■目先、リスク回避の円買いは縮小に

著者:平野朋之
投稿:2015/12/11 11:41

■75日線を割り込まなかったことで安心感も

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■昨日のNYタイムは、株高がリスク回避姿勢を抑制し
121.61円水準で引けています。

連日のNY原油先物の安値更新や米新規失業保険申請件
も弱かったことを受けて、ドルの上値も重い展開
でしたが、ドル円に関しては、来週行われるFOMCで
利上げを意識する動きもあり、下げ止まっています。


また、昨日は英国中央銀行の議事録がハト派寄りで
一時ポンド売りに傾きました。

来年利上げ予定の英国だが、原油価格の下落で
低インフレが寄り強まることから利上げに関しては慎重に
協議をしたいとの声も出ているようです。

やはり、原油価格の下落に関しては金融市場だけでなく
世界成長の大きな枠組みで考えると各国の中央銀行が
頭を悩ますのは良くわかります。


■来年以降の原油価格の動向を見据えてFOMCも
追加利上げに動くと予想していますが、その利上げ
ペースもかなり鈍化する可能性が高そうです。


■本日は、米国株も反発していることからもリスク回避の
円買いは縮小すると見ています。

特に東京市場ではもみ合いになり、NY市場では、
米11月小売売上高や12月ミシガン大学消費者
信頼感指数があるので、年末商戦の状況を踏まえての
指標が発表されるだけに注目したいところです。



■テクニカルでは、一昨日の安値が移動平均の
75日線を割り込まなかったことで安心感が広がっています。

オセアニア・東京市場では移動平均200日線を
ブレイクしてドル買い円売りが進行しています。

上値抵抗としては、ボリンジャーバンド-1σ(122.21円)や
一目均衡表の転換線(122.35円)とみています。

下値抵抗は、移動平均200日線(121.58円)とみています。

平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想