大きい。
このほか、業績変化が際立つ割に評価不足とみられる銘柄では、クラウドサービスを展開するBBDイニシアティブ<5259.T>が挙げられる。24年9月期は前期比18倍の4億円を見込む。また、前日に取り上げたテックファームホールディングス<3625.T>も強い動きとなっている。スマートフォン向け中心に先端技術を活用したシステム開発を手掛け、25年6月期は67%営業増益を見込む。更に、株価は既に動兆著しいが、コンビニエンスストアなどの電子決済関連や収納代行を手掛けるウェルネット<2428.T>も押し目買い対象として要チェックだ。新紙幣発行を契機に国内でも今後電子マネーや電子チケットの普及に弾みがつきそうだ。同社は時流に乗るビジネスモデルで、中期的にマーケットで注目を浴びる可能性がある。足もとの業績も絶好調で25年6月期は連続の大幅増収増益見込みにある。
あすのスケジュールでは、午後取引時間中に7月の全国スーパー売上高が発表される。海外では7月のユーロ圏購買担当者景気指数(PMI)速報値、7月の仏PMI速報値、7月の独PMI速報値などが注目されるほか、米国では週間の新規失業保険申請件数、7月の中古住宅販売件数、8月のPMI速報値などにマーケットの関心が高い。また、この日から24日までの日程で、米ワイオミング州でジャクソンホール会議が行われ(パウエルFRB議長の講演は23日)、投資家の注目度が高い。(銀)
出所:MINKABU PRESS
21日公表される米雇用統計の年次改定で今年3月までの過去1年分の雇用者数が60万~100万人規模で大幅下方修正されるという観測が広がった。仮に観測通りだった場合は、統計の信憑性が疑われるほどのインパクトがあるが、バックミラーに映る景色に驚いて相場が波乱に陥るということは考えにくい。今年3月までの1年間、インフレ率が修正なしとして、雇用者数のみ大きく下方修正されるということは、米経済がスタグフレーションの環境に晒されていたということにもなる。むしろFRBが利下げのカードを切りまくっても肯定されるような状況となり得る。となれば米株高を後押しする思惑につながっていくが、これも現時点では何とも言えない。改めて米経済はリセッション懸念とソフトランディング期待の狭間を右往左往することになる。
先が読めない地合いが続くなかも、個別株戦略は基本に忠実に好実態株の水準訂正のプロセスを狙っていきたい。直近取り上げたスマートフォン向けアフィリエイトを展開するレントラックス<6045.T>は今月15日にマドを開け大幅高に買われていたが、その後は600円台前半で売り物をこなし、きょう大陽線で上放れた。25年3月期営業36%増益予想と回復色が鮮明でPERにも割安感があるが、23円配当を計画するなど株主還元志向が強く、3.5%前後の配当利回りはこの業態の小型成長株としては珍しい部類に入る。
このレントラクスと同様、マド開け急騰後のもみ合いで売り物をこなしている好実態株はマークしておくところ。例えば、アイスタイル<3660.T>は前期の営業利益2.4倍化に続き、今期も前期比24%増の24億円を見込んでおり、7期ぶりに過去最高を更新する見通しにある。15日にマドを開けて大幅高を演じた後も強含みもみ合いを続けており、一段の上値余地が意識される。
また、株価指標面で超割安圏に位置するユニバンス<7254.T>も継続マークしたい。13日にマドを開けストップ高に買われた後、500円台前半での往来を繰り返すが、PERが何と4倍強で、PBRは0.4倍という、この株価水準で放置され続けるとは思えない。今期の営業利益は3割減益を見込むが、これは前期に急拡大した反動を考慮した保守的な数字。第1四半期(24年4~6月)時点で前年同期比5.1倍の10億7700万円に達しており、対通期進捗率も36%で業績上振れの公算が大きい。
このほか、業績変化が際立つ割に評価不足とみられる銘柄では、クラウドサービスを展開するBBDイニシアティブ<5259.T>が挙げられる。24年9月期は前期比18倍の4億円を見込む。また、前日に取り上げたテックファームホールディングス<3625.T>も強い動きとなっている。スマートフォン向け中心に先端技術を活用したシステム開発を手掛け、25年6月期は67%営業増益を見込む。更に、株価は既に動兆著しいが、コンビニエンスストアなどの電子決済関連や収納代行を手掛けるウェルネット<2428.T>も押し目買い対象として要チェックだ。新紙幣発行を契機に国内でも今後電子マネーや電子チケットの普及に弾みがつきそうだ。同社は時流に乗るビジネスモデルで、中期的にマーケットで注目を浴びる可能性がある。足もとの業績も絶好調で25年6月期は連続の大幅増収増益見込みにある。
あすのスケジュールでは、午後取引時間中に7月の全国スーパー売上高が発表される。海外では7月のユーロ圏購買担当者景気指数(PMI)速報値、7月の仏PMI速報値、7月の独PMI速報値などが注目されるほか、米国では週間の新規失業保険申請件数、7月の中古住宅販売件数、8月のPMI速報値などにマーケットの関心が高い。また、この日から24日までの日程で、米ワイオミング州でジャクソンホール会議が行われ(パウエルFRB議長の講演は23日)、投資家の注目度が高い。(銀)
出所:MINKABU PRESS
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